縮毛矯正を施術した直後、美容師さんから「しばらく髪を結ばないようにしてくださいね」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか。とはいえ、具体的にいつまで結ばないほうがいいのか、普段お仕事やプライベートで忙しい社会人の方にとっては気になるところですよね。
この記事では、縮毛矯正後に髪を結ぶことが推奨されるタイミングや、その理由を丁寧に解説します。さらに、どうしても髪をまとめなければならない場面での対処法や、おすすめのヘアアクセサリー、シャンプーのタイミングやヘアケアのコツ、そして縮毛矯正の理想的な頻度まで幅広くご紹介。社会人の皆さんが職場でも快適に過ごせるようなポイントを多数盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。
縮毛矯正後はいつから髪を結んでOK?
縮毛矯正を受けた髪は、新たなストレートの状態に定着するまでにある程度の時間が必要です。特に施術直後は髪の内部結合が安定していないため、結んでしまうと跡やクセがつきやすくなります。結論から言うと、理想的には1週間程度は結ばずに過ごすことが望ましいとされています。
「1週間も髪を結べないなんて、社会人には厳しい…」という声はもっともです。そこでまずは、なぜ1週間も開けるのが推奨されているのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
髪を結ばないほうが良い科学的根拠
髪は主にケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されており、その中にはいくつかの結合があります。縮毛矯正はシスチン結合という強い結合を一時的に切り、熱を加えた状態で再び結び直す施術です。ただし、薬剤(2剤)で結合を固定しても、すぐにすべてが完全に安定するわけではなく、約1週間かけてゆっくり定着すると考えられています。
この期間に髪をきつく結んだり、耳にかけたりすると、本来のストレート状態が乱れ、せっかく伸ばしたクセが戻ってしまう可能性があります。短期的に「24~48時間は結ばないように」と言う美容師さんもいますが、なるべく跡を残したくないなら1週間ほど待つほうが安心です。
「それでも結ばないと仕事にならない」場合の対処法
オフィスワークや接客業では、どうしても髪を束ねざるを得ない方もいるでしょう。そんな時は、できるだけ髪に負担をかけず、跡がつかないようにする工夫が大切です。
- シュシュ:柔らかい生地で髪を優しくまとめられるので、結び跡がつきにくい
- スプリングゴム:ゆるく結んでもずれ落ちにくく、100円ショップでも購入可能
- バナナクリップ:広い範囲で髪をホールドし、局所的なダメージを抑えやすい
- テールクリップ:髪を挟むだけなのでゴムよりも跡がつきにくく、装着もスピーディー
また、くるりんぱのように髪を強く締め付けないアレンジもおすすめです。参考として、YouTubeの下記動画などをチェックしてみるといいでしょう。
いずれの場合も、必要なときだけ結び、できるだけ早めにほどくよう心がけると、髪への悪影響を最小限に抑えられます。
縮毛矯正直後に避けるべき行動4選
ここからは、縮毛矯正後にやってしまうと取り返しのつかないダメージを招きやすいNG行動をまとめました。社会人生活が忙しくても、このポイントだけは必ず押さえておきましょう。
1) 濡れた髪を結ぶ
水分を含んだ髪は水素結合が切断され、いわば一時的に弱い状態です。そこにゴムなどで圧力をかけるとクセがつきやすくなるだけでなく、ダメージが広がりやすくなります。もし髪をまとめる必要があるなら、ドライヤーでしっかり乾かしてからにしましょう。
2) コテやヘアアイロンで巻く
せっかくストレートに矯正した髪に、すぐ別の熱を与えてカールを作るのは、髪が混乱する原因になります。連続した高熱処理はタンパク変性を起こしやすく、髪がチリチリになってしまうことも。最低でも数日はコテやヘアアイロンを使うのを控え、髪の安定を待ちましょう。
3) ヘアピンで強く留める
ヘアピンも髪に局所的な負担をかけます。どうしても使わなければならない場合は、同じ部分に圧力がかからないようにたまに位置を変えるなどの工夫が必要です。
4) ヘアケアを怠る
縮毛矯正後は特に髪がデリケートな状態。保湿と熱対策を意識してケアするとダメージを最小限にできます。洗い流さないトリートメントやオイルなどを活用し、濡れたまま寝ないよう注意しましょう。
縮毛矯正後のシャンプーはいつから?正しい洗髪とケアのコツ
シャンプーは1日後からが理想的
「縮毛矯正したばかりなのに、いつ髪を洗っていいか分からない」という方も多いと思います。美容室でも案内があるかもしれませんが、一般的には24時間(1日)経過してからを目安にシャンプーを始めると良いでしょう。施術当日は、汗をかく運動や焼肉店など、髪に匂いが付きやすい場所へ行くのもなるべく避けると安心です。
1週間まるまる洗わないのは現実的ではないので、翌日の夜などにシャンプーをすれば問題ないとされています。特に社会人の場合、職場で周囲の目が気になる方もいるでしょうから、清潔感も大事ですよね。ただし焦らず、1日程度は空けるようにしましょう。
髪をこすらずに!ダメージを抑える洗い方
- 予洗いはぬるめのお湯でしっかり
40度未満の少しぬるい温度で、2分ほどしっかり予洗いを行います。頭皮の汚れをある程度落とせるので、シャンプーの泡立ちも良くなります。 - シャンプーは泡をしっかり作ってから頭皮へ
ボトルから出したシャンプー剤は、手のひらで軽く泡立ててから髪につけましょう。髪そのものよりも頭皮をマッサージするイメージで行うと、摩擦ダメージを低減できます。 - すすぎ残しに注意
シャンプー剤が頭皮に残るとトラブルの原因になるため、しっかりと洗い流します。二度洗いが必要な場合でも、髪と頭皮をこすらないようにしましょう。
トリートメントは毛先中心でしっかり揉み込む
シャンプー後、トリートメントを使う際は中間から毛先にかけて重点的につけます。傷みやすいのは毛先に近い部分で、新しく生えた根元は比較的健康だからです。
- トリートメント剤を手全体に伸ばす
- 髪の毛先を包み込むようにして、30秒ほどやさしく揉み込む
- 髪全体を軽く手櫛で通し、均一に行き渡らせる
- 1分ほど置いてから、ぬるま湯でしっかり洗い流す
特に毛先はダメージが溜まりやすい部分なので、集中ケアを心がけてください。
必ず完全に乾かしてから就寝を
縮毛矯正後は水分を含んだ状態が長引くと、水素結合が不安定なままでダメージを受けやすくなります。タオルドライでできるだけ水分を取ったあと、ドライヤーで根元→毛先の順にしっかり乾かしましょう。
仕上げに冷風を20秒ほど当てるとキューティクルが落ち着き、自然なツヤが出やすくなります。疲れていても濡れた髪で寝るのは避けるのが鉄則です。
社会人が押さえておきたい!縮毛矯正のベスト頻度
縮毛矯正はとても便利ですが、髪への負荷が大きい施術でもあります。ここでは、髪の健康とストレートの美しさを両立させるための適切な頻度について解説します。
なぜ回数を抑えたほうが良いの?
縮毛矯正では、髪のタンパク質に強い薬剤を塗布し、高温のアイロンでクセを伸ばします。これによる髪のタンパク変性や、薬剤ダメージが蓄積すると、切れ毛や枝毛のリスクが高まるでしょう。施術時間も2~3時間かかるため、体力的・経済的負担も大きいものです。社会人の場合はスケジュールの都合もあり、気軽に何度も受けるのは難しいですよね。
髪が伸びるペースと季節を考慮
日本人の髪は1か月で約1~1.5cm伸びると言われており、クセの強い方は2~3か月で根元のうねりが気になり始めます。特に梅雨は湿気で髪が広がりやすいので、梅雨入り前の時期に施術を受けると快適に過ごせるでしょう。
下記のような頻度を目安にすると、予定が立てやすくなります。
- 3か月ペース:6月・9月・12月・3月
- 4か月ペース:6月・10月・2月
- 6か月ペース:6月・12月
また、職場の繁忙期やイベントのタイミングを逆算して、スケジュールを組むのも社会人には大切なポイントです。
髪の長さ別に考える理想のサイクル
- ショート~ボブ:2~3か月ごと
髪が短いほど根元のうねりが目立ちやすいので、短めスパンで矯正する人が多いです。 - ミディアム:3~4か月ごと
多少うねりが出てもまとめやすい長さなので、ショートよりは間隔を空けられます。 - セミロング~ロング:4~5か月ごと
重みでクセが伸びやすく、新しく伸びた部分との境目が目立ちにくいため、比較的ゆったりめのペースでも大丈夫です。
前髪や顔まわりなど、気になる部分だけを部分矯正する方法もあります。全体に施術するよりダメージが抑えられ、時間や費用の負担も軽減できるので、忙しい社会人にもぴったりです。
まとめ
縮毛矯正を受けた後は、1週間程度髪を結ばないのが理想的とされています。髪の内部結合が完全に安定するまで時間がかかるため、この間はできるだけ優しく扱いましょう。もし仕事などでやむを得ず結ぶ場合は、シュシュやバナナクリップなど跡がつきにくいアクセサリーを使うのがおすすめです。
シャンプーは施術後24時間を目安に始め、頭皮をしっかり洗いつつ髪をこすらないように気をつけてください。トリートメントは毛先中心で揉み込み、濡れたまま放置せず、しっかり乾かすことが大切です。
縮毛矯正は髪への負荷が大きい施術なので、なるべく施術の回数は少なく抑えるのが理想的です。梅雨前や季節の変わり目など、自分のライフスタイルに合わせて上手にスケジュールを立てましょう。ビジネスでも好印象な美しいストレートヘアをキープするために、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にしてみてくださいね。
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