【2025年版】残暑見舞いはいつからいつまで?正しい時期と書き方完全ガイド

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8月も半ばを過ぎ、暦の上では秋を迎えたはずなのに、まだまだ容赦ない暑さが続く毎日。そんな季節の変わり目に、大切な人の体調を気遣い、日頃の感謝を込めて送るのが「残暑見舞い」という日本の美しい風習です。

でも実際に書こうとすると、「暑中見舞いとどう違うの?」「いつまでに出さないと失礼?」「上司に送る時の敬語は?」など、意外と知らないことばかりで困ってしまいますよね。

そんなあなたのために、この記事では残暑見舞いのすべてを分かりやすく解説します。基本的なマナーから、相手に喜ばれる文例、さらには現代ならではのメールやLINEでの送り方まで、これ一つで完璧にマスターできる内容になっています。

最後まで読んでいただければ、自信を持って心のこもった残暑見舞いを送れるようになりますよ。

目次

残暑見舞いって何?暑中見舞いとの違いを分かりやすく解説

まずは基本中の基本から。夏の挨拶状には「暑中見舞い」と「残暑見舞い」がありますが、この2つの一番大きな違いは「送る時期」なんです。この違いをしっかり理解することが、マナーの第一歩になります。

暑中見舞いは夏の真っ盛りに送る挨拶状

暑中見舞いは、一年で最も暑さが厳しい時期、具体的には夏の土用(約18日間)の期間に送る挨拶状です。一般的には梅雨が明けてから「立秋」の前日まで、つまり7月中旬から8月上旬にかけて送るものとされています。

この時期は、まさに夏真っ盛り。海開きや夏祭り、お盆の準備など、夏らしい行事が目白押しの季節ですよね。そんな暑さの中で、相手の健康を気遣う気持ちを込めて送るのが暑中見舞いです。

残暑見舞いは秋になってもまだ続く暑さを見舞うもの

一方の残暑見舞いは、暦の上で秋の始まりとされる「立秋」を過ぎてもなお続く暑さ(これを「残暑」と呼びます)を見舞うための挨拶状です。立秋を1日でも過ぎたら、それはもう「残暑見舞い」になるというのが鉄則です。

「もう暦では秋なのに、まだこんなに暑いですね。お体は大丈夫ですか?」という気持ちを込めて送るのが残暑見舞いなんです。微妙な季節感の違いですが、日本人の繊細な心遣いが表れている美しい習慣だと思いませんか?

【超重要】残暑見舞いを送る正しい時期 – いつからいつまで?

残暑見舞いを送る上で最も大切なのが「時期」です。時期を間違えると、せっかくの心遣いが台無しになってしまう可能性があります。正確な期間をしっかりと把握しておきましょう。

基本ルール:立秋から白露の前日まで

残暑見舞いを送る正式な期間は、立秋(8月7日頃)から白露(9月8日頃)の前日までとされています。これは二十四節気という古来からの暦に基づいたものです。

立秋(8月7日頃):この日から暦の上では秋となります。まだまだ暑いのに「秋」なんて不思議な感じがしますが、これが日本の伝統的な季節感なんです。
白露(9月8日頃):草花に朝露がつき始める頃とされ、本格的な秋の訪れを感じさせる時期です。この頃になると、さすがに「残暑」という言葉は使いにくくなります。

つまり、約1か月間が残暑見舞いの期間ということになりますね。

実際のおすすめは8月中!その理由とは

理論上は9月7日頃まで送れるとされていますが、現実的には8月中に相手の手元に届くように送るのが最もおすすめです。

なぜかというと、9月に入ると多くの人が「もう秋だな」と感じ始めるからです。特にビジネスシーンでは、季節感に敏感な方も多く、9月に「残暑見舞い」を受け取ると違和感を覚える場合があります。

また、お子さんがいるご家庭では9月から新学期が始まり、生活リズムが変わって忙しくなります。そんな時期を避けて、8月中に送る方が相手にとっても嬉しいものです。

「迷ったら8月末まで」と覚えておけば、まず間違いありませんよ。

これで完璧!残暑見舞いの書き方5つのステップ

残暑見舞いには、昔から守られている基本的な構成があります。この型に沿って書けば、誰に送っても恥ずかしくない立派な挨拶状になります。特に、はがきで送る場合は「句読点を使わない」のが伝統的なマナーです。これは「お祝い事や季節の挨拶では、区切りをつけない」という縁起担ぎの意味が込められているんです。

ステップ1:お見舞いの言葉で始める

はがきの一番上に、本文よりも少し大きめの文字で書きます。これが手紙の「タイトル」のような役割を果たします。

「残暑お見舞い申し上げます」
「残暑御見舞申し上げます」

どちらでも構いませんが、より丁寧な印象を与えたい場合は「御見舞」の漢字表記がおすすめです。

ステップ2:時候の挨拶で季節感を演出

「残暑見舞い」という言葉に続けて、季節感を表現する挨拶文を書きます。この部分で、残暑の厳しさや微妙な季節の変化を表現するのがポイントです。

立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いておりますが 皆様いかがお過ごしでしょうか

晩夏の候 〇〇様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます(ビジネス向け)

朝夕にはわずかに秋の気配を感じる頃となりましたが お変わりなくお過ごしでしょうか

ステップ3:本文で近況や感謝を伝える

ここが残暑見舞いの「メイン」部分です。自分の近況を報告したり、日頃の感謝の気持ちを述べたりします。相手との関係性に合わせて、具体的なエピソードを交えると、より心のこもった便りになります。

おかげさまで 私どもは家族一同元気に過ごしております

平素は格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます

先日は心のこもったお中元の品を誠にありがとうございました

ステップ4:相手の健康を気遣う言葉で心を込める

残暑見舞いの最も大切な部分がここです。まだ続く厳しい暑さに対して、相手の健康を気遣う温かい言葉を添えましょう。

夏の疲れが出やすい頃ですので どうかご無理なさらないでください

今しばらくは厳しい暑さが続くようです くれぐれもご自愛ください

皆様の健やかなる秋の訪れを心よりお祈り申し上げます

ステップ5:日付で締めくくる

最後に日付を書きますが、「8月15日」のような具体的な日付は記載しません。「いつの季節に出したか」が分かれば十分なので、以下のような表記が一般的です。

令和6年 晩夏
令和6年 立秋
令和6年 八月

【コピーして使える】シーン別残暑見舞い文例集

ここからは、様々な場面でそのまま使える文例をたっぷりご紹介します。あなたの状況に合わせて、少しアレンジしてご活用くださいね。

ビジネス関係者への丁寧な文例

会社の上司や取引先など、ビジネス関係の方には最高レベルの丁寧さで書きましょう。礼儀を尽くした表現が信頼関係を深めます。

上司・目上の方への文例

残暑お見舞い申し上げます

晩夏の候 〇〇部長におかれましては ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
平素は公私にわたり大変お世話になっており 心より感謝しております

おかげさまで 私も家族も健康に過ごしております

まだまだ厳しい暑さが続きますが くれぐれもご無理なさらないでください
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう お願い申し上げます

令和6年 晩夏

取引先・お客様への文例

残暑御見舞申し上げます

貴社におかれましては ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます
平素は格別のご愛顧を賜り 厚く御礼申し上げます

今年の夏は例年以上に厳しい暑さとなっておりますが 皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます

今しばらくは酷暑が続くようですので 皆様の益々のご健勝を心よりお祈り申し上げます
今後とも一層のお引き立てを賜りますよう よろしくお願い申し上げます

令和6年 八月

親戚や恩師など、敬意を示したい相手への文例

親しい間柄でも、年齢や立場を考慮して敬語を使いつつ、温かみのある文章にしましょう。

残暑お見舞い申し上げます

立秋とは名ばかりの暑い日が続いておりますが 皆様お変わりなくお過ごしでしょうか
ご無沙汰しており 大変申し訳ございません

おかげさまで 私どもは元気に過ごしておりますのでご安心ください
子どもたちも夏休みを満喫しており 毎日プールや公園で真っ黒に日焼けしております

夏の疲れが出やすい頃と申します どうかご無理なさらないでくださいね
またお会いできる日を楽しみにしております

令和6年 晩夏

親しい友人・知人へのカジュアルな文例

気心の知れた友人には、堅苦しくならずに、自分らしい言葉で気持ちを伝えるのが一番です。

残暑お見舞い申し上げます

毎日うだるような暑さだけど 元気にしていますか
私は夏バテ気味ながらも なんとかやっています

この夏は家族で軽井沢に行って 久しぶりに涼しい空気を味わってきました
子どもたちは虫取りに夢中で 私たちは美味しいソフトクリームに夢中でした

まだまだ暑い日が続くから お互い体調には気をつけようね
涼しくなったら また近いうちに美味しいものでも食べに行きましょう

令和6年 八月

お中元のお礼を兼ねる場合の特別な文例

お中元をいただいた場合、本来はすぐにお礼状を出すのが正式ですが、時期が近い場合は残暑見舞いでお礼を伝えても構いません。感謝の気持ちをしっかりと表現しましょう。

残暑お見舞い申し上げます

厳しい暑さが続いておりますが 皆様お元気でお過ごしでしょうか

さて この度は結構なお中元の品をお贈りいただき 誠にありがとうございました
家族一同 大変喜んでおります
特に子どもたちはいただいたゼリーを毎日楽しみにしており 暑さを忘れさせてくれる美味しさでした

おかげさまで 私どもは元気に過ごしております
夏の疲れが出やすい頃ですので 〇〇様もどうかご自愛ください

令和6年 立秋

現代的な送り方:メールやLINEで残暑見舞いを送る際のポイント

最近では、メールやLINEで季節の挨拶を送ることも増えています。特に若い世代やビジネスシーンでは、一斉送信の便利さもあって活用されています。ただし、はがきに比べて略式になるため、相手を選んで送ることが大切です。

デジタル残暑見舞いの注意点

メールやLINEで送る際には、以下の点に気をつけましょう。相手との関係性を考慮することが何より重要です。

  • 相手を慎重に選ぶ:親しい間柄や、普段からデジタルでやり取りしている相手に限定するのが無難です。特に年配の方や格式を重んじる方には、はがきで送るのが最も丁寧な対応です。
  • 件名を分かりやすく:メールの場合は、件名だけで内容が分かるように「【株式会社〇〇・山田より】残暑お見舞い申し上げます」などと工夫しましょう。
  • 絵文字や特殊記号は控えめに:相手の環境によっては文字化けする可能性があります。ビジネス用途では特に避けた方が安全です。
  • 句読点はあってもOK:デジタル媒体では、読みやすさを優先して句読点を使っても問題ありません。

ビジネスメールでの文例

件名:【株式会社〇〇・山田太郎】残暑お見舞い申し上げます

株式会社△△
営業部 部長 鈴木一郎 様

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
株式会社〇〇の山田です。

暦の上では秋となりましたが、厳しい暑さが続いております。
鈴木部長におかれましては、お変わりなくご活躍のことと存じます。

さて、来月の新商品発表会の件でご相談がございまして、改めてお時間をいただければと存じます。
詳細につきましては、後日お電話でご連絡させていただきます。

今しばらくは暑さが続くようですので、くれぐれもご自愛ください。
今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。


株式会社〇〇 営業部
山田 太郎
住所:〒123-4567 東京都渋谷区〇〇1-2-3
TEL:03-1234-5678

いただいたらどう返す?残暑見舞いへの返信マナー

残暑見舞いをいただいたら、できるだけ返事を出すのが丁寧なマナーです。相手からの心遣いに対して、感謝の気持ちとこちらからの気遣いを伝えましょう。

返信のタイミングはいつがベスト?

特に厳格な決まりはありませんが、残暑見舞いの期間内(白露の前日、9月7日頃まで)に相手の手元に届くように出すのが理想的です。もしそれを過ぎてしまいそうな場合は、「残暑見舞い」としてではなく、普通の「お礼状」として季節の挨拶を工夫して送るのがスマートです。

返信の文例

残暑お見舞い申し上げます

この度はご丁寧な残暑見舞いをいただき 誠にありがとうございました
厳しい暑さが続いておりますが 皆様お元気そうで何よりと存じます

おかげさまで 私どもも変わりなく過ごしております
いただいたお心遣いに家族一同感謝しております

まだまだ暑い日が続きますので 〇〇様もどうかお体を大切にお過ごしください
近いうちにお会いできることを楽しみにしております

令和6年 八月

困った時の対処法:残暑見舞いのよくあるQ&A

最後に、多くの人が悩んでしまう特殊なケースへの対応方法をQ&A形式でまとめました。いざという時の参考にしてくださいね。

Q1. 自分が喪中の場合、残暑見舞いを出してもいいの?

A1. 基本的には控えた方が良いでしょう。

喪中(忌中)の期間は、お祝い事や季節の挨拶を控えるのが一般的なマナーです。残暑見舞いもこれに含まれるため、出すのは避けるのが無難です。

もし、例年やり取りしている大切な方に何も送らないのが気になる場合は、残暑見舞いの時期が終わった後(9月以降)に、喪中であることをお知らせする「喪中欠礼状」を送るのが最も丁寧な対応です。

Q2. 相手が喪中だと知っている場合はどうすればいい?

A2. 残暑見舞いは控えて、別の形で気遣いを示しましょう。

相手が喪中であることを知っている場合は、お悔やみの気持ちを優先し、残暑見舞いを送るのは控えます。どうしても相手を気遣う気持ちを伝えたい場合は、季節の挨拶状ではなく、時期をずらして普通の「お手紙」として、相手を思いやる便りを送ると良いでしょう。

Q3. うっかり出すのが遅れて9月になってしまった場合は?

A3. 9月上旬なら「残暑見舞い」、それ以降は別の挨拶状にしましょう。

前述の通り、正式には9月7日頃(白露の前日)までは残暑見舞いの期間内です。しかし、それを過ぎてしまった場合は「残暑見舞い」とするのは避けた方が賢明です。

代わりに、「秋のご挨拶」「初秋のお便り」などとして、時候の挨拶を工夫して送るのがスマートな対応です。「送り忘れていました」などとお詫びを入れる必要はありません。

Q4. はがきのデザインはどんなものを選べばいい?

A4. 涼しげで上品なデザインを選びましょう。

金魚、風鈴、朝顔、花火、海辺の風景など、夏らしく涼しげな絵柄の入ったはがきが人気です。郵便局で販売されている「かもめーる」(夏のおたより郵便はがき)を使うのも良い選択肢です。

ただし、目上の方やビジネス関係者に送る場合は、あまり派手すぎるデザインは避け、落ち着いた色合いで上品なものを選ぶのが無難です。迷った時は、シンプルで品のあるデザインを選んでおけば間違いありません。

Q5. 手書きとパソコン印刷、どちらがいい?

A5. どちらでも構いませんが、一言手書きを添えると印象アップです。

現代では、パソコンで美しく印刷した残暑見舞いも広く受け入れられています。文字に自信がない方や、大量に送る必要がある方は、無理に手書きする必要はありません。

ただし、パソコンで印刷したものでも、最後に手書きで一言「暑さに負けず頑張りましょう」「お会いできる日を楽しみにしています」などと添えるだけで、温かみが格段に増します。相手との関係性に応じて使い分けてみてくださいね。

まとめ:心を込めた残暑見舞いで大切な人とのつながりを深めよう

残暑見舞いは、単なる形式的な挨拶ではありません。厳しい季節の変わり目に、相手の体調を気遣い、日頃の感謝を伝え、心と心をつなぐ大切なコミュニケーションツールなのです。

デジタル化が進む現代だからこそ、手書きの温かさや、相手を思いやる気持ちの価値はより一層高まっています。この記事でご紹介した時期やマナー、文例を参考にして、あなたの大切な方々に心のこもった残暑見舞いを送ってみてください。

たとえパソコンで印刷したはがきでも、最後に手書きで一言添えるだけで、受け取った方の心にきっと温かい気持ちが生まれるはずです。そして、その小さな心遣いが、人と人とのつながりをより深く、より豊かなものにしてくれることでしょう。

まだ暑い日が続きますが、あなたも大切な方々も、どうか体調に気をつけてお過ごしください。素敵な残暑見舞いで、心豊かな季節をお過ごしくださいね。

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