お見舞い封筒に名前を書かないのはNG？正しい選び方と書き方を詳しく解説

急なお見舞いが必要になったらどうしますか？

突然の知らせに慌ててしまうこと、ありますよね。

「お見舞いの封筒には名前を書かずに渡しても大丈夫？」

可愛いデザインやおしゃれな封筒が多いですが、名前を書かない方が見栄えが良いかもと思うかもしれません。

しかし、お見舞いの封筒に名前を書かないのはマナー違反です！

この記事では、お見舞いの封筒の表書きや内袋の書き方について詳しく説明します。

さらに、封筒の選び方や書き方、金額の相場についても紹介します。

マナーを守ることは相手を思いやることです。

早く良くなってほしいという気持ちを封筒にも込めてみませんか？

お見舞いの封筒に名前を書かないのはマナー違反です！

お見舞いは病気やケガで入院している人に渡すものです。

「直接渡すことが多いから、わざわざ名前を書かなくてもいいのでは？」

確かに直接渡すことが多いので、名前を書かなくても良いと思うかもしれません。

しかし、お見舞いの封筒の表書きに名前を書かないのはマナー違反です。

日本では、もらったものに対してお返しをする風習があります。

入院中に「お返しをしなきゃ！」と考える人は少ないですが、退院してからもらったお見舞いの整理をすることが多いでしょう。

いざ整理する時に封筒に名前がないと、誰からもらったかわからなくなってしまいます。

封筒には金額を書くのもマナーです。

誰がいくら包んでくれたのかがわからないと、もらった人が後で困ってしまうかもしれません。

相手が困らないためにも、名前と金額は封筒にしっかり書きましょう！

正しいマナーを知り、しっかり守るようにしましょう。

これから、お見舞いを贈る際の最低限のマナーについて解説します。

お見舞いの封筒は水引なし！選ぶポイントは3つ

「お見舞い」とは、病気やケガで入院している人に渡すものですが、火事や災害に見舞われた人にも渡します。

「早く元気になってほしい」という気持ちを伝えるためのものですが、気持ちを込めれば封筒やマナーは何でも良いわけではありません。

この章ではお見舞いの封筒の選び方を解説します。

お見舞いの封筒を選ぶポイントは3つ、「水引・のし・色」です。

水引なしを選ぶ

お見舞いに使う封筒は、水引なしのものを選びましょう。

もし水引ありのものを使うなら、結び切りのものを使用します。

結び切りの水引は「一度きりで繰り返さない」という意味があります。

また、あわじ結びも使用できます。

「何度繰り返しても良い」という意味のリボン結びは選ばないようにしましょう。

色は紅白を選ぶ

お見舞いに使用する封筒の色は紅白を選びます。

水引の色も同様です。

黒白や黄色、銀などの色はお通夜などの不幸ごとに使用するものです。

「お見舞いって良いことではないのだけれど…」

確かに、お見舞いは「良いこと」ではないですが、前向きな気持ちを込めるために紅白を使用します。

のしなしのものを選ぶ

のしは縁起物です。

そのため、お見舞いに使用する封筒はのしなしのものを選びましょう。

【お見舞い封筒選びのポイント】

• 水引なし、または結び切りの水引
• 色は紅白
• のしはないもの

以上3点を守れば、お見舞いの封筒の選び方はバッチリです！

お見舞い封筒を書くときの大事なルールは4つ

封筒の書き方も非常に重要なマナーです。

以下の4つのルールを守れば、お見舞いだけでなく冠婚葬祭でも役立ちます。

毛筆・筆ペンで濃くはっきり書く

お見舞いの封筒には、毛筆や筆ペンを使用します。

ボールペンや万年筆はマナー違反です。

筆ペンを用意しましょう。濃い墨を使い、「早く元気になってね」と前向きな気持ちを伝えましょう。

上段中央に「表書き」を書く

封筒の上段中央に「お見舞い」や「御見舞」と書きます。

4文字は避け、「御見舞」などを使いましょう。

病気・事故・火事・災害など、すべて「御見舞」の書き方で問題ありません。

下段中央に「氏名」を書く

封筒の下段中央に氏名をフルネームで記載します。

一人の名前を書くことが一般的ですが、連名の場合には以下のルールに従います。

• 連名の場合は3人まで記入し、立場や年齢が高い順に右から書く
• 夫婦の連名の場合、右に夫のフルネーム、その左に妻の名前だけを書く
• 4人以上の場合は代表者名を書き、その左に「外一同」と小さく書く。連名者は別紙にまとめて同封する

連名で記載する際に参考にしてください。

【内袋】金額は旧漢字で記載

お見舞いを渡す際には、内袋の中央に縦書きで金額を記載します。

この際、漢数字ではなく旧字を使用します。

旧字を使う理由は、金額の改ざんや間違いを防ぐためです。

「一万円」に1本足すだけで「二万円」になるのを防ぐために、旧字を使用します。

【漢数字と旧字】

円は圓とも書けますが、どちらでも問題ありません。

裏面には、住所を左寄せ縦書きで記載します。

封筒に既に記載欄がある場合は、それに従いましょう。

お見舞いの封筒は入れ方にも注意が必要

「お見舞いの封筒を用意し、表書きも書いた！」

あとはお金を入れるだけですね。

お見舞いの封筒に入れる金額の相場や、向きなどの入れ方のマナーがあります。

この章では、「どの向きだっけ？」や「いくらだっけ？」といったお金の入れ方の疑問を解決します！

お金の入れ方

お金の入れ方にもルールがあります。

お金は新札か、汚れていないきれいなお札を入れること。

ただし、新札は「前もって準備していた」「この時を待っていた」と受け取られる可能性があります。

新札を使う場合は、一折して折り目を付けてから入れましょう。

封筒に入れる際には、肖像画が表側で、上下では上に顔が来るようにします。

複数のお札を入れる場合は、向きを揃えましょう。

お見舞いに入れる金額の相場

お見舞いに入れる金額は、3,000円、5,000円、1万円の奇数が一般的です。

• 親・兄弟・親戚など: 5,000～10,000円
• 友人: 3,000～5,000円
• 会社関係: 3,000～10,000円（関係性による）。個人で贈るなら5,000円、複数で集めて贈るなら一人3,000円

※会社関係の場合、社内で集めるケースも。自分だけの判断で行動せず、会社に確認しましょう。

【上司へのお見舞い】

• 上司に贈るなら3,000～10,000円が相場。
• 上司にはお金ではなく、お見舞いの品の方が良いとされています。

お金を送ることが「お金に困っている」と受け取られる可能性があります。

また、見舞う方が優位にあると受け取られることも。

どうしてもお金でという場合は、表書きを「御伺い」とします。

「お見舞いの品の代わりに」と相手を気遣う一言を添えましょう。

現金が気になる方への代案

現金を贈るのに抵抗がある場合は、病院の売店で使えるクオカードなどの金券や、テレビカードを見舞品にするのも実用的です。

特に目上の方には現金を包むのは失礼とされるので、おすすめです。

忌み数を避ける

4は「死」、6は「無」、9は「苦」を連想させる忌み数とされています。

地域や宗教による違いもありますが、この3つは避けるべき数字です。

お見舞いでは3,000円、5,000円、10,000円が良いでしょう。

花の本数にも注意

お金だけでなく、お見舞いに花を渡すときには本数にも気を付けましょう。

お見舞いに行くタイミングにも注意

「お見舞いの準備はバッチリ！あとは行くだけ♪」

心を込めて準備しても、相手を思いやることができなければ台無しです。

お見舞いに行くときは、タイミングにも注意しましょう。

入院の知らせを受けてすぐに駆けつけたい気持ちはわかりますが、入院直後や手術の前後は避けましょう。

あなたがそわそわしている以上に、本人やご家族が落ち着かない時間を過ごしているかもしれません。

相手を気遣うことも、大切なマナーです。

入院中の場合は、あらかじめ面会時間を調べて相手に連絡しておきましょう。

お見舞いに行ったら、挨拶をしたタイミングで見舞金を渡し、相手に負担をかけないよう短時間で済ませましょう。

あなたの気遣いが、相手を元気づけるかもしれませんよ。

まとめ

• お見舞いの封筒には名前を書くのがマナー
• 名前がないと、相手がお返しの際に困るかもしれない
• 封筒は水引なし、結び切りの水引、紅白ののしなしを選ぶ
• お見舞いの封筒には筆ペンで中央にはっきり、金額は旧字で書く
• お見舞金は相手との関係性で変わる
• お見舞いに行く際はタイミングを気遣う

お見舞いを渡すときに困らないよう、封筒の選び方や書き方を解説しました。

マナーを守ることで「早く元気になってほしい」というあなたの気持ちも伝わるでしょう。