新年を彩った年賀状も、何年か経つとファイルケースにあふれてしまいますよね。「住所や名前が書かれているから、そのままゴミに出すのは怖い」「気持ちのこもった年賀状を、雑に処分するのは申し訳ない」と感じる方は多いはずです。
この記事では、個人情報を守る安全な捨て方から、お焚き上げで気持ちよく手放す方法、大量処分のサービスまで、年賀状とのスッキリしたお別れ方をまとめました。
結論:年賀状は「2〜3年で処分」が一般的。シュレッダーハサミや個人情報保護スタンプを使えば自宅で安全に処分でき、気持ちを大切にしたい場合は神社・お寺のお焚き上げが最適です。

年賀状はいつ捨てる?処分のベストタイミング
年賀状の処分時期に厳密なルールはありません。多くの方が目安にしているのが「受け取ってから2〜3年」という期間です。
2〜3年置く理由は、翌年の年賀状を準備するときに住所変更や喪中の確認に使えるからです。また、ふと連絡が途絶えた相手の状況を振り返る手がかりにもなります。
処分の作業日としては、年末の大掃除や新年の準備が始まる11月ごろがぴったり。ほかの片付けと一緒に進められるので、心理的なハードルも下がります。
捨てる前にひと手間かけたいのが、住所録への書き写しです。引っ越しのお知らせや、結婚・出産で名字や家族が変わった報告は年賀状で届くことが多いので、処分する年賀状の差出人の住所と氏名を、手書きの住所録や年賀状ソフトの宛名データと照らし合わせておきましょう。ここで更新しておけば、2〜3年分をまとめて手放しても、翌年の宛名書きで困りません。

年賀状の捨て方5選|あなたに合う方法はどれ?
年賀状の処分方法は大きく分けて5つあります。まずは比較表で全体像をつかみましょう。
| 方法 | 手軽さ | 費用 | 適した枚数 | セキュリティ |
|---|---|---|---|---|
| シュレッダー・ハサミ | ◎ | 0〜数千円 | 少〜中量 | ○ |
| 個人情報保護スタンプ | ◎ | 500〜1,500円 | 少〜中量 | ○ |
| 油性マーカー+ハサミ | ○ | 0円 | 少量 | △ |
| 神社・お寺のお焚き上げ | △ | 数百円〜 | 少〜中量 | ◎ |
| 機密文書溶解サービス | ○ | 数千円〜 | 大量 | ◎ |
ここからは、それぞれの方法を順番に詳しく見ていきます。
(1) シュレッダー・シュレッダーハサミで裁断する
もっとも手軽で確実なのが、自宅で物理的に裁断してしまう方法です。費用も抑えられ、思い立ったその場で処分できます。
家庭用の電動シュレッダーがあれば、数十枚の年賀状も短時間で処理できます。セキュリティを重視するなら、紙片が縦横に細かく裁断されるマイクロクロスカット方式のシュレッダーが理想的です。
本体を置くスペースがない方には、シュレッダーハサミが便利。複数の刃が並んでいて、一度の動作で紙を細かく切り刻めます。100円ショップでも取り扱いがあり、収納場所も取りません。
(2) 個人情報保護スタンプ・ローラーで隠す
「ゴミが細かく散らばるのが苦手」という方には、個人情報保護スタンプがおすすめです。特殊なパターンのインクで宛名や住所の上を押すだけで、文字が読めなくなります。
代表的なのが「ケシポン」シリーズ。スタンプ式・ローラー式・はがき型などバリエーションが豊富で、用途に合わせて選べます。1本あれば年賀状以外にも、宅配伝票やDMの処分にも使い回せます。
(3) 油性マーカー+ハサミ|道具がなくても今すぐできる
専用の道具がなくても、自宅にある黒の油性マーカーで個人情報を塗りつぶし、その部分をハサミで切り刻めば一応の対策になります。
枚数が少なく、急いで処分したいときには有効ですが、塗りつぶしだけでは透けて見えるリスクがあります。必ず塗りつぶし+裁断の2段階で行いましょう。
塗りつぶす箇所は、宛名面の郵便番号・住所・氏名と、裏面の差出人の住所・電話番号・メールアドレス、それに手書きで添えられた家族の名前です。マーカーは1回塗りで済ませず、向きを変えて2〜3回重ねると、光にかざしたときにも文字が浮かびにくくなります。
切るときは、住所の行を横切る向きに細く刻むのがコツです。刻んだ紙片はひとつの袋にまとめず、ほかの紙ごみと混ぜて何回かに分けて出すと、元の形に並べ直される心配がさらに減ります。
(4) 神社・お寺のお焚き上げで供養する
「ただゴミとして捨てるのは気が引ける」という方には、神社やお寺のお焚き上げがぴったり。送ってくださった方への感謝を込めて、清々しい気持ちで手放せます。

多くの神社では、お正月の松飾りや古いお守りをまとめて焼く「どんど焼き」「左義長」と呼ばれる行事が小正月(1月15日前後)に行われます。このタイミングで年賀状を一緒に納められる神社もあります。
年間を通じて古札納所を設けている神社・お寺では、年賀状を含む紙類を随時受け付けてくれる場合もあります。初穂料は数百円〜が一般的ですが、寺社によって扱いが異なります。
(5) 機密文書溶解サービス|大量処分・遺品整理向け
段ボール何箱分もの年賀状を一気に処分したい場合は、機密文書溶解サービスが頼りになります。専門業者が回収し、工場で溶解処理するため、セキュリティレベルは最高クラスです。
個人向けに少量から受け付けている業者もあり、段ボール1箱あたり数千円〜が相場です。自営業の方や、遺品整理で大量の年賀状を処分する場合に検討する価値があります。

年賀状を捨てる前に押さえる個人情報保護のポイント
どの方法を選ぶにしても、個人情報の取り扱いは最優先事項です。安全に処分するために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
年賀状1枚には、思った以上に多くの情報がそろっています。宛名面だけで氏名・住所・郵便番号がわかり、裏面には差出人の連絡先や家族の名前、写真、引っ越しや転職といった近況まで並ぶことがあります。何年分もが束になっていれば、交友関係や家族構成の移り変わりまで読み取れてしまうため、まとめて捨てるときほど1枚ずつの処理が欠かせません。
守るのは「自分」と「送り主」両方の情報
年賀状には自分の宛名情報だけでなく、送り主の氏名・住所・電話番号・メールアドレスが書かれています。さらに本文には家族の名前(特に子どもの名前)や近況報告、写真も含まれていることが多いです。
処分時は表面(宛名)と裏面(差出人)の両方を確認し、漏れなく処理しましょう。送ってくださった方への配慮としても重要です。
写真入りの年賀状は、写っている顔に加えて、制服や背景の景色から学校名や住んでいる地域がわかってしまう場合もあります。裏面にSNSのアカウント名やQRコードを載せている年賀状もあるので、文字だけでなく写真とコード類も処理の対象に含めて考えてください。
危険な捨て方|こんな方法はNG
一見安全そうでも、実は不十分な処分方法があります。次の3つは避けましょう。
- 水に濡らして破るだけ…乾かせば再び読める可能性が残る
- ガムテープで貼り合わせる…剥がされると情報が露出する
- ゴミ袋の中央に紛れさせる…袋が破れた瞬間に散乱するリスク
もっとも確実なのは、物理的に読めない状態まで破壊すること。マスキングや紛れ込ませでは不十分だと考えてください。
古紙回収に出してOK?分別の注意点
年賀状は紙資源として再利用できます。個人情報を確実に処理した後であれば、自治体の古紙回収に出すことが可能です。シュレッダー紙片も多くの自治体で古紙として受け付けられています。
ただし、写真を印画紙にプリントした年賀状や、光沢のあるインクジェット用の写真用紙に印刷した年賀状は、古紙の再生を妨げる「禁忌品」として扱う自治体が多く、古紙回収には出せません。表面につやがあり、写真がくっきり印刷された厚手の紙は写真用紙の可能性が高いので、個人情報を処理したうえで可燃ごみに出しましょう。
全部捨てなくていい!残したい年賀状の保管・整理アイデア
すべての年賀状を処分する必要はありません。思い入れのある一枚は、デジタル化や厳選保管で大切に残しましょう。
残し方は大きく分けて、スマホで撮影して画像で残す「デジタル化」と、実物を選んでしまっておく「アナログ保管」の2通りです。場所を取らずに全部残したいならデジタル化、手書きの文字や紙の質感ごと残したい数枚はアナログ保管、というように両方を組み合わせると、残す量と手間のバランスがとりやすくなります。

スマホアプリでサクッとデジタル化
物理的な保管スペースが惜しいなら、デジタル化が有効です。スマホの「Adobe Scan」や「OneDrive」のスキャン機能を使えば、撮影するだけで自動的に歪み補正されたきれいな画像が残せます。
クラウドストレージ(Google ドライブ、iCloud など)に保存しておけば、「田中さん 2024年」のように検索して特定の年賀状をすぐに探せるようになります。スマホからもパソコンからもアクセスできるので、家族と共有することも簡単です。
アナログ保管なら年賀状ホルダー+スクラップ
実物の温かみを残したい方には、はがきサイズ専用のホルダーがおすすめ。透明ポケットに収納するだけで整理が完了し、見た目もスッキリします。
お気に入りの写真やイラスト部分だけを切り抜いてアルバムに貼り付ければ、世界に一つだけのスクラップブックも作れます。手作業の楽しさが加わって、保管が「思い出を編む時間」に変わります。
しまうときは、年ごとに見出しを付けて並べておくと、あとから「あの年の一枚」を探しやすくなります。紙と写真は湿気と直射日光に弱いため、押し入れの床に近い場所は避け、乾燥剤を入れたケースに入れて日の当たらない棚に置いておくと、色あせや紙の波打ちを防ぎやすくなります。
「残す基準」を決めて罪悪感なく厳選する
すべて取っておくのは現実的ではありません。あらかじめ自分なりの残す基準を決めておくと、処分の決断がぐっとラクになります。
- 特に親しい友人・恩師・家族からのものだけ残す
- 手書きメッセージが心に響いた一枚だけ残す
- 子どもの写真入りは数年分(直近3年など)を残す
- 「今年は10枚まで」と数を決めて選ぶ
明確なルールがあると、迷いが減って気持ちよく手放せます。
どうしても決めきれない年賀状は、「保留箱」をひとつ用意して入れておく方法もあります。箱に日付を書いておき、1年後に見直して、その間に一度も手に取らなかったものは処分すると決めておけば、判断を先送りし続けずに済みます。

捨てる前に確認したい2つのこと|お年玉くじと未使用はがき
処分を始める前に、年賀状の束から抜き出しておきたいものが2つあります。ひとつはお年玉くじの当せん番号をまだ確かめていない年賀状、もうひとつは書き損じたり余ったりした未使用の年賀はがきです。どちらも、捨てたり裁断したりしてしまうと取り返しがつきません。とくに年明けすぐに片付けを始める場合は、選別の前にこの2つを確認しておきましょう。数分で終わる確認ですが、あとで「捨てなければよかった」と悔やまずに済みます。
お年玉くじの当せん番号を確かめてから捨てる
お年玉付年賀はがきのくじは、例年1月中旬に抽せんが行われ、賞品の引き換え期間は抽せん日の翌日から約半年間(例年7月下旬まで)です。年明け早々に整理を始めると、当たっているはがきまで処分してしまうおそれがあります。
当せん番号は日本郵便のウェブサイトで発表されます。下位の賞はくじ番号の下2けたで当たるため、届いた年賀状はすべて番号を確かめておく価値があります。当たったはがきは裁断せずに取り分け、郵便局の窓口で引き換えを済ませてから処分の流れに戻しましょう。
書き損じ・未使用の年賀はがきは郵便局で交換できる
宛名を書き損じた年賀はがきや、出さずに余った年賀はがきは、捨てずに郵便局の窓口へ持ち込みましょう。所定の手数料を払えば、通常はがきや切手、レターパックの封筒などに交換できます。前の年以前に発行された年賀はがきも、通常はがきや切手への交換なら受け付けてもらえます(その年の年賀はがきへの交換はできません)。
| 持ち込むもの | 交換できるもの | 手数料(1枚あたり) |
|---|---|---|
| 書き損じ・余った年賀はがき(前の年以前の分を含む) | 通常はがき・切手など | 6円(100枚以上は13円) |
| その年の年賀はがきで、種類を買い間違えた未使用品 | 別の種類の年賀はがき(販売期間内) | 無料 |
| 喪中で出せなくなったお年玉付き年賀はがき | 普通切手など | 無料 |
年賀状処分の手順|失敗しない3ステップ
実際に処分を始める前に、流れを整理しておきましょう。3ステップで進めれば、迷わずスムーズに完了できます。
まず最初に「残すもの」と「処分するもの」を分けます。残す基準を決めておけば判断しやすく、迷う時間が減ります。
このとき、お年玉くじをまだ確かめていない年賀状と、書き損じ・未使用の年賀はがきも別に分けておきましょう。
シュレッダー、シュレッダーハサミ、個人情報保護スタンプなど、自分に合った方法で表裏両面の個人情報を処理します。スタンプの場合は、念のため切り込みを入れるとより安心です。
処理済みの紙片は、お住まいの自治体のルールに沿って古紙回収または可燃ゴミへ。お焚き上げに出す場合は、選別した年賀状をそのまま神社・お寺へ持ち込みます。
古紙に出す前には、写真用紙に印刷された年賀状が混ざっていないかも見直し、見つけたものは可燃ごみの側へ移しておきます。
よくある質問
- 故人からいただいた年賀状はどう扱えばいい?
-
無理に処分する必要はありません。気持ちが落ち着くまで専用の箱や封筒に入れて大切に保管してください。手放す決心がついたら、神社やお寺のお焚き上げで供養していただくのが、もっとも丁寧で心のこもった方法です。
- 会社に届いたビジネス年賀状はどう処分する?
-
会社の文書として扱われるため、個人の判断で処分してはいけません。社内のセキュリティポリシーや文書管理規定に従ってください。一般的には、ほかの機密文書と同じくシュレッダー処理や溶解サービスを利用するケースが多いです。
- 亡くなった家族宛に届いた年賀状はどうしたら?
-
翌年の年賀状準備が始まる前に、喪中はがきや寒中見舞いで逝去をお知らせするのが丁寧な対応です。届いた年賀状はご遺族で保管するか、ほかの年賀状と同じ方法で処分して問題ありません。
- 風水的に古い年賀状を残すのはよくない?
-
風水では古いものや使わないものを溜め込むと気の流れが滞ると考えられています。紙類は湿気や古い気を吸いやすいとされるため、感謝の気持ちを込めて手放すことは、新しい運気を呼び込む整理行為と捉える方も多いようです。
- 郵便局やコンビニで年賀状を処分できる?
-
使用済みの年賀状は、郵便局でもコンビニでも処分してもらえません。郵便局が交換しているのは「書き損じはがき」や「未使用の切手」など未使用品のみです。過去にコンビニで個人情報書類の回収ボックスがあった時期もありますが、現在は一般的ではありません。
- 遺品整理で大量の年賀状が出てきたら、まず何をすればいい?
-
処分する前に、差出人の氏名と住所を控えておくのがおすすめです。故人と年賀状をやり取りしていた方の一覧は、訃報をお知らせする相手を決めるときの住所録として役立ちます。控えが取れたら、量に応じてシュレッダーや機密文書溶解サービスで処分し、思い入れのある数枚だけをお焚き上げに回すと、気持ちの区切りもつけやすくなります。


まとめ|あなたらしい年賀状の手放し方を見つけよう
年賀状の処分は「2〜3年を目安に、個人情報をしっかり消してから手放す」が基本ルール。ライフスタイルに合わせて方法を選べば、罪悪感なくスッキリ整理できます。
- 手軽さ重視ならシュレッダーハサミや個人情報保護スタンプ
- 気持ちを込めたいなら神社・お寺のお焚き上げ
- 大量処分なら機密文書溶解サービス
- 残したい一枚はデジタル化や年賀状ホルダーで保管
- 捨てる前には、お年玉くじの当せん確認と未使用はがきの交換を忘れずに
もっとも大切なのは、自分と送り主の個人情報をきちんと守ること。安全な処理さえできていれば、捨て方そのものに正解はありません。
年賀状との上手なお別れ方を見つけて、新しい一年をスッキリした気持ちで迎えてくださいね。


コメント