ダービーの由来とは?競馬の名前になった伯爵の話

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毎年5月の終わりが近づくと、ニュースやSNSで「ダービー」という言葉をよく目にします。競馬のいちばん大きなレース、というイメージはあっても、「そもそもなぜダービーと呼ぶの?」と聞かれると、意外と答えに困るものです。

実はこの「ダービー」、もとはイギリスの一人の貴族の名前でした。しかもレースの名前が決まった経緯には、コイントス(コインを投げて決める方法)が関わっていたという逸話まで残っています。

この記事では、競馬のダービーという名前の由来を中心に、日本ダービー(東京優駿)との関係や、サッカー・靴など競馬以外で使われる「ダービー」の意味まで、まとめてやさしく解説します。

「ダービー」は、1780年にイギリスで競馬レースを創設した第12代ダービー伯爵の名前に由来します。

目次

ダービーとは?競馬で使われる「ダービー」の意味

競馬でいう「ダービー」とは、もともとイギリスのエプソム競馬場で行われるクラシック競走「ダービーステークス」を指す言葉です。3歳の馬だけが出走できる、その世代の頂点を決めるレースとして知られています。

このレースが世界中で名高くなったことから、各国が自国の同じようなレースに「ダービー」の名を付けるようになりました。日本の「日本ダービー(東京優駿)」もそのひとつです。

つまり「ダービー」は、競馬の世界では「3歳馬の世代ナンバーワンを決める、その国を代表する大レース」という意味で使われています。

イギリスの競馬場を駆ける競走馬のイメージ

ダービーの由来は一人の伯爵の名前だった

ダービーという名前の由来は、18世紀イギリスの貴族「第12代ダービー伯爵」にあります。彼が中心となって創設したレースに、その爵位の名前が付けられたのです。

第12代ダービー伯爵エドワード・スミス・スタンレー

レースの名前のもとになったのは、エドワード・スミス=スタンリー(1752年〜1834年)という人物です。第12代ダービー伯爵という爵位を持つイギリスの貴族で、競馬を愛したことで知られています。

「ダービー」はもともと、このダービー伯爵の領地があったイングランド中部の地名「ダービーシャー」に由来する爵位の名前でした。その名がレースに付けられ、やがて競馬の代名詞として世界に広まっていったのです。

1780年、エプソム競馬場で始まった

第1回のダービーステークスが行われたのは1780年のことです。場所はロンドン近郊のエプソム競馬場(エプソムダウンズ)でした。

距離は当初1マイル(約1600メートル)で行われ、その後現在の形へと整えられていきました。240年以上たった今も、毎年初夏にエプソムで開催され続けている、歴史あるレースです。

ダービー誕生のポイント

創設者は第12代ダービー伯爵エドワード・スミス=スタンリー。1780年にエプソム競馬場で第1回が行われ、その爵位名がレース名になりました。

「ダービー」か「バンベリー」か?コイントスで決まった逸話

実は、このレースの名前は「ダービー」ではなく、別の名前になっていたかもしれません。名づけをめぐっては、有名な逸話が残っています。

レースの創設には、ダービー伯爵だけでなく、友人のバンベリー卿(チャールズ・バンベリー准男爵)も深く関わっていました。そこで、新しいレースにどちらの名前を付けるかが問題になったのです。

言い伝えによると、二人はコイントスで決めることにしました。その結果ダービー伯爵が勝ち、レースは「ダービー」と名づけられたとされています。もし結果が逆だったら、世界中の大レースは「バンベリー」と呼ばれていたのかもしれません。

コイントスひとつで、これほど世界的な言葉が生まれていたなんて驚きですね。

この逸話は広く語り継がれているものですが、当時の正式な記録というよりは、後世に伝わったエピソードとして紹介されることが多いものです。

日本のダービー(東京優駿)の由来

日本で「ダービー」といえば、多くの人が思い浮かべるのが「日本ダービー」、正式名称「東京優駿(とうきょうゆうしゅん)」です。これもイギリスのダービーをお手本にして生まれました。

1932年、イギリスを範に創設

東京優駿が初めて行われたのは1932年(昭和7年)のことです。日本の馬の改良や競馬の発展を願って、イギリスのエプソムダービーを模範として創設されました。

イギリスと同じく、3歳の馬だけが一生に一度だけ挑戦できるレースです。このため「最も運の良い馬が勝つ」とも言われ、競馬の世界では特別な意味を持つ一戦として大切にされています。

2026年の日本ダービーは5月31日に開催

2026年の日本ダービー(第93回東京優駿)は、5月31日(日)に東京競馬場で行われます。コースは芝2400メートルです。

2026年の日本ダービーは5月31日(日)、東京競馬場・芝2400メートルで開催されます。最新の出走馬や時刻は、JRA公式サイトでご確認ください。

「ダービー」は競馬以外でも使われる

「ダービー」という言葉は、今では競馬の枠を越えてさまざまな場面で使われています。共通しているのは「同じ条件で競い合う、注目度の高い対決」というニュアンスです。

サッカーの「ダービーマッチ」

サッカーでは、同じ地域や都市を本拠地とするチーム同士の試合を「ダービーマッチ」と呼びます。地元同士のプライドがぶつかり合うため、特に盛り上がる一戦とされています。

これも競馬のダービーと同じく、もとはイギリスの地名や対抗意識に由来すると考えられており、スポーツ全般で「地元対決」を指す言葉として広まりました。

紳士靴の「ダービーシューズ」

ファッションの世界にも「ダービー」があります。革靴の一種である「ダービーシューズ」です。靴ひもを通す部分が外側に開いた構造が特徴で、脱ぎ履きしやすく足になじみやすいデザインとして親しまれています。

名前の由来には諸説あり、イギリスのダービー伯爵にちなむという説のほか、工業都市ダービーが起源だとする説などもあります。同じ「ダービー」でも、競馬・サッカー・靴とまったく違う分野で使われているのは面白いところです。

よくある質問

ダービーはなぜダービーという名前なのですか?

1780年にイギリスでこのレースを創設した第12代ダービー伯爵の名前に由来します。爵位名がそのままレース名になりました。

日本ダービーとイギリスのダービーは別のレースですか?

はい、別のレースです。イギリスのダービーステークスを模範として、1932年に日本ダービー(東京優駿)が創設されました。どちらも3歳馬のためのレースという点は共通しています。

ダービーは3歳の馬しか出られないのですか?

はい。日本ダービーもイギリスのダービーも、3歳の馬だけが出走できます。一頭の馬にとって一生に一度しか挑戦できないレースです。

サッカーのダービーマッチも競馬と関係がありますか?

直接の主催関係はありませんが、どちらも「ダービー」という言葉を共有しています。いずれもイギリス由来とされ、「注目度の高い対決」という意味で使われている点が共通しています。

まとめ

競馬の「ダービー」という名前は、1780年にレースを創設した第12代ダービー伯爵に由来していました。名づけにコイントスの逸話があったこと、日本ダービーがイギリスを手本に1932年に生まれたことなど、知ってみると奥が深い言葉です。

サッカーや靴など、競馬以外で使われる「ダービー」も、もとをたどればイギリスとのつながりが見えてきます。

「ダービー」はイギリスの伯爵の名前が由来。1780年創設のレースが世界に広まり、日本ダービーやサッカーのダービーマッチなど、さまざまな「対決」の名前として今も使われています。

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