10月の挨拶文|上旬・中旬・下旬で使える例文とコツ【ビジネス・カジュアル対応】

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10月に入ると、手紙やメールの書き出しを秋らしくしたくなる一方で、「上旬と下旬で同じ言葉を使ってよいのだろうか」と迷うことはありませんか。10月は月の初めと終わりで季節の深まりが大きく違い、ふさわしい時候の挨拶も少しずつ入れ替わっていきます。

この記事では、10月の挨拶文を上旬・中旬・下旬の3つに分けて、時候の挨拶の一覧と書き出し・結びの例文をまとめました。2026年のカレンダーに合わせた一言や、そのまま使えるテンプレートも紹介します。結論から言うと、寒露(10月8日)と霜降(10月23日)を目安に言葉を切り替えるのがコツです。

目次

10月の挨拶文の基本|寒露と霜降で「秋本番」から「晩秋」へ

10月の挨拶文は、月の中で季節の表情が2回変わると考えると整理しやすくなります。目安は二十四節気の寒露(かんろ)と霜降(そうこう)で、2026年はそれぞれ10月8日(木)と10月23日(金)です。上旬は澄んだ秋晴れ、寒露を過ぎたら朝晩の冷え込み、霜降のころには冬の気配へと、言葉の軸を少しずつ移していきます。

漢語調(〇〇の候)と口語調の使い分け

時候の挨拶には2つの書き方があります。どちらを選ぶかは、文書の改まり度と相手との距離で決めます。

  • 漢語調…「清秋の候」「錦秋のみぎり」など、季節を表す語に「候」「みぎり」を付ける形。取引先への文書、目上の方への手紙、学校や自治会の公式な案内に向いています
  • 口語調…「朝晩はめっきり冷え込むようになりました」など、話し言葉に近い形。友人や家族への手紙、社内の気軽なメールに向いています

迷ったら、受け取った相手が「かしこまった文書」と感じるかどうかを基準にしてください。社外への送付状なら漢語調、同僚への連絡なら口語調で十分です。

「拝啓〜敬具」など頭語と結語のセット

改まった手紙は、頭語で始めて結語で締めます。組み合わせが決まっているので、ペアを崩さないよう注意しましょう。

頭語結語使う場面
拝啓敬具一般的な手紙・ビジネス文書
謹啓謹白・謹言特に改まった相手への手紙
拝復敬具受け取った手紙への返信
前略草々時候の挨拶を省く急ぎの手紙

「前略」は前文を省くという意味なので、後ろに季節の挨拶を続けると矛盾します。10月らしさを伝えたい手紙なら「拝啓」を選んでください。

挨拶文の基本構成(前文→主文→末文)

  • 前文…頭語、時候の挨拶、相手の安否や日頃のお礼
  • 主文…「さて」「このたびは」などで始める本題
  • 末文…結びの挨拶と結語。必要に応じて日付・署名・宛名を添える

季節感を出すのは前文と末文です。本題の前後を10月らしい言葉で挟むだけで、事務的な連絡にも温かみが加わります。

10月の挨拶文は「上旬は秋晴れ、寒露(10月8日)から冷え込み、霜降(10月23日)から晩秋」。この3段階を覚えておけば、言葉選びで大きく外しません。

10月上旬の挨拶文|時候の挨拶と例文(10/1〜10/10頃)

10月上旬は、空気が澄んで過ごしやすい日が増える時期です。一方で、年によっては日中に汗ばむこともあります。寒露を迎える10月8日までは「秋涼」「爽秋」などさわやかな言葉を、それ以降は冷えを感じさせる言葉も選べるようになります。

上旬に使える時候の挨拶(秋涼・清秋・寒露の候など)

時候の挨拶読み方使える時期の目安
秋涼の候しゅうりょう9月下旬〜10月上旬
爽秋の候そうしゅう9月下旬〜10月中旬
清秋の候せいしゅう9月中旬〜10月
秋晴の候しゅうせい10月全般
寒露の候かんろ10月8日ごろ〜霜降の前日

「清秋」は空が高く澄みわたる秋を表す言葉で、10月いっぱい使える便利な表現です。月初めに出す文書で迷ったら、まず清秋を選ぶと季節感を外しません。

ビジネスで使える書き出し例文

  • 拝啓 清秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
  • 拝啓 秋涼の候、平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
  • 拝啓 寒露の候、皆様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。(10月8日以降)
  • 爽秋の候、いつも大変お世話になっております。(メールの書き出し)

メールでは頭語を省き、時候の挨拶を一文だけ置く書き方が一般的です。社内向けなら「朝晩涼しくなってきましたね」くらいの口語でも問題ありません。

衣替え・下半期の始まりに添える一言

10月1日は、多くの学校や企業で夏服から冬服へ切り替える衣替えの日です。また、3月決算の会社では10月から下半期が始まります。区切りの時期らしい一言を添えると、定型文だけの挨拶より印象に残ります。

  • 下半期を迎え、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。(ビジネス)
  • 衣替えの季節となり、街行く人の装いもすっかり秋らしくなりました。
  • 夏服をしまいながら、今年の暑さを思い返しています。(カジュアル)
  • 空が高くなり、洗濯物がよく乾く気持ちのよい季節ですね。(カジュアル)

「下半期」の一言は年度の折り返しを意識させるので、担当者の変更や体制変更の案内と組み合わせても自然です。

秋晴れの窓辺で便箋と万年筆を広げた机のイメージ

10月中旬の挨拶文|時候の挨拶と例文(10/11〜10/20頃)

中旬になると、朝晩の冷え込みがはっきりしてきます。北の地方や山間部からは紅葉の便りも届き始める時期です。「涼しい」から「ひんやり」へ、言葉の温度を一段下げるイメージで選びましょう。

中旬に使える時候の挨拶(錦秋・秋冷・菊花の候など)

時候の挨拶読み方使える時期の目安
錦秋の候きんしゅう10月中旬〜11月上旬
秋冷の候しゅうれい9月下旬〜10月
菊花の候きっか10月中旬〜11月上旬
紅葉の候こうよう10月中旬〜11月
寒露の候かんろ霜降の前日(10月22日ごろ)まで

「錦秋」は、紅葉が錦の織物のように色づいた秋を表します。ただし紅葉の時期は地域によって大きく違うため、まだ色づいていない地域の相手には「秋冷」や「清秋」のほうが実感に合うでしょう。

ビジネス/カジュアルの書き出し例文

  • 拝啓 錦秋の候、貴社いよいよご隆盛のこととお慶び申し上げます。
  • 拝啓 秋冷の候、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
  • 朝夕はめっきり冷え込むようになりましたが、お変わりありませんか。(カジュアル)
  • どこからか金木犀の香りが漂ってくる季節になりました。(カジュアル)

スポーツの日の3連休・運動会に添える一言

2026年のスポーツの日は10月12日(月)で、10月10日(土)から12日(月)までが3連休になります。休業日のお知らせや連休明けの返信を約束する文面では、日付を添えておくと相手の予定と行き違いが起きにくくなります。

  • 10月10日(土)から12日(月)までは、休業とさせていただきます。(業務連絡)
  • 連休明けの13日(火)以降、順次ご返信いたします。(業務連絡)
  • 運動会シーズンですね。〇〇ちゃんの活躍ぶりはいかがでしたか。(カジュアル)
  • 3連休が秋晴れに恵まれるとよいですね。(カジュアル)

休業案内は「10月10日(土)〜12日(月)」のように曜日まで書き切ってください。相手がカレンダーを見返さなくても期間が伝わります。

運動会は地域や学校によって9月と10月に分かれます。相手の予定が分からないときは「運動会シーズン」とぼかしておくと無難です。3連休の行事や10月らしい過ごし方は、こちらの記事でまとめています。

10月下旬の挨拶文|時候の挨拶と例文(10/21〜10/31頃)

下旬は霜降を迎え、暦の上でも晩秋に入ります。日が暮れるのも早くなり、冬の足音を感じさせる言葉が似合う時期です。月末に届く文書なら、11月を見越した表現を選んでもかまいません。

下旬に使える時候の挨拶(霜降・晩秋・紅葉の候など)

2026年の霜降は10月23日(金)です。この日を境に、秋の終わりや冬の気配を表す言葉が中心になります。

時候の挨拶読み方使える時期の目安
霜降の候そうこう10月23日ごろ〜立冬の前日
晩秋の候ばんしゅう10月下旬〜11月上旬
深秋の候しんしゅう10月下旬〜11月上旬
向寒の候こうかん10月下旬〜11月
紅葉の候こうよう10月中旬〜11月

「向寒」は、これから寒さに向かう時期という意味です。結びの「向寒の折」とあわせて使うと、書き出しと末文の季節感がそろいます。

ビジネス/カジュアルの書き出し例文

  • 拝啓 霜降の候、貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
  • 拝啓 晩秋の候、日頃は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。
  • 木々の葉も色づき、秋の深まりを感じる頃となりました。(カジュアル)
  • 日が暮れるのがすっかり早くなりましたね。(カジュアル)
夜空に浮かぶ十三夜の月と栗・枝豆のお供えのイメージ

十三夜・ハロウィンに触れる一言

2026年は、十三夜と霜降が同じ10月23日(金)に重なります。十三夜は旧暦9月13日の月を眺める行事で、栗や豆を供えることから「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。

  • 今年は霜降と十三夜が同じ日だそうです。澄んだ夜空に月が映える季節ですね。(カジュアル)
  • 十五夜に続いて、十三夜のお月見も楽しめましたか。(カジュアル)
  • 秋の夜長、読書などでゆっくりお過ごしください。

十五夜だけ月見をして十三夜を見ないことは「片見月」と呼ばれ、縁起がよくないとする言い伝えもあります。十五夜の日付や由来はこちらで詳しく解説しています。

月末の10月31日(土)はハロウィンです。家族や友人への手紙、園や学校のおたよりでは話題にしやすい一方、改まったビジネス文書では触れないのが一般的です。おたよりでハロウィンの由来に触れたいときは、こちらも参考になります。

10月の結びの挨拶文|シーン別の締めくくり例文

10月の結びは、朝晩の冷え込みへの気遣いが定番です。日中との寒暖差が大きく体調を崩しやすい時期なので、健康を願う一文が自然に収まります。下旬に出す文書では、「向寒の折」のように冬を見越した表現も使えます。

ビジネス文書の結び

  • 朝夕冷え込む季節となりました。皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
  • 秋冷の折、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
  • 向寒の折、くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。(下旬)
  • 下半期も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

PTA・学校おたよりの結び

  • 朝晩と日中の気温差が大きくなっています。お子さまの体調管理にご配慮をお願いいたします。
  • 実りの秋です。ご家庭でも読書や散歩など、秋ならではの時間をお楽しみください。
  • 運動会への温かいご声援、ありがとうございました。今後とも教育活動へのご協力をお願いいたします。

親しい人への結び

  • 夜は冷えるようになりました。温かくしてお過ごしください。
  • 紅葉がきれいな頃に、またゆっくり会いましょう。
  • 秋の味覚を楽しみながら、どうぞお元気で。

結びの言葉は、書き出しと同じ時期の言葉でそろえます。「清秋の候」で始めたなら結びもさわやかな秋の表現にとどめ、「向寒」のような冬の言葉を混ぜないようにしましょう。

【シーン別】そのまま使える10月の挨拶文テンプレート

ここでは、前文から末文までを通した例文を紹介します。〇〇や△△の部分を差し替えれば、そのまま使える形にしてあります。

ビジネスメール・送付状の例文(3連休の休業案内つき)

取引先への送付状|10月上旬

拝啓 清秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、先日ご依頼いただきました〇〇の資料一式を同封いたしましたので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。

なお、弊社は10月10日(土)から12日(月)まで休業いたします。期間中にいただいたお問い合わせには、13日(火)以降に順次ご返信いたします。

朝夕冷え込む季節となりました。皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

敬具

PTA・保育園・学校のおたよりの例文

学校だより・園だより|10月中旬

保護者の皆様

朝夕の空気がひんやりと感じられる季節になりました。皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

先日の運動会では、温かいご声援をありがとうございました。子どもたちは練習の成果を存分に発揮し、ひと回りたくましくなったように感じます。

10月27日からは読書週間が始まります。ご家庭でも、お子さまと一緒に本を開く時間をつくっていただければ幸いです。

気温の差が大きい時期です。重ね着などで調節しやすい服装にご協力ください。

〇〇小学校 校長 △△

親しい人への手紙の例文

友人への近況報告|10月下旬

〇〇さん、お元気ですか。

木々の葉も色づき、日が暮れるのがすっかり早くなりました。今年は十三夜と霜降が同じ日だったので、少し冷たい夜風を感じながら月を眺めました。

こちらは相変わらず、家族みんな元気にしています。先日は近くの公園で落ち葉を拾って、子どもと小さな秋の飾りを作りました。

これから寒さに向かう季節です。温かくして過ごしてくださいね。紅葉が見頃のうちに、一度ゆっくり会えたらうれしいです。

例文はあくまで骨組みです。相手との最近のやりとりや、自分の住む地域の季節の様子をひとつ書き足すと、定型文らしさが薄れて気持ちの伝わる手紙になります。

紅葉した落ち葉と手紙・封筒が並ぶテーブルのイメージ

10月の挨拶文でよくある質問

10月に「残暑」は使えますか?

基本的には使いません。残暑は立秋を過ぎてからの暑さを指す言葉で、時候の挨拶としては9月上旬ごろまでが目安です。10月に暑い日が続く年は、「暦の上では秋も深まってまいりましたが、日中は汗ばむ陽気が続いております」のように、暦と実感を並べて書くと自然です。

「神無月の候」は使っても大丈夫ですか?

例文集で見かけることはありますが、時候の挨拶の定番は「清秋」「秋冷」など季節の様子を表す言葉です。和風月名の神無月は、ビジネス文書よりも「神無月を迎え、朝夕の冷え込みを感じるようになりました」のように口語調で添えるほうがなじみます。

「秋冷」と「晩秋」はいつから使えますか?

秋冷は冷えを感じ始める9月下旬から10月いっぱい、晩秋は霜降(2026年は10月23日)のころから11月上旬が目安です。同じ10月でも、上旬の文書に「晩秋」を使うと季節を先取りしすぎた印象になります。

ビジネス文書でハロウィンに触れてもいいですか?

取引先への正式な文書では避けるのが無難です。社内報や店舗からのお知らせ、顧客向けの気軽なメールマガジンなど、親しみを出したい文面なら話題にしても問題ありません。

メールでも「拝啓」などの頭語は必要ですか?

ビジネスメールでは、頭語と結語を省くのが一般的です。「清秋の候、いつもお世話になっております」のように時候の挨拶から入るか、「いつもお世話になっております」だけでもかまいません。お礼やお詫びなど改まった内容のときは、手紙に準じて頭語を入れる書き方もあります。

まとめ|10月の挨拶文は「秋本番から晩秋へ」の深まりがカギ

10月の挨拶文は、同じ月の中でも上旬と下旬で選ぶ言葉が変わります。切り替えの目安さえ押さえておけば、書き出しで迷う時間はぐっと減ります。

  • 寒露(2026年は10月8日)と霜降(10月23日)を目安に、言葉を切り替える
  • 上旬は「秋涼・爽秋・清秋」、中旬は「錦秋・秋冷・菊花」、下旬は「霜降・晩秋・向寒」
  • 3連休(10月10日〜12日)の休業案内は、曜日まで日付を書き切る
  • 結びは朝晩の冷え込みを気づかい、書き出しと季節感をそろえる
  • ハロウィンは親しい相手やおたより向き。改まった文書では触れない

前月の書き方を確認したい方は、9月版もあわせてご覧ください。

迷ったときは、手紙が相手に届く日の天気や景色を思い浮かべてみてください。その日に合う言葉をひとつ選べば、10月らしい挨拶文に仕上がります。

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