上司や取引先から「体調不良で休みます」というメールが届いたとき、どう返信すれば失礼にならないか迷いますよね。
この記事では、上司・部下・同僚・取引先など相手別にそのまま使える返信例文と、気遣いが伝わる書き方のコツを紹介します。避けたいNG表現や、復帰報告への返信例もあわせてまとめました。
結論から言うと、返信のポイントは「体調を気遣う一文」「業務は心配いらないと伝える」「簡潔にまとめる」の3つです。この3点を押さえれば、どの相手にも失礼のない返信になります。
体調不良メールへの返信で押さえる3つの基本
相手が誰であっても、返信の組み立て方は共通です。まずは次の3つの基本を押さえましょう。
- 体調を気遣う一文から始める(例:体調がすぐれない中、ご連絡ありがとうございます)
- 業務の心配を取り除く(例:本日の会議はこちらで対応します)
- 簡潔にまとめて「返信不要」を添える(例:ご返信にはおよびません)
体調を崩している相手にとって、いちばんの気がかりは「自分が休むことで仕事に穴があくこと」です。だからこそ、気遣いの言葉に加えて「業務はこちらで対応するので大丈夫」と伝えることが、何よりの安心材料になります。
また、長いメールは読むだけで相手の負担になります。3〜4文程度に収め、最後に「返信はお気になさらないでください」と添えると、相手は休むことに集中できます。
3つの基本は、書く順番も大切です。業務のフォローから書き始めると、心配しているのが「相手の体調」ではなく「仕事の穴」だと受け取られかねません。気遣いの一文を必ず先に置き、業務の話はそのあとに続けましょう。この順番を守るだけで、同じ内容でも印象が変わります。
【相手別】体調不良の連絡への返信例文
ここからは、相手別の返信例文を紹介します。宛名や部署名は、実際の相手に合わせて書き換えてください。
例文に入る前に、相手ごとに変わるポイントを一覧にしておきます。敬語の度合いや文の長さは相手によって変わりますが、「気遣い」「業務のフォロー」「簡潔さ」の3点はどの相手にも共通です。
| 相手 | 丁寧さの目安 | 文の長さ | 返すタイミング |
|---|---|---|---|
| 上司 | 敬語をきちんと使う。ただし重々しくしすぎない | 3〜4文 | 気づいたらすぐ |
| 部下・後輩 | やわらかい言葉で。命令調や説教調にならないように | 2〜3文 | 気づいたらすぐ |
| 同僚 | 敬語は軽めでよい。ふだんの距離感に合わせる | 2〜3文 | 気づいたらすぐ |
| 取引先 | 社外向けのあらたまった表現。略語や社内用語は使わない | 4〜5文 | 当日中(できれば数時間以内) |
表の「文の長さ」は目安です。伝えたいことが多いときでも、休んでいる相手に読ませる文章は短いほうが親切です。業務の細かい引き継ぎ内容は、復帰後にあらためて共有すれば十分です。
上司からの連絡に返信する場合
上司への返信は、敬意を保ちつつも重くなりすぎないことがポイントです。担当業務やその日の予定に触れて「不在の間はこちらで対応します」と具体的に伝えると、安心して休んでもらえます。
例文(当日の欠勤連絡への返信)
○○課長
お疲れ様です。△△です。
体調がすぐれない中、ご連絡ありがとうございます。
本日の定例会議は私が代理で出席し、議事録を共有いたします。
ご返信にはおよびませんので、どうぞお大事になさってください。
例文(休みが続いているときの返信)
○○部長
お疲れ様です。△△です。
お加減はいかがでしょうか。引き続きのお休み、承知いたしました。
業務はチームで対応しておりますので、ご安心ください。
一日も早いご回復をお祈りしております。返信はお気になさらないでください。
「ご心配なく」という言い方は、目上の相手にはやや軽く響くことがあります。上司には「ご安心ください」を使うほうが無難です。
部下・同僚からの連絡に返信する場合
部下や同僚には、あたたかさを前面に出した返信が向いています。「休むことへの罪悪感」を軽くしてあげる一言を意識しましょう。
例文(部下への返信)
○○さん
お疲れ様です。連絡ありがとうございます。
体調が悪いときは無理をせず、今日はしっかり休んでくださいね。
引き継ぎはこちらで対応するので、心配いりません。
お大事に。返信は不要です。
例文(同僚への返信)
○○さん
お疲れ様です。△△です。ご連絡ありがとうございます。
本日の打ち合わせは私が対応しておきますので、安心して休んでください。
どうぞお大事になさってください。
なお、部下宛てでも「ご苦労様です」は避けて「お疲れ様です」に統一しておくと、誰に対しても使えて安全です。
後輩や新人から連絡が来たときは、「本当に休んでよいのか」と遠慮している可能性を考えて、休むことをはっきり肯定してあげるのがポイントです。「今日は業務のことは考えなくて大丈夫です」「引き継ぎはこちらで済ませておきます」のように、判断を相手に委ねない言い方にすると、相手も気兼ねなく休めます。入社間もない相手なら、「体調が戻ったら出社時に一声かけてください」と、復帰時の動きも一言添えておくと親切です。
取引先からの連絡に返信する場合
取引先など社外の相手には、社内よりあらたまった表現を使います。件名は変更せず「Re:」のまま返すのが基本です。件名を変えると、相手がメールの流れを追いにくくなってしまいます。
打ち合わせや納期など進行中の案件があれば、「復帰後にあらためて調整しましょう」と一言添えると、相手は安心して休めます。
例文(取引先への返信)
件名:Re:(相手の件名のまま)
株式会社○○
△△様
いつもお世話になっております。株式会社××の□□です。
ご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。
お打ち合わせの日程につきましては、ご復帰後にあらためて調整いたしますので、ご安心ください。
どうぞご無理をなさらず、ご自愛くださいませ。
相手のメールに「ご返信には及びません」と書かれていた場合でも、社外の相手には短くお礼と気遣いを返しておくほうが無難です。「承知いたしました。どうぞお大事になさってください」の2文で十分で、案件の話はここでは持ち出しません。また、進行中の案件で納期や打ち合わせに影響が出そうなときは、返信とは別に社内の上司や関係者へ状況を共有しておきましょう。相手を宛先に残したまま社内向けの相談を書き足すのは避け、社内共有は別のメールにするのがマナーです。
復帰報告への返信例文
体調が回復して復帰した相手には、「回復を喜ぶ」「無理をさせない」の2点を伝えます。復帰した本人は「休んで迷惑をかけた」と気にしていることが多いもの。お詫びの言葉には「気になさらないでください」と返し、負担を軽くしてあげましょう。
例文(社内・上司や同僚へ)
○○さん
お疲れ様です。△△です。
復帰されたと伺い、安心しました。
休んだ分を取り返そうと無理をなさらず、少しずつペースを戻してくださいね。
お手伝いできることがあれば、いつでも声をかけてください。
例文(社外・取引先へ)
株式会社○○
△△様
いつもお世話になっております。株式会社××の□□です。
ご復帰とのこと、何よりでございます。
お打ち合わせの日程は、ご都合のよいタイミングであらためてお知らせください。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、復帰まで休みが長引いているときは、こちらから様子をうかがうメールを送ってもかまいません。ただし頻度は1週間に1回程度にとどめ、「お加減はいかがでしょうか。業務は問題なく進んでおりますので、ご安心ください」のように、返信を求めない形で書きます。業務上どうしても確認したいことがある場合も、質問は1通に1つまでに絞り、答えやすい形で聞くと相手の負担を減らせます。
相手から「ご迷惑をおかけしました」とお詫びされたときは、「お互い様ですので」「お気になさらないでください」と受け止めるのがスマートです。気遣いへのお礼の伝え方は、こちらの記事も参考になります。

逆に、自分が休んだあとに復帰する側になったときは、職場への手土産で感謝を伝える方法もあります。選び方と配り方のコツは、こちらの記事で紹介しています。

そのまま使える気遣いフレーズ集
返信に一文添えるだけで印象が変わる、気遣いのフレーズをまとめました。相手や場面に合わせて選んでください。
| フレーズ | 使いやすい相手・場面 |
|---|---|
| お大事になさってください | 誰にでも使える定番。迷ったらこれ |
| ご自愛ください | 結びの一文に。目上の方や社外にも使える |
| 一日も早いご回復をお祈りしております | 上司・取引先へ。休みが長引きそうなとき |
| ご無理をなさらないでください | 誰にでも。復帰直後の相手にも使える |
| お加減はいかがでしょうか | 休みが2日以上続き、様子をうかがうとき |
| 返信はお気になさらないでください | 締めの一文に。相手の負担を減らせる |
| お体にお気をつけください | 復帰直後の相手や、季節の変わり目の結びに |
| 季節の変わり目ですので、どうぞご無理なさらず | 春先や秋口など、体調を崩しやすい時期の一文に |
| ご養生ください | やや改まった表現。目上の方や社外向けの結びに |
依頼やお願いをあわせて伝える必要があるときは、「お忙しいところ恐れ入りますが」などのクッション言葉も役立ちます。

避けたいNG表現と注意点
よかれと思って書いた一文が、相手の負担になることもあります。次の表現には注意しましょう。
「お体をご自愛ください」は二重表現
「自愛」には、もともと「自分の体を大切にする」という意味が含まれています。「お体を」を付けると意味が重複するため、正しくは「ご自愛ください」だけで十分です。
「大丈夫ですか?」は答えに困らせる
心配する気持ちから出る言葉ですが、質問の形にすると相手に返信を促してしまいます。「どうぞゆっくり休んでください」のように、返事のいらない形で気遣いを伝えましょう。
復帰を急がせる表現・詮索はしない
「早く治してくださいね」「復帰をお待ちしています」は、励ましのつもりでもプレッシャーになりがちです。また、病名や症状を尋ねるのは詮索と受け取られるため避けましょう。体調の詳細は、相手が話したければ話してくれます。
「頑張ってください」は休む人には不向き
今まさに休養が必要な相手に「頑張って」は、負担に感じられることがあります。励ましたいときの言い換えは、こちらの記事にまとめています。

チャット(Teams・Slack・LINE)で連絡が来たときの返信
最近は、欠勤の連絡がメールではなくTeamsやSlack、LINEなどのチャットで届く職場も増えています。チャットの返信はメールより短くてよい一方、既読だけで済ませると「見たのに何も言わない」と受け取られることがあります。基本の3点はメールと同じで、文章量だけを2文程度に減らすイメージで返しましょう。
例文(上司へ・チャット)
ご連絡ありがとうございます。本日の定例は私が代理で出席しますので、ご安心ください。どうぞお大事になさってください。
例文(同僚・部下へ・チャット)
連絡ありがとうございます。今日の打ち合わせはこちらで対応しておくので、ゆっくり休んでください。お大事に。
スタンプや絵文字だけで返すのは、親しい同僚が相手でも避けたほうが無難です。「確認した」という意思は伝わりますが、気遣いの気持ちまでは伝わりません。短くても文章で一言返し、スタンプは添える程度にしましょう。グループチャットに連絡が来た場合は、全員が返信する必要はありません。上司や業務を引き継ぐ担当者が代表して返し、ほかのメンバーはリアクションで済ませても失礼にはあたりません。
在宅勤務中に「体調が悪いので今日は休みます」と連絡が来た場合も、返し方は同じです。ただし在宅だと「少しなら作業できるのでは」という空気になりやすいので、「作業は気にせず休んでください」と、休むことをはっきり促す一言を加えます。オンライン会議の予定があれば、欠席の連絡を主催者側に回しておくと、相手が安心して休めます。
よくある質問
- 体調不良の連絡に、返信は必ず必要ですか?
-
社内の相手なら、短くても返信するのが基本です。欠勤連絡を送った側は「ちゃんと届いただろうか」と不安になっているもの。「承知しました」の一言と気遣いの一文だけでも、返信があると安心できます。
- 返信はいつ送ればいいですか?
-
気づいたタイミングで早めに返すのが基本です。相手は返信を確認してから休みたい場合もあります。気づくのが遅れてしまっても、気遣いの一文を添えて普通に返信すれば問題ありません。
- 自分が体調不良で休む側になったら、どう連絡すればいいですか?
-
件名だけで用件が伝わるようにし(例:【欠勤のご連絡】○○)、症状は簡潔に、出社の見込みと引き継ぎ事項を添えます。当日の欠勤連絡は電話が基本という職場も多いので、社内ルールに合わせましょう。
- 「お大事に」の一言だけの返信は失礼ですか?
-
社内チャットなら一言でも十分なことがあります。メールの場合は「連絡を確認した」「業務は対応する」「お大事に」の3点を2〜3文でまとめると、そっけなくならず丁寧です。
- 電話で欠勤の連絡を受けた場合、あとからメールも送ったほうがいいですか?
-
電話で気遣いを伝えていれば、メールを重ねる必要はありません。ただし、会議の代理出席や引き継ぎなど、電話で決めた業務上の内容があるときは、確認のために短いメールやチャットで残しておくと、相手も復帰後に把握しやすくなります。気遣いの一文を添えれば、事務的な印象にはなりません。
- 家族の看病など、本人以外の体調不良で休む連絡にはどう返しますか?
-
基本は同じで、「ご連絡ありがとうございます」「業務はこちらで対応します」に加えて、「ご家族のことを優先してください」「ご家族もどうぞお大事になさってください」のように、気遣いの対象を本人からご家族に置き換えます。事情を詳しく尋ねるのは避け、休みが続く場合の連絡方法だけ確認しておくと安心です。
メールやLINEの返信マナーについては、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ
体調不良のメールへの返信は、「気遣いの一文」「業務は心配いらないと伝える」「簡潔にまとめる」の3つがそろえば十分です。
- 書き出しは「ご連絡ありがとうございます」+体調を気遣う一文にする
- 「業務はこちらで対応します」と伝えて、相手の不安を取り除く
- 3〜4文にまとめ、「返信はお気になさらないでください」で締める
- 「お体をご自愛ください」「大丈夫ですか?」などのNG表現に注意する
- チャットで連絡が来たときも短い文章で返し、スタンプだけで済ませない
例文はそのまま使えますが、相手の担当業務や当日の予定に合わせた一文をひとつ足すだけで、ぐっと自分の言葉らしくなります。まずは書き出しの一文から、気遣いを込めてみてください。

コメント