ニュースや天気予報で「今夜はハンターズムーン」と聞いて、どんな満月なのか気になった方も多いのではないでしょうか。ハンターズムーンは、秋の満月につけられた英語の呼び名のひとつです。
2026年のハンターズムーンは10月26日(月)の満月で、次は2027年10月15日(金)です。この記事では、名前の意味と決まり方、11月になる年がある理由、東京の月の出の時刻からわかる「狩りの月」の正体、日本の十三夜との違い、きれいに見るコツまで順に紹介します。
ハンターズムーンは「秋分にいちばん近い満月(ハーベストムーン)の次の満月」です。多くの年は10月ですが、2025年や2028年のように11月になる年もあります。
ハンターズムーンとは?10月の満月につけられた呼び名
ハンターズムーン(Hunter’s Moon)は、ふつう10月に見られる満月の呼び名です。日本語では「狩猟月」「狩人の月」と訳されます。見た目がほかの満月と違うわけではなく、季節の暮らしと結びついた名前です。
ただし、ほかの月の呼び名とは決まり方が少し違います。ウルフムーンやストロベリームーンは「何月の満月か」で決まりますが、ハンターズムーンは秋分を基準にして決まります。ここでは、名前に込められた意味と、ハーベストムーンとの関係の2点を押さえておきましょう。
名前の意味|「狩人の月」と呼ばれる理由
名前の由来は、冬支度のための狩りにあります。秋は、夏から秋にかけて木の実などを食べた動物たちが、冬に備えて太る時期です。人々も厳しい冬を越すために、肉を手に入れて保存しておく必要がありました。
さらに、この時期は畑の収穫が終わり、刈り取りのすんだ畑や森の見通しがよくなります。そこへ満月の明るい光が夕方から差すので、日が暮れたあとも獲物を見つけやすくなりました。北米の農事暦『オールド・ファーマーズ・アルマナック』も、動物が冬に向けて太る季節であることや、狩りの時期であることを名前の背景として紹介しています。
「ハーベストムーンの次の満月」という決まり
ハンターズムーンを正確に言うと、「ハーベストムーンの次に来る満月」です。ハーベストムーン(収穫月)は、秋分の日にいちばん近い満月を指します。秋分は毎年9月22日か23日ごろなので、ハーベストムーンは9月になる年が多く、その次のハンターズムーンは10月になります。
ところが、9月の満月が秋分より半月以上前に来た年は、10月の満月のほうが秋分に近くなります。するとハーベストムーンが10月にずれ、ハンターズムーンは11月の満月に押し出されます。「ハンターズムーン=10月の満月」という説明は多くの年で当てはまりますが、毎年そうとは限らないと覚えておくと、日付で迷いません。
ハンターズムーンはいつ?2026年は10月26日、次は2027年10月15日
2026年は、秋分(9月23日)から4日後の9月27日の満月がハーベストムーンでした。そのため、次の満月である10月26日(月)がハンターズムーンです。2027年は10月15日(金)で、こちらも10月になります。
ここからは、2026年10月26日の満月の時刻と見え方、そして2025年から2030年までの日付の早見表を紹介します。早見表では、ハンターズムーンが11月にずれる年も確かめられます。日付は日本時間で、満月になる瞬間の日付を基準にしています。
2026年10月26日の満月の時刻と見え方
2026年10月26日は、日本時間の13時12分ごろに月が満月の瞬間(望)を迎えます。昼間なので、その瞬間の月は見えません。見頃になるのは、夕方に東の空から月が昇ってからです。
東京では、この日の月の出が16時36分ごろ、日の入りが16時53分ごろです。太陽が西に沈むのとほぼ同時に、反対側の東北東の空から丸い月が昇ってきます。空がまだ少し明るいうちに月が出てくるので、夕焼けの名残と満月を一度に眺められるのがこの日の特徴です。月の出の時刻は地域によって変わり、東の地方ほど早く、西の地方ほど遅くなります。
2025〜2030年の早見表|11月になる年もある
秋分とその年の満月の日付から、ハーベストムーンとハンターズムーンを並べると次のようになります。2025年と2028年は、ハーベストムーンが10月に来るため、ハンターズムーンは11月です。
| 年 | 秋分 | ハーベストムーン | ハンターズムーン |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 9月23日 | 10月7日 | 11月5日 |
| 2026年 | 9月23日 | 9月27日 | 10月26日 |
| 2027年 | 9月23日 | 9月16日 | 10月15日 |
| 2028年 | 9月22日 | 10月4日 | 11月2日 |
| 2029年 | 9月23日 | 9月23日 | 10月22日 |
| 2030年 | 9月23日 | 9月12日 | 10月11日 |
2025年は、9月8日の満月が秋分の約15日前、10月7日の満月が秋分の約14日後でした。差はわずかですが10月のほうが近いため、10月の満月がハーベストムーンになっています。海外の天文サイトやカレンダーでは、時差の関係で日付が1日ずれて紹介されることがあります。日本で見る日を知りたいときは、日本時間の日付で確かめましょう。
なぜ「狩り」の月?満月前後は夕方から月が明るい
ハンターズムーンの時期は、満月の前後数日にわたって、日の入りの前後に月が昇る日が続きます。月は毎日少しずつ昇る時刻が遅れていきますが、秋の満月のころはその遅れが小さいため、夕暮れから夜まで月明かりが途切れにくいのです。これが「日が暮れても狩りができる月」という名前を裏づけています。
このセクションでは、東京の月の出の時刻で実際の遅れ方を確かめ、春の満月と比べてどれだけ違うのかを見たうえで、遅れが小さくなるしくみを図を使わずに説明します。月の出の時刻は、国立天文台の暦計算室のサイトで地点ごとに調べられます。

月の出の遅れが1日30分前後に縮まる(東京の時刻表)
2026年のハンターズムーン前後の、東京の月の出と日の入りの時刻を並べました(天文計算による目安で、数分の差が出ることがあります)。
| 日付 | 月の出 | 前日からの遅れ | 日の入り |
|---|---|---|---|
| 10月23日(十三夜) | 15:07 | ― | 16:57 |
| 10月24日 | 15:33 | 26分 | 16:56 |
| 10月25日 | 16:02 | 29分 | 16:54 |
| 10月26日(満月) | 16:36 | 34分 | 16:53 |
| 10月27日 | 17:13 | 37分 | 16:52 |
| 10月28日 | 18:00 | 47分 | 16:51 |
満月の前後は、月の出が1日あたり26〜37分しか遅れていません。満月の翌日の27日でも、日の入りから20分ほどで月が昇ってきます。夕方の薄明かりが消える前に次の月明かりが始まるので、暗い時間が短くなるわけです。
春の満月と比べるとわかる違い
月の出は、1年を平均すると1日に約50分ずつ遅れます。この遅れ方は季節によって大きく変わり、春の満月のころは逆に長くなります。
たとえば2026年4月2日の満月(ピンクムーン)の前後では、東京の月の出が1日に約61分ずつ遅れていました。満月の翌日には日の入りから1時間以上たってから月が昇るため、夕方に暗い時間ができます。秋の満月は春の約半分の遅れで済む、と覚えておくとわかりやすいでしょう。前後3日ほどは日の入り前後に月が出るので、満月の当日が曇っても、前日や翌日に同じような景色を楽しめます。
秋の夕方は月の通り道が地平線に対して寝ている
月は星空の中を、1日に約13度ずつ東へ移動しています。そのため、地球が1回自転して同じ向きに戻っても、月はまだ地平線の下にいて、少し待たないと昇ってきません。これが月の出が毎日遅れる理由です。
秋の満月が東の空に昇るころ、月の通り道(黄道とほぼ同じ道筋)は東の地平線に対して浅い角度で傾いています。月が1日に動く13度の多くが「横向き」になり、「下向き」に沈む分が小さいので、次の日も早く地平線の上に顔を出せるのです。春の満月のころはこの角度が急になるため、遅れが大きくなります。この効果は緯度が高い地域ほど強く、日本より北にあるカナダやイギリスでは、遅れがさらに短くなります。
10月の満月のほかの呼び名と、日本の十三夜との違い
10月の満月には、ハンターズムーンのほかにも、北米の先住民の言葉に由来する呼び名がいくつも伝わっています。一方、日本で10月の月といえば十三夜ですが、十三夜とハンターズムーンは日付も考え方も別のものです。
月の呼び名の多くは、地域や部族ごとの季節の目印として使われてきたものです。ここでは、アメリカの暦に載っている10月の満月の別名と、十三夜との違いを順に見ていきます。混同しやすいのは十三夜のほうなので、2026年の実際の日付で比べます。
アメリカの暦に載る10月の満月の別名
オールド・ファーマーズ・アルマナックは、10月の満月の別名として、次のような先住民の呼び名を紹介しています。どれも、その土地の秋の暮らしや自然の変化を映した名前です。
- ドライング・ライス・ムーン(Drying Rice Moon):ダコタ族の呼び名。収穫した野生の稲を干す時期にちなむ
- フォーリング・リーブズ・ムーン(Falling Leaves Moon):アニシナベ族の呼び名。木の葉が落ちる季節
- フリージング・ムーン(Freezing Moon):オジブワ族やハイダ族の呼び名。冷え込みが始まる季節
- マイグレーティング・ムーン(Migrating Moon):クリー族の呼び名。鳥が南へ渡っていく季節
別の暦の『ファーマーズ・アルマナック』は、トラベル・ムーン(Travel Moon)やダイイング・グラス・ムーン(Dying Grass Moon)といった名前も挙げています。前後の月は、9月がハーベストムーン、11月がビーバームーンと呼ばれるのが一般的です。ほかの月の呼び名は、1月のウルフムーンの記事で一覧にしています。

十三夜(後の月)とハンターズムーンは別の日
十三夜は、旧暦9月13日の夜にお月見をする日本の行事です。十五夜(中秋の名月)の約1か月後にあたるため「後(のち)の月」とも呼ばれ、栗や豆を供えることから「栗名月」「豆名月」の名もあります。満月の2〜3日前の、まだ少し欠けた月を愛でるのが十三夜です。
2026年は、十三夜が10月23日、ハンターズムーンが10月26日で、3日ずれています。十三夜の月は右側が明るく、左のふちがわずかに欠けた形で、満月の26日に欠けのない丸になります。十三夜は旧暦の日付で、ハンターズムーンは秋分と満月の関係で決まるため、同じ日になる年はほとんどありません。十五夜や十三夜の日付の決まり方は、十五夜の記事で詳しく紹介しています。

ハンターズムーンの楽しみ方|観察・撮影と言い伝え
ハンターズムーンをいちばん楽しめるのは、月が昇ってくる直後の時間帯です。空がまだ明るさを残しているうちに、低い位置の大きな月を眺められるのは、月の出が早い秋の満月ならではといえます。特別な道具がなくても、東の空が開けた場所に行くだけで十分に楽しめます。
ここでは、見頃の時間と場所の選び方、スマートフォンでの撮り方、そして満月にまつわる言い伝えを紹介します。言い伝えは、科学的な根拠のある話ではなく、季節の楽しみ方のひとつとして読んでください。
見頃は日の入り直後の東の空
月の出から30分ほどは、月が地平線の近くにあります。地平線近くの月は、空気の層を長く通ってくる光のうち青い光が散らばり、夕日と同じしくみでオレンジ色に見えることがあります。建物や山の稜線と並ぶので、いつもより大きく感じるのもこの時間帯です。実際の大きさは変わらず、目の錯覚だと考えられています。
場所は、東から東北東の方角が開けた河川敷や公園、高台、マンションの高い階のベランダなどが向いています。月の出の時刻は地平線から昇る瞬間の時刻なので、建物や山がある場所では10〜20分ほど遅れて見えてきます。双眼鏡があれば、月の表面の模様(海と呼ばれる暗い部分)までくっきり見えます。
スマホで満月を撮るときのコツ
スマートフォンで満月を撮ると、白く光った丸になって模様が写らないことがよくあります。原因は明るさの合わせすぎです。画面の月をタップしてピントを合わせ、そのまま明るさのスライダーを下げると、月の模様が出てきます。
- ズームは光学ズームの範囲(機種によって2〜5倍程度)にとどめると、画質が粗くなりにくい
- 手ぶれを防ぐため、三脚に固定するか、手すりや壁に本体を当てて撮る
- シャッターはセルフタイマー(2〜3秒)にすると、押したときのぶれを防げる
- 月の出直後は空も明るいので、景色と月を一緒に写す写真に向いている
夜が深まると空と月の明るさの差が大きくなり、景色と月を同時にきれいに写すのが難しくなります。風景ごと残したいなら、日の入りから30分以内が狙い目です。

言い伝え・スピリチュアルな意味(俗信として)
ハンターズムーンは、収穫を終えて冬に備える時期の満月です。そこから、占いやスピリチュアルの分野では「これまでの成果を振り返る」「冬に向けて準備を整える」「不要なものを手放す」といった意味づけがされることがあります。
こうした意味づけには科学的な根拠はありません。満月の夜に1年の残りの目標を書き出したり、衣替えや冬支度の段取りを考えたりと、季節の区切りとして使うくらいがちょうどよい楽しみ方です。6月の満月にまつわる恋のジンクスは、ストロベリームーンの記事で紹介しています。

よくある質問
- ハンターズムーンは毎年10月ですか?
-
多くの年は10月ですが、毎年ではありません。ハーベストムーン(秋分にいちばん近い満月)が10月に来る年は、ハンターズムーンが11月になります。最近では2025年が11月5日で、次に11月になるのは2028年(11月2日)です。
- ハンターズムーンはほかの満月より大きく明るいのですか?
-
ハンターズムーンだから大きい・明るいということはありません。満月の見かけの大きさは、そのときの地球と月の距離で決まります。昇ってすぐの低い月が大きく見えるのは、目の錯覚によるものです。
- 満月の当日に見られなかったら、もう見られませんか?
-
前後1〜2日の月も、見た目にはほぼ丸く見えます。秋の満月のころは月の出の遅れも小さいので、前日や翌日でも夕方の早い時間から月を眺められます。
- 2027年のハンターズムーンはいつ、何時ごろですか?
-
2027年10月15日(金)です。満月の瞬間は日本時間の22時47分ごろで、その日の夕方から東の空に昇る月を見られます。
- ハンターズムーンの日本語名はありますか?
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決まった和名はなく、「狩猟月」「狩人の月」と訳して紹介されることが多いです。日本の伝統的な10月の月の名前としては、旧暦の日付で決まる十三夜(後の月)があります。
まとめ
ハンターズムーンは、秋分にいちばん近い満月であるハーベストムーンの、次に来る満月の呼び名です。2026年は10月26日、2027年は10月15日です。
名前の由来は、冬に備えて狩りをする季節であることと、秋の満月のころは月の出の遅れが小さく、夕方から明るい夜が続くことにあります。東京では満月の前後の月の出の遅れが1日30分前後で、春の満月の約半分です。
見頃は日の入り直後の東の空です。東が開けた場所で、昇ってくるオレンジ色の大きな月を眺めてみてください。当日が曇っても、前後1〜2日なら同じような景色を楽しめます。

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