「ご足労いただきありがとうございました」意味と使い方・例文集

当ページのリンクには広告が含まれています。
gosokurou-itadaki-arigatou

取引先のお客様が来社してくれた後、お礼のメールで「ご足労いただきありがとうございました」と書こうとして、ふと手が止まったことはありませんか。

「この言い方で本当に合っている?」「目上の人に使っても失礼にならない?」と気になる方は多いはずです。

「ご足労いただきありがとうございました」は、わざわざ足を運んで来てくれた社外の方への感謝を伝える、丁寧で正しいビジネス敬語です。ただし社内の上司や、まだ来訪が決まっていない相手に使うと違和感が出るので注意が必要です。

この記事では、意味と語源から、来社後・面接後・打ち合わせ後といったシーン別の例文、NG表現、5つの言い換え、そして「ご足労」と言われたときの返し方まで、まとめて解説します。

来客にお辞儀をする女性ビジネスパーソンの北欧イラスト風イメージ
目次

「ご足労いただきありがとうございました」の意味

まずは言葉そのものの意味を押さえておきましょう。語源を知っておくと、使ってよい場面の判断がぐっとしやすくなります。

「足労」の語源と本来のニュアンス

「足労(そくろう)」とは、文字どおり「足を労する」、つまり足を使ってわざわざ出向くことを表す言葉です。

そこに尊敬の接頭語「ご」をつけて「ご足労」とすることで、「相手がわざわざ足を運んでくれたこと」を敬って表現します。

「ご足労いただきありがとうございました」は、直訳すると「わざわざお越しいただいて、ありがとうございました」というニュアンスです。来てもらった事実だけでなく、移動の労をねぎらう気持ちまで込められた、丁寧な感謝表現といえます。

「ご足労いただき」と「ご足労くださり」の違い

似た表現に「ご足労くださりありがとうございました」があります。意味はほぼ同じですが、ニュアンスにわずかな違いがあります。

  • ご足労いただき:こちらがお願いして来てもらった、というニュアンスが強い
  • ご足労くださり:相手の自発的な行為に対して感謝する、というニュアンスが強い

どちらを使っても失礼ではありません。来社や打ち合わせを依頼した場合は「いただき」、相手が自ら出向いてくれた場合は「くださり」と使い分けると、より気持ちが伝わります。

使う相手・シーン|社外OK・社内NGの理由

結論からお伝えすると、「ご足労いただきありがとうございました」は社外の方に使う言葉です。社内の上司には使いません。理由を順に見ていきましょう。

基本は社外(顧客・取引先)に対して使う

「ご足労」はもともと、相手にわざわざ自社まで足を運んでもらったことに対する感謝の言葉です。そのため、使う対象は次のような社外の方になります。

  • 取引先の担当者
  • 顧客・お客様
  • 採用面接で来社した応募者
  • 講演やイベントに来ていただいたゲスト
  • セミナーや説明会に参加してくれた方

相手の役職や年齢にかかわらず、社外の方であれば失礼にあたりません。むしろ「来てくれて当然」という態度を取らず、移動の労に対してきちんとお礼を述べる、礼儀正しい表現として受け取られます。

社内の上司に使うと違和感がある理由

一方で、社内の上司や先輩に対して「ご足労いただき〜」と使うのは避けたほうが無難です。理由は2つあります。

1つ目は、社内の人間にとって会社に出社することは業務の一環であり、「わざわざ足を運んでもらった」と表現するのが大げさに響くからです。

2つ目は、社内では距離感の近い「お疲れさまでした」「ありがとうございました」のほうが自然で、過度にかしこまった敬語はかえって距離を感じさせてしまうためです。

支社や別拠点の上司がわざわざ自分の勤務先まで来てくれた場合は別です。この場合は「遠方からお越しいただきありがとうございます」のような表現が自然で、上司の負担に対する気遣いも伝わります。

目上の人に使っても失礼にならない?

「ご足労」を目上の方に使うこと自体は失礼にはあたりません。社外の取引先であれば、相手が役員クラスでも問題なく使えます。

ただし、相手のほうが立場がはっきりと上の場合は、「ご足労」に加えて「お忙しい中」「遠方より」といった気遣いの言葉を添えると、より丁寧な印象になります。

使い分け早見表
  • 取引先・顧客 → ◯ 使ってOK
  • 採用面接の応募者 → ◯ 使ってOK
  • 社外の講師・ゲスト → ◯ 使ってOK
  • 社内の上司・同僚 → △ 違和感あり(「お疲れさまでした」が自然)
  • 家族・友人 → ✕ 使わない(くだけた表現で十分)

ビジネスシーン別の使い方と例文

ここからは、実際のビジネスシーンでそのまま使える例文を紹介します。コピペして相手や日時を入れ替えるだけで使えるよう、汎用的な形にまとめました。

パソコンでメールを書くビジネスパーソンの北欧イラスト風イメージ

来社後のお礼メール例文

取引先の方が自社に来てくれた後に送る、定番のお礼メールです。

例文|来社後のお礼メール

件名:本日のお打ち合わせのお礼

○○株式会社 △△様

いつもお世話になっております。□□株式会社の◇◇です。

本日はお忙しい中、弊社までご足労いただきありがとうございました。新サービスについて貴重なご意見をいただき、大変参考になりました。ご相談いただいた件につきましては、社内で検討のうえ、今週中にあらためてご連絡いたします。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

打ち合わせ・商談後の例文

商談や定例打ち合わせのあとに送る、ややフォーマルな例文です。

例文|商談後のお礼メール

本日は遠方にもかかわらず、弊社までご足労いただきまして、誠にありがとうございました。

○○の件につきましては、いただいた資料をもとに社内で検討を進めてまいります。次回の打ち合わせ日程につきましては、あらためてご連絡させていただきます。

面接・採用面談後の例文

採用面接に来てくれた応募者へのお礼メールです。合否にかかわらず、来社いただいたことへの感謝はきちんと伝えましょう。

例文|面接後のお礼メール

○○様

本日は弊社の面接にご足労いただき、誠にありがとうございました。

選考結果につきましては、社内で検討のうえ、○月○日までにメールにてご連絡いたします。お忙しいところ恐れ入りますが、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

イベント・式典後の例文

セミナーや講演、社外イベントの参加者・登壇者へのお礼にも使えます。

例文|イベント後のお礼メール

先日は弊社主催のセミナーにご足労いただき、ありがとうございました。

多くの方にご参加いただき、活発なご質問もちょうだいでき、有意義な会となりました。当日の資料を本メールに添付しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。

メールでは「ご足労いただき」の前に「お忙しい中」「ご多忙の折」を添えると、相手への気遣いがぐっと伝わるよ。

NG表現と注意点|こんな使い方は避けたい

「ご足労」は便利な言葉ですが、使い方を間違えると失礼になったり、意味が通じなかったりすることがあります。代表的なNG例を3つ押さえておきましょう。

「ご足労様です」が失礼にあたる理由

「ご足労様です」「ご足労様でした」という言い方は、敬語としては不自然です。

「ご苦労様」と似た響きから「目上の人をねぎらう失礼な表現」と受け取られることがあり、ビジネスシーンでは避けたほうが安心です。お礼を伝えたい場合は、素直に「ご足労いただきありがとうございました」と言いましょう。

「ご足労お願いします」は依頼に使えない

「これから来てください」とお願いするときに、「ご足労お願いします」と書くのは適切ではありません。

「ご足労」は、相手が実際に足を運んでくれた行為に対して使う感謝の言葉なので、依頼の場面では違和感が出ます。来訪を依頼する場合は、次のような表現を使いましょう。

  • ご足労おかけしますが、何卒よろしくお願いいたします
  • お手数をおかけしますが、弊社までお越しいただけますでしょうか
  • 恐れ入りますが、○月○日に弊社までご来訪いただけますと幸いです

まだ来てもらうと決まっていないのに使わない

来訪の予定がまだ確定していない段階で「ご足労いただき〜」を使うのは控えましょう。相手によっては「行くと決めた覚えはないのに」と受け取られかねません。

日程が正式に決まってから、または相手が実際に来てくれた後に使う、と覚えておくと安全です。

言い換え表現5選|状況に応じた使い分け

「ご足労いただき」ばかりが続くと文章が単調になります。同じ意味で使える言い換えをいくつかストックしておくと、メールの幅が広がります。

言い換え表現ニュアンスおすすめのシーン
ご来訪いただき来てもらったこと自体への感謝取引先・顧客へのメール全般
ご来社いただき「自社に来てくれた」が明確自社オフィスに来てもらった場合
お越しいただき柔らかく親しみやすい敬語関係が近い取引先・社内の他拠点
お運びいただきやや古風で改まった印象式典・冠婚葬祭・年配の相手
お忙しい中/お時間をいただき移動より「時間」に焦点オンライン面談・電話会議後

ご来訪・ご来社いただき

「ご来訪」は来てくれた事実そのものへの感謝、「ご来社」は「自社に来てくれた」ことを明確に表す言い方です。どちらも社外の方への定番表現として安心して使えます。

お越しいただき・お運びいただき

「お越しいただき」は「ご足労」よりやや柔らかく、関係性が近い相手にも使いやすい表現です。「お運びいただき」は、やや古風で改まった印象になるので、式典や冠婚葬祭、年配の方への手紙などで重宝します。

お忙しい中・お時間をいただき

オンライン会議や電話面談など、相手が物理的に「足を運んだ」わけではない場面では、「ご足労」は使えません。この場合は「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」のように、時間に焦点を当てた表現が自然です。

「ご足労いただき」と言われたときの返し方

立場が逆になり、自分が訪問した側として「本日はご足労いただきありがとうございました」と言われることもあります。気の利いた返しができると、ビジネスマナーとして好印象です。

来社した側の自然な返答例

口頭で「ご足労いただきありがとうございました」と言われたときは、こちらも丁寧にお礼を返します。

  • こちらこそ、お時間をいただきありがとうございました
  • とんでもございません。本日は貴重なお話をありがとうございました
  • 恐れ入ります。またお伺いさせていただきますので、よろしくお願いいたします

「いえいえ」「大丈夫です」のような砕けた返答はビジネスシーンでは避け、「こちらこそ」「恐れ入ります」を起点に組み立てると失敗しません。

メールでの返信フレーズ

来訪後のお礼メールに対しては、簡潔に感謝を返しつつ、次のアクションにつなげる文面が好印象です。

例文|お礼メールへの返信

○○様

ご丁寧なメールをいただき、ありがとうございます。

こちらこそ、お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。本日ご相談いただいた件につきましては、社内で確認のうえ、改めてご連絡いたします。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

よくある質問

「ご足労いただきまして」と「ご足労いただき」はどちらが正しい?

どちらも正しい敬語で、意味の違いはほぼありません。「ご足労いただきまして、ありがとうございました」のほうが、より丁寧で改まった印象になります。フォーマルな場や年配の相手には「いただきまして」、日常のビジネスメールでは「いただき」と使い分けると自然です。

「ご足労いただきありがとうございます」と「ありがとうございました」の使い分けは?

来てくれた直後(その日のうちに送るメール・対面のお礼)は「ありがとうございました」、その場で口頭で伝えるときや、来てくれている最中は「ありがとうございます」が自然です。時間が経ってから振り返ってお礼を述べる場合も「ありがとうございました」を使います。

「ご足労いただき恐縮です」は使ってよい?

使えます。「恐縮です」は「ありがたい気持ちと申し訳なさが混じっている」ことを表す表現で、相手にわざわざ来てもらったことへのお詫びの気持ちも込められます。「ご足労いただき恐縮ですが、よろしくお願いいたします」のように、依頼や次のお願いを添えるときに使うと自然です。

社内の他部署や別拠点の人にも使える?

同じ会社内であっても、別拠点や本社・支社間のやりとりなど、物理的に距離がある場合は使っても違和感はありません。ただし、同じオフィスの上司や同僚に対してはやや大げさに響くので、「お疲れさまでした」「ありがとうございました」のほうが自然です。

まとめ|社外への感謝に使える便利な敬語

「ご足労いただきありがとうございました」は、社外の方にわざわざ足を運んでいただいたことへの、丁寧な感謝の言葉です。

使う前に押さえておきたいポイントを整理します。

  • 基本は社外の取引先・顧客・面接応募者・ゲストに対して使う
  • 社内の上司には大げさに響くので避ける(別拠点なら可)
  • 「ご足労様です」「ご足労お願いします」はNG表現
  • まだ来訪が決まっていない相手には使わない
  • 言い換えは「ご来訪・ご来社・お越し・お運び・お忙しい中」を状況で使い分ける

迷ったら「お忙しい中、弊社までご足労いただきありがとうございました」というテンプレを土台にして、相手の状況に合わせて「遠方より」「貴重なお時間を」などを差し込んでいくと、自然で気の利いた一文になります。

正しい敬語を一つ身につけておくと、来客対応やビジネスメールでの安心感がぐっと増します。今日から早速、来社いただいたお客様へのお礼メールで使ってみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

CAPTCHA

目次