寒い時期に欠かせないこたつ。暖かくてつい長居してしまい、「このままつけっぱなしで大丈夫かな」と不安になったことはありませんか。
結論から言うと、こたつは火を使わない暖房ですが、使い方を誤ると火災につながります。実際に消費者庁も電気こたつの火災に注意を呼びかけています。
この記事では、こたつで火災が起こる6つの原因、今すぐできる予防法、消し忘れて外出したときの対処法までまとめました。正しく使えば、この冬も安心してこたつを楽しめます。
こたつの火災は実際どれくらい起きている?
「火を使わないこたつで、本当に火事になるの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、電気こたつでも火災は現実に起きています。
消費者庁と消防庁の資料によると、平成26年から平成30年までの5年間で、電気こたつが原因の火災は192件発生しています。同じ期間の電気ストーブによる火災(2,442件)と比べれば少ないものの、決してゼロではありません。
件数だけ見ると身近には感じにくいかもしれません。ですが、原因の多くは「ちょっとした油断」です。次の章で、具体的にどんな使い方が危ないのかを見ていきましょう。
こたつで火災が起こる6つの原因
こたつの火災には、いくつか共通するパターンがあります。まずは代表的な6つの原因を一覧で確認し、そのあと1つずつ詳しく解説します。
| 火災の原因 | 注意すべきポイント |
|---|---|
| こたつ内で洗濯物を乾かす | 衣類がヒーター部に触れると発火リスク大 |
| 掛け布団・座椅子の接触 | 布団やクッションをヒーターに触れさせない |
| ほこりの蓄積 | ヒーター部の定期的な掃除・点検が重要 |
| コードの傷み | 踏んだり折り曲げたりして断線させない |
| ヒーターの故障 | サーモスタットの不具合は早めに修理 |
| たこ足配線 | 15アンペア(1500W)を超える使用は過負荷 |
(1) こたつ内で洗濯物を乾かす
こたつ火災の原因として特に多いのが、こたつの中で洗濯物を乾かす使い方です。乾きにくい冬場につい入れたくなりますが、これは大変危険です。
衣類がこたつ内部のヒーターに直接触れると、そこに熱がこもって高温になり、発火につながります。就寝中や外出中など、気づかないうちに衣類が落ちてヒーターに接触するケースもあります。
(2) 掛け布団や座椅子がヒーターに触れる
こたつの掛け布団や、中に入れた座椅子・クッションがヒーター部分に触れ続けると、火災の引き金になります。布団を強く押し込んだ状態も危険です。
ヒーターに布や座椅子が密着すると熱が逃げず、じわじわと温度が上がっていきます。日頃から布団がヒーターに直接触れない配置を意識しておきましょう。
(3) ほこりの蓄積
意外と見落としがちなのが、ヒーター部分に溜まったほこりです。ほこりが蓄積すると、それ自体が発火の原因になることがあります。
ストーブにフィルター掃除が必要なのと同じで、こたつも定期的なお手入れが欠かせません。シーズンの初めと途中で、ヒーターまわりのほこりを拭き取っておくと安心です。
(4) コードの傷み・断線
電源コードを折り曲げたり、テーブルの脚で踏んだりすると、コードに想定以上の負荷がかかります。内部が傷んで断線しかけると、その部分が発熱して火災につながります。
こたつに限らず、家電の電源コードは束ねたまま使ったり、家具で踏んだりしないよう気をつけてください。
(5) ヒーターの故障
こたつにはサーモスタットという、温度を感知して過熱を防ぐ仕組みが備わっています。ふだんはこれが安全装置として働いています。
ところが、このセンサーが故障するとヒーターが過熱し続け、火災につながることがあります。焦げ臭い、異常に熱いなどの違和感を覚えたら、使用を止めて早めに修理や買い替えを検討しましょう。
(6) たこ足配線による過負荷
複数の家電をまとめて使える電源タップは便利ですが、1つのコンセントに流せる電気の量には上限があります。一般的な家庭用コンセントは15アンペア(1500W)までです。
この上限を超えて家電をつなぐと、配線に過剰な負荷がかかり、発熱・発火の原因になります。たこ足配線は火災事例が多いため、こたつを使うコンセントには余裕を持たせましょう。
コンセントまわりの安全な使い方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

こたつの火災を防ぐ予防法
原因がわかれば、対策はシンプルです。日々のちょっとした心がけで、こたつ火災のリスクは大きく減らせます。今日から実践できる予防法を5つのステップにまとめました。
最も多い火災原因を断つ、いちばん大切なルールです。乾きにくい洗濯物はサーキュレーターや除湿機で乾かしましょう。
布団を押し込みすぎず、座椅子やクッションがヒーターに密着しない配置にします。座るときも足でヒーターを蹴らないよう注意します。
シーズンの初めと途中で、ヒーターまわりのほこりを拭き取ります。電源プラグを抜いてから作業すると安全です。
コードを家具で踏んでいないか、たこ足配線になっていないかを確認します。傷んだコードは無理に使わず、修理や買い替えを検討しましょう。
人がいない時間はこたつを消すのが基本です。切り忘れが心配な場合は、後述するタイマー付きタップの活用がおすすめです。
同じ暖房家電では、オイルヒーターも電気代や安全な使い方に気をつけたいアイテムです。こたつとあわせて見直しておきましょう。

こたつを消し忘れて外出したときの対処法
「外出先で、こたつを消したか思い出せない…」というときは、放置せず早めに手を打つことが大切です。状況別に対処法を整理しました。
帰宅するか、家族に電源を切ってもらう
いちばん確実なのは、いったん帰宅して自分で電源を切ることです。難しい場合は、家にいる家族に連絡してこたつを消してもらいましょう。
旅行中など、すぐに戻れないときも家族に頼むのが基本です。家族と連絡が取れない場合は、賃貸なら管理会社や大家さんに相談する方法もあります。鍵を管理していれば、事情を説明して電源を切ってもらえることがあります。
電力会社に連絡して電気を止めてもらう
誰にも部屋に入ってほしくない場合は、契約している電力会社に連絡し、電気の供給自体を止めてもらう方法があります。最終手段ですが、火災を防ぐには有効です。
冷蔵庫の食材が心配になるかもしれませんが、火事のリスクと比べればやむを得ません。帰宅後は再通電の手続きを忘れずに行い、ブレーカーを上げて使用を再開しましょう。
こたつの消し忘れを防ぐ習慣
そもそも消し忘れなければ、外出先で慌てることもありません。無理なく続けられる予防の習慣を紹介します。
外出や就寝の前に電源を切ることを習慣づけるのが、何より効果的です。出かける前に、戸締まりや持ち物と一緒に「こたつの電源」も確認する癖をつけましょう。次の3つは、今日からすぐ取り入れられます。
- 布団を一部めくっておく:電源が入ったままかひと目で確認でき、通気性もよくなります
- 玄関ドアにメモを貼る:「こたつ消した?」と書いておけば、出がけに必ず目に入ります
- タイマー付き電源タップを使う:一定時間で自動的に電源が切れるので、消し忘れ自体を防げます
布団をめくっておくと「布団が元のまま=消し忘れかも」と気づきやすくなります。こたつ内部の通気性が上がり、湿気による雑菌の繁殖を抑えて清潔に保てる効果も期待できます。
同じ「家電の消し忘れ・挿しっぱなし」で言えば、ドライヤーの扱いにも似た注意点があります。あわせてチェックしておくと安心です。

よくある質問
- こたつは何時間で火事になりますか?
-
「何時間で必ず火事になる」という決まった時間はありません。正常なこたつを正しく使っていれば、つけっぱなしでもすぐに火災になることは少ないです。ただし洗濯物や布団がヒーターに触れていると、短時間でも発火する危険があります。時間よりも「触れているものがないか」が重要です。
- こたつをつけっぱなしにすると電気代はどれくらいかかりますか?
-
こたつは消費電力が比較的小さく、24時間つけっぱなしにしても1日あたりおよそ180〜370円程度が目安です。エアコンやストーブより電気代は抑えられますが、火災リスクの面からも使わないときは消すのが安心です。
- ペット用のこたつでも火災の心配はありますか?
-
あります。ペットが中で毛布を動かしてヒーターに触れさせたり、コードをかじって傷つけたりすると火災の原因になります。留守中はペット用こたつも電源を切るか、安全装置やタイマー付きの製品を選ぶと安心です。
- 古いこたつは買い替えたほうがいいですか?
-
こたつの寿命の目安はおよそ10年です。コードが傷んでいる、焦げ臭い、温度が安定しないといった症状が出たら、サーモスタットなどの故障が疑われます。無理に使い続けず、修理や買い替えを検討しましょう。
まとめ:正しく使えばこたつは安心して楽しめる
こたつは火を使わない暖房ですが、使い方を誤ると火災につながります。最後に、この記事の要点を振り返っておきましょう。
- 電気こたつの火災は5年間で192件発生しており、決してゼロではありません
- 火災原因で最も多いのはこたつの中で洗濯物を乾かすことです
- 布団・座椅子の接触、ほこり、コードの傷み、故障、たこ足配線にも注意が必要です
- 外出・就寝時は電源を切り、心配ならタイマー付きタップを活用しましょう
まずは「こたつの中に洗濯物や布団を押し込まない」ことから始めましょう。この一つを守るだけで、最も多い火災リスクを避けられます。正しい使い方で、この冬も安心してこたつを楽しんでください。
こたつを片付ける時期やお手入れのコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。

参考にした主な出典
- 消費者庁「電気ストーブや電気こたつの火災に注意しましょう!」
- 総務省消防庁 製品火災に関する調査結果

コメント