警察の階級とは?9つの順位を一覧で分かりやすく解説

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刑事ドラマやニュースで「警視」「警部補」といった言葉を耳にして、どれが上の階級なのか分からなくなった経験はありませんか。警察官の階級は法律で9つに定められており、順位や役職との関係を知っておくと、ドラマもニュースもぐっと理解しやすくなります。

「警視」と「警部」って、どっちが上なんだっけ……?

この記事では、警察の9つの階級を早見表で紹介し、役職との関係、階級章の見分け方、キャリアとノンキャリアの違い、気になる年収までまとめて解説します。

この記事でわかること
  • 警察法で定められた9つの階級と順位
  • 各階級が就く役職(署長・課長など)との対応
  • 階級章の見分け方の基本ルール
  • キャリアとノンキャリアで違う出世ルート
目次

警察の階級は全部で9つ|一覧で順位を確認

警察官の階級は警察法で9つに定められています。上から順に、警視総監・警視監・警視長・警視正・警視・警部・警部補・巡査部長・巡査の9段階です。まずは早見表で全体像をつかみましょう。

警察法で定められた9つの階級

警察法第62条では、警察官の階級を次の9つと規定しています。一番上が警視総監、一番下が巡査です。名称に「警視」や「警部」が付く階級が多く、似ていて紛らわしいのでまとめて覚えるのがおすすめです。

階級の順位が一目で分かる早見表

9つの階級を順位と代表的な役職とあわせて一覧にすると、次のようになります。

表を見てわかる通り、階級の序列と役職の規模はおおむね比例しています。上位になるほど組織全体を見る管理職になり、下位は現場で直接市民と接する立場です。

実質は11段階?巡査長と警察庁長官の位置づけ

じつは法律上の9階級のほかに、運用上の地位として「巡査長」と「警察庁長官」があります。合わせると実質11段階と数えられることもあります。

  • 巡査長:巡査の中でも経験豊富な人に与えられる呼称。階級ではなく「指定」という位置づけ
  • 警察庁長官:警察組織全体のトップ。警視総監より上の地位にあたるが、階級ではなく「官職」

警察庁長官が一番上なのに、階級表には入っていないんですね。

階級としては警視総監が最上位、組織の地位としては警察庁長官がトップ、と覚えておくと混乱しません。

各階級の役割と就く役職をわかりやすく解説

階級と役職は別物ですが、ある階級であればおおよそこの役職、という対応関係があります。ドラマでよく聞く「署長」「課長」「係長」がどの階級にあたるのかを見ていきましょう。

警察組織のピラミッド構造を示すイメージ

警視総監・警視監・警視長(警察庁や警視庁の幹部クラス)

上位3階級は、全国で見てもごく少数しかいない幹部クラスです。警視総監は警視庁(東京都)のトップただ1人、警視監は警察庁の局長や大規模な道府県警察本部長が就きます。警視長は警察庁の課長クラスや、比較的小さい県警の本部長にあたります。

警視正・警視(警察署長クラス)

警視正は大規模な警察署の署長や、道府県警察本部の部長級で見られる階級です。警視になると、一般的な警察署の署長や、本部の課長といったポジションに就きます。ドラマで「署長」と呼ばれる人の多くは、この警視正か警視と考えてよいでしょう。

警部・警部補(課長・係長クラス)

警部は警察署の課長や管理官、警部補は係長や主任にあたる管理職クラスです。現場の捜査指揮を執る立場で、刑事ドラマで「捜査一課の課長」といえば警部、「現場を仕切る係長」なら警部補がイメージに近い階級です。

巡査部長・巡査(現場の主力)

巡査部長は現場の班長や主任として、若手を指導しながら捜査やパトロールを担います。巡査は採用されて最初に就く階級で、交番勤務や地域パトロールなど、市民がもっとも接する機会の多い存在です。

ドラマ用語と階級の対応メモ
  • 「署長」=警視または警視正
  • 「課長」=警視または警部
  • 「係長」=警部または警部補
  • 「刑事」=階級ではなく職種(巡査〜警部など幅広い)

階級章の見分け方|マークで階級がわかる

警察官の制服の胸元や肩には階級章が付いており、デザインを見れば階級が判別できます。基本は「線の色」と「桜のマークの数」で見分けます。

階級章の基本ルール(横線と桜の数)

階級章は「横線の太さ」と「桜のマークの数」の組み合わせで階級を表します。階級が上がるほど横線は太くなり、桜の数も増減して識別できるデザインです。警視正以上の幹部クラスは全体が金色になり、ひと目で上位の階級と分かるようになっています。

  • 警視総監:最上位を示す特別な階級章(旭日章を組み合わせたデザイン)
  • 警視監・警視長・警視正:全体が金色で、桜の数で区別
  • 警視:金色の太い横線に桜を配置
  • 警部・警部補:銀色の太い横線に金の桜を配置
  • 巡査部長・巡査:銀色の細い横線に銀の桜を配置

デザインの細部は制服の種類(夏服・冬服・活動服)や年度ごとの仕様改定で違いがあるため、正確な形状は警察庁や各都道府県警の公式図鑑で確認してみてください。

幹部クラス(警視以上)と現場クラス(警部以下)の違い

警察組織の中では、警視以上が「幹部」、警部以下が「現場職員」という大きな区切りがあります。階級章でも金色のボリュームが大きくなる形で幹部が表現されており、ひと目で地位が分かる仕組みです。

制服の肩を見れば階級が分かるのは面白いですね。

街で警察官を見かけたら、胸や肩の階級章をさりげなくチェックしてみると、新しい発見があるかもしれません。

キャリアとノンキャリアで出世のスピードが違う

警察官には、採用試験の種類によってキャリア組とノンキャリア組の2つのルートがあります。どちらも同じ警察官ですが、スタートする階級と昇進のスピードが大きく異なります。

キャリア組は警部補スタート

キャリア組とは、国家公務員総合職試験に合格して警察庁に採用された人たちです。採用時点で警部補からスタートし、数年おきに自動的に昇進していくのが特徴です。将来的には警視監や警視総監クラスまで昇り詰める可能性があります。

ノンキャリア組は巡査スタートで昇任試験が必要

ノンキャリア組は各都道府県の警察官採用試験に合格した地方公務員です。最初は巡査からスタートし、上の階級に上がるには昇任試験の合格が必要になります。現場経験を積みながら、少しずつステップアップしていくルートです。

STEP
巡査 → 巡査部長

採用後一定年数が経過し、昇任試験に合格すると巡査部長になれます。

STEP
巡査部長 → 警部補

さらに昇任試験を受け、合格すると警部補へ。ここから管理職の入口です。

STEP
警部補 → 警部

多くの人が目標とする階級。昇任試験や勤務評価を経て昇進します。

STEP
警部 → 警視以上

選考や実績によって昇進。ここから先は人数も絞られ、難関になります。

ノンキャリアで到達できる階級の目安

ノンキャリアの多くは警部または警視まで昇進して定年を迎えるケースが一般的です。ごく一部の優秀な人材が警視正や警視長まで到達しますが、人数は限られます。警察法上、ノンキャリアでも警視長までは制度上到達可能です。

階級別のおおよその年収と昇進の仕組み

警察官の給与は公務員の給料表に基づいて支給されるため、階級が上がるほど年収も上がります。ここでは階級別のおおよその年収レンジと、昇任試験の仕組みを紹介します。

階級が上がるとどれくらい年収が変わる?

階級別の年収は自治体や勤続年数で差がありますが、目安としては次のイメージです。数字は公表されている公務員給与から試算した参考値で、手当や勤続年数によって実際の額は変動します。

順位階級おもな役職・配置先
1警視総監警視庁のトップ(1人のみ)
2警視監警察庁の局長・道府県警察本部長など
3警視長警察庁の課長・小規模県警の本部長など
4警視正大規模警察署の署長など
5警視警察署長・本部の課長など
6警部警察署の課長・管理官など
7警部補警察署の係長・主任など
8巡査部長現場の班長・主任
9巡査採用後すぐの現場警察官

警察官はさまざまな手当(夜勤手当・危険作業手当など)が加算されるため、同じ階級でも実際の収入には幅があります。

昇任試験はどのように行われる?

ノンキャリア組の昇任試験は、筆記試験(法律や職務知識)・論文・面接・実技などで構成されます。階級が上がるほど試験の難易度や求められる実務経験も高くなり、単に試験勉強ができるだけでは合格しにくい仕組みです。日々の勤務評価も加味されるのが一般的です。

昇進のポイント

昇任試験は筆記・論文・面接・実技と総合的に評価されます。勤務態度や検挙実績など、日常の仕事の積み重ねが評価に大きく影響します。

警察の階級に関するよくある質問

「刑事」は階級ですか?

刑事は階級ではなく職種(担当業務)の呼び方です。刑事課に所属して事件捜査を担当する警察官が「刑事」と呼ばれ、階級は巡査から警部までさまざまです。

署長や課長は階級ではないの?

署長・課長は階級ではなく役職です。署長には警視正や警視、課長には警視や警部が就くのが一般的で、階級とは別軸の肩書きです。

女性警察官にも同じ階級制度がある?

はい、男女で階級制度に違いはありません。警視総監や警視監クラスまで到達した女性警察官もおり、近年は女性の幹部登用も進んでいます。

警察庁長官と警視総監はどっちが上?

組織上は警察庁長官が最上位です。警察庁長官は全国の警察を統括する立場で、警視総監は東京都を管轄する警視庁のトップです。ただし警察庁長官は階級ではなく官職なので、「階級で一番上」は警視総監となります。

キャリア組は巡査を経験しないの?

キャリア組は警部補からスタートするため、巡査や巡査部長を経験しません。ただし採用後には現場研修で交番勤務なども体験します。

まとめ:警察の9階級を知ればニュースもドラマもより面白い

この記事のまとめ
  • 警察官の階級は警察法で9つ(警視総監〜巡査)に定められている
  • 巡査長と警察庁長官を含めると実質11段階
  • 階級章は金線・銀線と桜のマークで見分けられる
  • キャリアは警部補スタート、ノンキャリアは巡査スタートで昇任試験が必要
  • 階級が上がるほど年収も上昇し、警視以上で1000万円に近づく

警察の階級は、一度整理して覚えてしまえばニュースや刑事ドラマの見方がぐっと深まります。「警視庁の○○部長」「県警本部の××課長」と聞いたときに、その人の階級やキャリアのルートまで想像できるようになると、社会の仕組みがひとつ立体的に見えてくるはずです。

次にドラマを見るときは、登場人物の肩の階級章にも注目してみてくださいね。

階級年収の目安
巡査約300万〜450万円
巡査部長約500万〜650万円
警部補約600万〜750万円
警部約700万〜900万円
警視約800万〜1000万円
警視正以上1000万円以上

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