防災グッズで本当にいらないもの6選|代わりに揃えたい必須9選

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「防災グッズって何を揃えれば本当に役立つの?」と迷っていませんか。

かつて定番だったアイテムでも、近年の災害経験から「いらなかった」という声が多く挙がっています。準備に労力もお金もかかるからこそ、ムダなく備えたいですよね。

この記事では、最新の防災トレンドをもとに「いらなかった防災グッズ6選」と「本当に必要な防災グッズ9選」を整理しました。

結論:手回しラジオより乾電池式、大容量水より500ml小分け、ティッシュよりトイレットペーパー。水・食料・簡易トイレ・モバイルバッテリーの4点をまず押さえましょう。

あくまで「優先度が低いもの」として紹介するので、家族構成や住環境に合わせて取捨選択してくださいね。

目次

防災グッズ「いらなかったもの」ランキング6選

ここでは、被災経験者の声や防災メーカーの調査をもとに「優先度が低かったアイテム」を6つにまとめました。完全に役立たずというわけではなく、より便利な代替品があるという視点で読んでみてください。

ランキングの半分はアウトドア用品です。「キャンプで使えるから防災にも」と買っても、実際の災害時には出番が少ないケースがあります。

1位:手回しラジオ

手回しラジオは「電源不要で安心」というイメージがありますが、実際は発電量が少なく、ハンドルを回し続ける労力に見合いません。

ハンドルを1分間回したときの動作時間の目安は、メーカーが公表しているスペックでもおおむね以下の範囲に収まります。

機種タイプラジオLEDライトスマホ通話
多機能タイプA5〜8分10〜15分約1分
大容量タイプB20〜30分10〜15分約30秒
軽量コンパクトC5〜7分約10分約1分

夜中に何度もトイレに起きるたびにハンドルを回すのは現実的ではありません。スマホ充電に至ってはバッテリー残量に左右され、想定より早く使えなくなることもあります。

機種によっては以下のような落とし穴もあります。

  • 数か月ごとに動作確認をしないとバッテリーが劣化する
  • 発電に最適なハンドル回転速度が決まっている
  • スマホ充電に対応していない機種がある
  • 充電中はスマホを操作できない
  • 古いモデルのニッケル水素電池は放置で寿命が縮む

一方、乾電池式の多機能ラジオは桁違いに長持ちします。連続稼働時間の目安は次のとおりです。

機種タイプラジオLEDライトスマホ通話
長寿命タイプA120〜160時間約65時間約50分
標準タイプB約40時間約19時間約20分
軽量タイプC15〜18時間10〜12時間

同じ1分でも、ハンドルを回し続けるより乾電池をセットするほうがはるかに合理的。手回し機能は「最終手段」として位置づけ、メインは乾電池式を選びましょう。

乾電池の備蓄も忘れずに。単三・単四をそれぞれ家族人数×8本程度ストックしておくと安心です。

2位:ティッシュペーパー

ティッシュは便利ですが、防災備蓄としてはトイレットペーパーのほうが汎用性が高いです。

トイレットペーパーは切り取る量を自由に調節でき、芯を抜けばコンパクトに収納できます。ジップロックに入れておけば濡れ対策もばっちりです。

経済産業省の備蓄推奨でも、トイレットペーパーは1人あたり1か月分(約4ロール)の家庭備蓄が呼びかけられています。普段使いの分も含めて多めにストックしておきましょう。

逆にティッシュはトイレに流すと詰まりやすく、用途が限定的。「ティッシュよりトイレットペーパー」が結論です。

警視庁警備部災害対策課の公式X(旧Twitter)@MPD_bousaiでは、身近なものを使った防災テクニックが日々発信されています。フォローしておくと役立ちますよ。

3位:テント

避難所でのプライバシー対策にテントを持ち込みたい人もいますが、実際は車中泊や自宅避難を選ぶ人が多く、出番が限られます。

避難所でテント設営を避けたい主な理由は次の2つです。

  1. 安全面の問題(中の様子が見えず、体調急変や事件・事故の発見が遅れる)
  2. 支援活動の妨げ(通路が狭くなり、物資配布や救護動線が確保できない)

多くの自治体の避難所運営マニュアルでも、個人テントの使用は原則として制限されています。プライバシーが必要な場合は、自治体が用意する間仕切りや段ボールベッドを利用しましょう。

4位:携帯浄水器

水の確保は災害時の最重要課題ですが、携帯浄水器は使える場面が限られます。

「ウイルス99%除去」とうたう製品でも、塩分・化学物質・放射性物質といった溶け込んだ成分は除去できないケースが大半です。

たとえば海水は塩分をろ過できないため飲料水にできません。泥や葉で濁った川の水も、透明にしてからでないと浄水フィルターが詰まりやすいです。

水の性質と浄水器の特性をきちんと理解していないと、いざというとき期待した働きをしてくれません。「飲料水は備蓄でまかなう、浄水器は生活用水(洗い物・トイレ)の確保に使う」と割り切るのが現実的です。

5位:大容量の水(12L以上)

水自体は必須ですが、12L入りなど大容量ボトルでの備蓄は持ち運びと開栓後の扱いに難があります。

12L=12kgの容器を背負って避難するのは現実的ではありません。2Lペットボトルでも、片手で扱うには重く、開栓後はキャップを開けるたびに雑菌が入りやすくなります。

女性や子ども、高齢の方が少しずつ飲むなら、最初から500mlボトルで小分けにしておくほうが衛生的かつストレスが少ないです。「持ち出し用=500ml複数本/自宅備蓄用=2L箱買い」と用途で分けるのがおすすめ。

水をお得にまとめ買いする方法はもあわせて参考にしてみてください。

6位(番外):ナイフ・ロープ

サバイバルナイフやロープは、防災のイメージとして根強い人気がありますが、初心者にはリスクのほうが大きいアイテムです。

ナイフは持ち歩き方によっては銃刀法違反(刃渡り6cm超は正当な理由なく携帯不可)に問われる可能性があります。ロープを使った2階からの脱出も、結び方を誤ればほどけて落下する危険性があります。

代替案として、開封作業や紐切りにはカッターナイフ、固定や応急修理にはガムテープ(布製)のほうが扱いやすく安全です。

ヘルメットは不要?防災用「保護帽」との違い

昔の防災セットといえばヘルメットが定番でしたが、最近は優先度が下がっています。「いらなかった」という声と「あって助かった」という声が分かれるアイテムです。

一般ヘルメットと「保護帽」の違い

労働安全衛生法では、飛来・落下物から頭を守る「保護帽」は厚生労働大臣が定める規格に適合したものに限られます。自転車用ヘルメットや100円ショップの簡易ヘルメットは、この規格を満たしていません。

種類主な用途規格
保護帽(飛来・落下物用)建設現場・防災厚生労働大臣の定める規格
自転車用ヘルメット転倒時の頭部保護SG・JCFなど
簡易折りたたみヘルメット避難時の応急保護製品ごとに異なる

家族分を保管する場所が確保できるなら、折りたたみ式の防災ヘルメット(飛来・落下物用の規格適合品)を1人1個用意しておくと安心です。

ヘルメットの代用:身近なもので頭を守る

ヘルメットがすぐに用意できない場合でも、以下のもので応急的に頭部を保護できます。

  • 毛布・クッション:自宅で揺れを感じたら、頭から覆って机の下へ
  • カバン・リュック:外出中は手に持ったカバンを頭上にかざしてガラス破片対策
  • 新聞紙・雑誌:丸めて頭にあてればクッション材になる

実際の被災経験では、片付け作業中もヘルメットを着用しなかった人が多いという報告もあります。「絶対必要」とまでは言えませんが、「あれば安心」レベルのアイテムと考えてよいでしょう。

本当に必要な防災グッズ9選|72時間を生き抜くリスト

大規模災害が起きると、発災から72時間(3日間)は人命救助が最優先され、支援物資が手元に届かないことが多いと言われています。この3日間を自力で乗り切るための必須グッズを9つ紹介します。

備蓄の鉄則は「1人3日分(推奨1週間分)」。家族人数×日数で必要量を計算し、ローリングストックで日常使いしながら更新しましょう。

(1) 飲料水(1人3L×3日=9L)

農林水産省は、災害時の飲料水として「1人1日3L」を目安に、最低3日分・推奨1週間分の備蓄を呼びかけています。4人家族なら3日分で36L、1週間分で84Lです。

2Lペットボトル6本入りの箱を3〜4箱用意しておくと、4人家族の3日分が確保できます。500mlボトルも1ケース併用すると、持ち出しと自宅備蓄の両方に対応できます。

(2) 食料(3日分/ローリングストック推奨)

災害時は加熱や冷蔵が難しいため、長期保存できて開封後すぐ食べられる食品を中心に揃えます。

炭水化物(アルファ米・パックごはん・カップ麺)に加えて、たんぱく質源(魚・肉の缶詰)、ビタミン源(フルーツ缶・野菜ジュース)をバランスよくストックすると、3日間の栄養が偏りにくくなります。

味になじみのない非常食ばかりだとストレスが増えるので、普段から食べているレトルトや缶詰を多めにストックして消費しながら入れ替える「ローリングストック法」がおすすめです。

(3) 簡易トイレ(1人1日5回×3日=15回分)

水や食料以上に切実なのがトイレ問題です。停電や断水で水洗トイレが使えなくなる前提で備える必要があります。

排水管の破損に気づかず流すと、マンションでは下の階に汚水被害が及ぶ恐れもあります。我慢を続けるとエコノミークラス症候群のリスクが上がるため、簡易トイレは家族人数×1日5回×3日分を最低ラインに用意しましょう。

選ぶときの3つのポイントは次のとおりです。

  • 座って使える形状(既存便座にかぶせるタイプが扱いやすい)
  • 袋が破れにくく、外から中身が見えない加工
  • 凝固剤に防臭・抗菌効果がある

(4) モバイルバッテリー(大容量+ソーラー併用)

災害時は安否確認や情報収集でスマホの使用頻度が一気に上がります。20,000mAh以上の大容量モバイルバッテリーがあれば、スマホ約4〜5回分の充電が可能です。

停電が長引く場合に備えて、ソーラーパネル付きやUSB-PD(急速充電)対応のモデルを選ぶと安心。スマホ側でも省電力モードを活用してバッテリーを長持ちさせましょう。

災害発生時には、無料公衆無線LAN「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」が開放されます。通信キャリアに関係なく接続できるので、Wi-Fi設定で「00000JAPAN」を探してみてください。セキュリティは万全ではないため、個人情報や決済の入力は避けましょう。

(5) 懐中電灯・LEDランタン

停電した夜の避難はとても危険なので、家族の人数分の懐中電灯やLEDランタンを用意しておきましょう。両手が空くヘッドライトがあると、家事や移動が安全に行えます。

ろうそくは火災の原因になりやすく、断水中は消火が難しいため使用を避けてください。LED式なら長時間点灯でき、子どもにも安心です。

(6) 下着・生理用品

水や食料が確保できても、衛生面が崩れると体調を崩しやすくなります。お風呂に入れない期間が続く前提で、替えの下着とおりものシートを多めに準備しましょう。

生理用品は災害時に支援物資として届きにくい品目のひとつです。最低でも1〜2サイクル分を備蓄しておくと安心です。

(7) 歯ブラシ・マウスウォッシュ

断水中は歯磨きにも気を使いますが、口内ケアを怠ると口腔内の細菌が増え、体調不良の原因になることがあります。

マウスウォッシュ(液体歯みがき)があれば、少ない水で口の中をすっきり保てます。歯ブラシと併用すれば、コップ1杯の水でも歯磨きが可能です。

(8) カセットコンロ・ボンベ

ガスや電気の復旧には数日〜数週間かかることがあります。その間に温かい食事を作れるカセットコンロは、栄養面と精神面の両方で支えになるアイテムです。

ボンベは1本で1時間程度の使用が目安。日本ガス石油機器工業会の推奨では、1人1週間あたり6本程度の備蓄が目安とされています。4人家族なら20〜25本ストックしておくと余裕を持って対応できます。

(9) 現金(千円札と小銭)

停電するとクレジットカードや電子マネー、QR決済が使えなくなります。自販機やコンビニのレジも現金のみ対応になることが多いです。

高額紙幣だとお釣りが出ない場面もあるので、千円札を中心に2〜3万円分、加えて小銭(10円・100円)を多めに用意しておきましょう。公衆電話を使う場面でも10円玉が役立ちます。

防災グッズを見直す3つのポイント

「念のため」を減らして、本当に必要なものに集中することが効率的な備えにつながります。ここでは見直しの視点を3つ紹介します。

(1) ライフライン復旧の目安を知る

過去の大震災(東日本大震災・阪神淡路大震災など)では、ライフラインが9割復旧するまでにおおよそ次のような日数がかかったと報告されています。

ライフライン9割復旧までの目安備えの優先度
電気約1週間モバイルバッテリー必須
水道約3週間〜1か月飲料水+簡易トイレ必須
ガス約1〜2か月カセットコンロ必須

電気は比較的早く戻りますが、水道とガスの復旧には時間がかかります。「水と簡易トイレ」「カセットコンロとボンベ」は、復旧の遅さを見越して多めに備えておくと安心です。

(2) 避難スタイル別に備えを分ける

住環境によって、避難の選択肢は異なります。スタイル別に必要なグッズも変わるので、自分の家の被害想定をもとに優先順位をつけましょう。

避難スタイル主に必要なもの
在宅避難水・食料・簡易トイレ・カセットコンロ・モバイルバッテリー
避難所避難持ち出し袋・着替え・ヘッドライト・現金・常備薬
車中泊避難毛布・エコノミークラス症候群対策・サンシェード

(3) 季節の変わり目に見直す

防災グッズは「揃えて終わり」ではなく、定期的な見直しが欠かせません。次のタイミングで点検する習慣をつけると、いざというとき安心です。

  • 9月1日「防災の日」:水・食料・乾電池の賞味期限を確認
  • 3月11日:家族で避難経路を再確認
  • 季節の変わり目:着替え・寝具・冷暖房グッズを入れ替え

寒い時期の備えは特に注意が必要です。冬の災害に対応する具体策はで詳しく解説しています。台風シーズンの備えはも参考にしてみてください。

よくある質問

防災グッズは何日分用意すればいい?

農林水産省や内閣府は、最低3日分・推奨1週間分の備蓄を呼びかけています。南海トラフ地震など大規模災害では、支援物資が届くまで1週間以上かかる想定もあるため、可能であれば1週間分を目標にしましょう。

防災リュックの重さはどのくらいが目安?

背負って走れる重さの目安は、男性で15kg以下、女性で10kg以下、子どもで5kg以下と言われています。詰め込みすぎず「持ち出し用=避難所までの数時間」「在宅備蓄=3日〜1週間」と分けて管理するのがおすすめです。

乳児や高齢者がいる家庭で追加すべきものは?

乳児はミルク(液体ミルク推奨)、紙おむつ、おしりふきを多めに。高齢者は常備薬(お薬手帳のコピーも忘れずに)、入れ歯洗浄剤、補聴器の予備電池を追加しましょう。家族構成に合わせたカスタマイズが大切です。

マンション住まいでも防災備蓄は必要?

マンションは耐震性が比較的高い一方、停電時にエレベーターが止まり、高層階での水・食料の運搬が困難になります。在宅避難を前提に、特に簡易トイレと飲料水を多めに備えるのがおすすめです。

まとめ

防災グッズは「数を揃える」より「使える状態で持っている」ことが大切です。記事の要点を振り返っておきましょう。

  • 優先度が低かったグッズ:手回しラジオ・ティッシュ・テント・携帯浄水器・大容量水・ナイフ&ロープ
  • 絶対に必要なグッズ:水・食料・簡易トイレ・モバイルバッテリー・懐中電灯・下着&生理用品・歯ブラシ&マウスウォッシュ・カセットコンロ・現金
  • ライフライン復旧は電気→水道→ガスの順。発災から72時間(3日間)は自力で乗り切る前提で備える
  • 備蓄量は1人3日分を最低ライン、可能なら1週間分まで広げる
  • 9月1日や3月11日など、定期的な見直しタイミングを決めておく

今日のアクション:自宅の防災グッズを1か所に集めて、賞味期限と乾電池の動作確認をしてみましょう。「念のため買ったけど使わなさそう」なものは、思い切って手放してOKです。

いつ起きるかわからない災害だからこそ、自分の暮らしに合った防災セットを今のうちに整えておきたいですね。

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