七夕が近づくと、笹に色とりどりの飾りを吊るす光景を見かけます。でも「短冊や吹き流しに、それぞれどんな意味があるの?」と子どもに聞かれて答えに困った経験はありませんか。
この記事では、伝統的な七夕飾り15種類の意味を一覧表でわかりやすく整理しました。あわせて、折り紙で簡単に作れる飾りの手順や、短冊の色の使い分け、いつから飾るかといった実用的な疑問にもお答えします。
この記事でわかること
七夕飾り15種類それぞれの意味と願い/短冊の5色が表す願いの違い/折り紙で作れる4種類の手順/飾る時期と片付け方
七夕飾りに意味があるって知ってた?由来をひと言で
七夕飾りは、神様への願いを天に届けるためのものです。江戸時代、寺子屋で学ぶ子どもたちが学問の上達を願って短冊を笹に吊るしたのが庶民の七夕の始まりとされています。
飾りを吊るす笹は、寒暖に強く一年中青々と茂る常緑性から、古来「神様が降りてくる依り代(よりしろ)」と考えられてきました。まっすぐ天に伸びる姿と、風に揺れる清涼な葉音が、人々の願いを神様の元へ運ぶと信じられたのです。
仙台七夕まつりでは、いまも「七つ飾り」と呼ばれる短冊・紙衣・折鶴・巾着・投網・屑篭・吹き流しの7種類が伝統的な飾りとして大切に受け継がれています。1つひとつに込められた願いを知ると、七夕の準備がぐっと深い時間に変わります。

七夕飾り15種類の意味を一覧表でチェック
まずは15種類の飾りに込められた願いを、表でひととおり見てみましょう。気になる飾りはこの後のH3で詳しく解説します。
| 飾りの名前 | 込められた願い | 分類 |
|---|---|---|
| 短冊(たんざく) | 学問・書道の上達 | 学問・技芸 |
| 紙衣(かみごろも) | 裁縫の上達・厄除け | 学問・技芸 |
| 吹き流し(ふきながし) | 機織り・裁縫の上達 | 学問・技芸 |
| 巾着(きんちゃく) | 金運アップ・無駄遣い防止 | 金運・商売 |
| 投網(とあみ) | 豊漁・幸運を引き寄せる | 金運・商売 |
| 折鶴(おりづる) | 家内安全・健康長寿 | 健康・長寿 |
| 屑籠(くずかご) | 整理整頓・物を大切に | 健康・長寿 |
| 輪つなぎ | 人とのつながり・幸せの連鎖 | 人間関係 |
| 菱飾り(ひしかざり) | 魔除け・天の川の象徴 | 人間関係 |
| 野菜・果物飾り | 豊作・食への感謝 | 自然への感謝 |
| 貝飾り | 豊漁・海の恵みへの感謝 | 自然への感謝 |
| 魚飾り | 豊漁・家計の安定 | 自然への感謝 |
| 星飾り | 願いが星に届くように | 装飾 |
| 提灯(ちょうちん) | 心を明るく照らす | 装飾 |
| 三角つなぎ・四角つなぎ | 暮らしの安定・調和 | 装飾 |
学問・技芸を願う飾り(短冊・紙衣・吹き流し)
短冊は、もっとも有名な七夕飾りです。もとは里芋の葉に溜まった夜露を「天の川のしずく」として墨をすり、和歌を書いて学問の上達を願ったのが始まりとされています。色には陰陽五行思想に基づいた意味があり、後ほど詳しく解説します。
紙衣は、和紙で作った着物の形をした飾りで、裁縫の上達を願うものです。人の形に切ることで「形代(かたしろ)」として病気や災いの身代わりになるという厄除けの意味も持ちます。
吹き流しは、織姫が織る五色の糸を表した飾りです。機織りや裁縫の上達を願う意味があり、邪気を払う魔除けの役割も持っています。風に揺れる姿が華やかで、笹飾りのなかでも目を引く存在です。
金運・商売繁盛を願う飾り(巾着・投網)
巾着は、江戸時代の財布を模した飾りです。口を紐でしっかり結ぶ形から「お金を貯める」「無駄遣いをしない」という堅実な金運の願いが込められました。金色や黄色の折り紙で作る家庭も多いです。
投網は、漁師が使う網を模した飾りで、豊漁を願うものでした。やがて「幸運を一網打尽にする」という意味も加わり、チャンスをつかみたいときに飾る人もいます。網目模様は天の川を表現しているとも言われます。
健康・長寿を願う飾り(折鶴・屑籠)
折鶴は、「鶴は千年」という言葉どおり、家内安全と健康長寿を願う代表的な飾りです。家族の人数分を折って吊るす家庭もあります。鶴は夫婦の絆が強い鳥としても知られ、家族の和を象徴する意味もあります。
屑籠は、七夕飾りを作るときに出た紙の切れ端を入れて飾るユニークな存在です。「物を大切にする」「身の回りを整える」という倹約と清潔の精神を表します。子どもに「もったいない」を伝えるきっかけにもなります。
人とのつながりを願う飾り(輪つなぎ・菱飾り)
輪つなぎは、細長く切った折り紙を輪にしてつなげていく、いちばん簡単な飾りです。途切れない輪は「人とのつながりが続く」「幸せが連鎖する」という願いを表します。家族で協力して作りやすいのも魅力です。
菱飾りは、菱形をいくつもつなげた装飾的な飾りで、夜空に輝く天の川や星々を表しています。菱形は古来より魔除けの形とされ、家族を災いから守る意味も込められています。
自然への感謝を表す飾り(野菜・貝・魚)
野菜・果物飾りは、ナスやスイカ、トマトなど夏の旬を迎える作物をかたどったものです。豊作への感謝と来年の豊穣を願う気持ちが込められています。食育の観点でも、子どもに季節の食材を伝える機会になります。
貝飾り・魚飾りは、海の恵みへの感謝と豊漁の願いを表します。海に囲まれた日本ならではの飾りで、漁業に関わる地域では今も大切に飾られています。
笹を彩る装飾的な飾り(星・提灯・三角つなぎ)
星飾りは、夜空に輝く星に願いが届くようにという意味を持つロマンチックな飾りです。キラキラした折り紙で作ると、笹全体が天の川のように華やかになります。
提灯は、その温かな明かりで願い事をする人の心を照らし、希望に満ちた未来を導く意味があります。最近はLEDライトを仕込んで実際に光らせる家庭もあります。
三角つなぎ・四角つなぎは、輪つなぎと同じくつなげて作る飾りです。三角は安定と調和、四角は堅実を表し、暮らしの安定が続くようにという願いが込められています。
短冊の5色には意味がある|願いに合わせて色を選ぼう
短冊の色は、なんでもよいわけではありません。中国伝来の陰陽五行説に基づく青(緑)・赤・黄・白・黒(紫)の5色が基本で、それぞれが人として大切にすべき徳目「仁・礼・信・義・智」を表しています。
| 色 | 徳目 | 向いている願い |
|---|---|---|
| 青(緑) | 仁(思いやり) | 人格を磨きたい・成長したい |
| 赤 | 礼(感謝) | 両親・先祖への感謝を伝えたい |
| 黄 | 信(誠実) | 人間関係を良くしたい・信頼を築きたい |
| 白 | 義(責任) | ルール・義務を守りたい・禁煙したい |
| 黒(紫) | 智(学問) | 勉強・資格・受験で結果を出したい |
折り紙で作る七夕飾りの作り方|定番4種類
ここからは、折り紙とハサミ・のりがあれば作れる定番の七夕飾りを4つ紹介します。小さなお子さんでも参加しやすい順に並べました。15cm角の折り紙を基準に解説します。
輪つなぎの作り方(いちばん簡単)
15cm角の折り紙を、幅1.5cm程度の細長い帯にカットします。定規で印をつけてから切ると、輪のサイズが揃ってきれいに仕上がります。
帯の端と端を1〜2cm重ねてのり付けし、1つ目の輪を作ります。重ねすぎず、足りなさすぎず、紙幅の10分の1ほどが目安です。
2本目の帯を1本目の輪に通してから端をのり付けし、新しい輪を作ります。順番を間違えるとつながらないので注意しましょう。
同系色のグラデーションや、反対色の交互配置にすると見栄えがよくなります。お好みの長さになるまでつなげれば完成です。
星飾りの作り方(はさみ一回でできる)
15cm角の折り紙を対角線で半分に折って、三角形を作ります。折り目はしっかりつけてください。
できた三角形をもう一度半分に折って、より小さな三角形にします。これで4枚重ねの状態になります。
頂点を下にして置き、左右の角を中央の折り目に向かって折り込みます。細長い五角形のような形になります。
斜めに1回ハサミを入れてからそっと開くと、5つの角を持つ星の完成です。斜めの角度を変えると、星の鋭さも変わります。
投網(網飾り)の作り方
15cm角の折り紙を半分に折り、長方形を作ります。折り目はしっかりつけてください。
折り目(わ)の側から、反対側の端の1cm手前まで、1cm間隔で平行に切り込みを入れます。端まで切り落とさないよう注意しましょう。
切り込みを入れた折り紙をゆっくり広げます。急に引っ張ると破れやすいので、両端を持って優しく開いてください。
上下の端を持って軽く引っ張ると、切り込みが網目状に広がります。白い紙なら涼しげに、キラキラした紙なら天の川のように仕上がります。
吹き流しの作り方
5色の折り紙(青・赤・黄・白・紫)をそれぞれ1cm幅、長さ15cm程度の短冊状にカットします。各色5〜6本ずつ用意するとボリュームが出ます。
折り紙1枚を細長く巻き、輪にしてのり付けします。これが吹き流しの上部、くす玉部分の代わりになります。
輪の内側に、カットした短冊の上端をぐるりと貼り付けます。色がランダムになるよう交互に貼ると華やかになります。
輪の上部に細い紐かリボンを通し、笹に吊るせるようにします。風に揺れる短冊が、織姫の織り糸を表現してくれます。

七夕飾りはいつから飾る?片付け方と笹の入手方法
飾りができたら、いつ飾っていつ片付けるのか、笹はどこで手に入るのかも押さえておきましょう。地域差はありますが、一般的な目安をまとめます。
飾る時期と片付ける時期
伝統的には、七夕飾りは7月6日の夕方に飾り、7日の夜まで楽しんで、8日の朝に片付けるのが習わしです。七夕は「夕べの祭り」が語源で、夜から始まる一日限りの行事という意味合いがありました。
現代では家族のスケジュールに合わせて、その前の週末から飾る家庭も増えています。お子さんと一緒に作る場合は、1週間ほど前から準備を始めると無理がありません。
片付け方の3つの選択肢
昔は「七夕送り」として川や海に流す風習がありましたが、現代では環境保護の観点から行われません。代わりに次の3つの方法が一般的です。
| 方法 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 神社のお焚き上げ | 近所の神社に問い合わせて受け入れ可能か確認。事前予約推奨 | 願いを丁寧に送り出したい |
| 自治体の分別ごみ | 笹は燃えるごみ、紙の飾りも紙ごみとして処分。短冊は他人に見られないよう包む | 手軽に済ませたい |
| 来年も使う | 飾りの紙パーツのみ箱で保管。笹は処分する | 作品を残したい |
笹はどこで手に入る?
笹は6月末から7月初旬にかけて、お花屋さんやホームセンターで販売されます。事前に電話で在庫を確認し、必要なら予約しておくと安心です。地域の商店街や自治体が無料配布するケースもあるので、広報紙をチェックしてみましょう。
公園や他人の敷地に生えている笹を無断で採取するのは、法的にも道徳的にもNGです。必ず正規のルートで入手してください。手に入れた笹は、茎の切り口を斜めに切り直して深めの容器に水を張り、直射日光を避けた涼しい場所に置くと数日間は新鮮さを保てます。
笹がなくても楽しめる|マンション・室内での飾り方
本物の笹が手に入らなくても、工夫次第で七夕の雰囲気を十分に楽しめます。住環境に合わせて選んでみてください。
- 壁面に貼る:マスキングテープで壁に笹の枝を描き、そこに飾りを貼り付ける方法。賃貸でも跡が残らず安心です。
- 観葉植物を活用:パキラやドラセナなど葉が大きめの観葉植物に、軽い飾りを吊るす。植物に負担をかけないよう数日間だけ。
- ドウダンツツジで代用:花屋で買える枝もので、モダンな雰囲気の七夕飾りに仕上がります。
- 卓上サイズの人工笹:100円ショップや雑貨店で買える小型の七夕セット。マンションのリビングにちょうどよいサイズ感です。
- 窓辺に吊るす:カーテンレールから飾りを吊るすだけでも、光を受けてキラキラと映えます。

よくある質問
- 七夕の日が雨だと願いは届きませんか?
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雨でも願いは届くと考えてよいでしょう。七夕の雨は「催涙雨(さいるいう)」と呼ばれ、織姫と彦星が流す再会の涙とも言われています。雨は厄を流すという見方もあり、必ずしも縁起が悪いものではありません。
- 短冊の色はどう選べばよいですか?
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願いの内容に合わせて選ぶのがおすすめです。勉強や資格は紫、人間関係は黄、感謝の気持ちは赤、自己成長は青(緑)、ルールを守る決意は白が向いています。子どもが好きな色を選ぶのも、気持ちを大切にする意味ではよい選択です。
- 飾りは何個つければよいですか?
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明確な決まりはありません。仙台七夕まつりの「七つ飾り」を参考にすると、短冊・紙衣・折鶴・巾着・投網・屑籠・吹き流しの7種類が伝統的なセットです。すべて揃えなくても、子どもと作れる範囲で楽しめば十分です。
- 願い事は何個まで書いてよいですか?
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枚数の決まりはありませんが、1枚に1つの願いを書くのが基本です。複数書きたい場合は、それぞれ別の短冊に分けると願いがぼやけません。家族の人数分の短冊を用意して、それぞれが書くスタイルも人気です。
- 作った飾りは来年も使えますか?
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本来は1年で処分するのが伝統ですが、家庭で作ったものを翌年使うことに厳密な禁止はありません。再利用するなら、湿気を避けて箱で保管しましょう。ただし短冊は願いを天に届ける役目なので、毎年新しく書き直すのがおすすめです。
七夕飾りに込められた願いを家族で語ろう
七夕飾り15種類の意味と、折り紙での作り方を解説してきました。一つひとつの飾りに、学問・健康・人とのつながり・自然への感謝といった、時代を超えて変わらない願いが込められているとわかります。
この記事のまとめ
仙台七夕の「七つ飾り」が伝統的な基本/短冊の5色は陰陽五行の徳目を表す/輪つなぎ・星・投網・吹き流しは折り紙で簡単に作れる/飾る期間は7月6日夕方〜7日夜、片付けは8日の朝が伝統
今年の七夕は、ぜひ家族で飾りの意味を語り合いながら準備してみてください。折り紙を一緒に折る時間そのものが、何より大切な思い出になります。短冊にどんな願いを書こうか迷ったら、関連記事も参考にしてみてくださいね。

※ 本記事の七つ飾りの分類と意味については、仙台七夕まつり公式サイトを参考にしています。

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