離乳食作りを始めると「すり鉢が必要」と言われることが多いですが、実はすり鉢がなくても、家にある道具で十分なめらかな離乳食を作ることができます。本記事では、すり鉢がなくても安全で簡単に離乳食を作るアイデアを紹介します。適切な食材の調理法や、月齢に合わせた食材形状の目安、そして厚生労働省の公式ガイドラインに沿った情報も盛り込んでいます。
すり鉢がなくても離乳食は簡単に作れる?
「すり鉢がないと離乳食は作れない」というのは大きな誤解です。実際、多くの家庭では既にある調理器具を活用して、十分なめらかな離乳食を作っています。すり鉢の代わりになる道具は意外とたくさんあり、状況や好みに合わせて選ぶことができます。
代表的なすり鉢の代用品としては以下のようなものがあります:
- フォーク
- マッシャー(ポテトマッシャー)
- 茶こし
- ジップバッグ
- ブレンダー(ハンドブレンダーも含む)
- フードプロセッサー
- すりおろし器
- 茶漉し
これらの道具を上手に組み合わせることで、赤ちゃんの月齢に合わせた適切な食感の離乳食を作ることができます。それぞれのメリットとデメリット、使用方法について詳しく見ていきましょう。

フォーク+茶こしで滑らかにする方法は?
フォークと茶こしの組み合わせは、特に離乳食初期に適した方法です。この組み合わせの最大の魅力は、どの家庭にもあるシンプルな道具で極めて滑らかな仕上がりを実現できる点です。
【フォーク+茶こしの手順】
- 食材を十分に柔らかく煮る(指で簡単に潰れる程度)
- フォークを使って食材をしっかりと潰す
- 潰した食材を茶こしの上に置く
- スプーンの背や指で押し付けながら、茶こしを通す
- 茶こしを通った滑らかな食材を容器に集める
この方法は特に以下の食材に適しています:
- じゃがいも、さつまいも、かぼちゃなどのでんぷん質の野菜
- にんじん、大根などの根菜類
- バナナ、りんご(加熱したもの)などの果物
- 白身魚(骨を完全に取り除いたもの)
茶こしの網目の大きさによって、仕上がりの滑らかさが変わります。離乳食初期(生後5~6ヶ月)には細かい網目の茶こしを使用し、中期に移行するにつれて少し大きめの網目のものを使うと良いでしょう。
マッシャーで手早く潰すメリットは?
ポテトマッシャーは、特に離乳食中期以降(生後7~8ヶ月以降)になると非常に便利な道具です。フォークよりも効率的に、短時間で食材を潰すことができます。
【マッシャーを使用するメリット】
- 短時間で大量の食材を潰せる
- 力を入れずに効率的に潰せる
- ちょうど良い粒感を残すことができる
- 洗いやすく清潔に保ちやすい
- 片手で操作できる
マッシャーは特に以下の食材を潰すのに適しています:
- じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ
- 豆腐(木綿豆腐でも簡単に潰せます)
- ゆで卵の黄身
- バナナなどの柔らかい果物
- よく煮込んだ豆類
マッシャーで潰した後、さらに滑らかさが必要な場合は、裏ごしをするか少量の湯冷ましを加えてなめらかにすることができます。これにより、赤ちゃんの月齢に合わせた食感に調整しやすくなります。
ジップバッグで食材をスムーズに潰すコツは?
ジップバッグを使った方法は、特に外出先や旅行中など、調理器具が限られている状況で役立ちます。また、洗い物を減らせるという大きなメリットもあります。
【ジップバッグで潰す手順】
- 食材を十分に柔らかく煮る
- 清潔なジップバッグに食材を入れる
- 空気を抜いてしっかり閉じる
- 手のひらや指で外側から押しつぶす
- 食材が均一になるまで揉みほぐす
- バッグの角をハサミで切り、器に絞り出す
この方法は特に以下の状況で便利です:
- 外出先での離乳食作り
- 洗い物を減らしたいとき
- 調理器具が少ない環境
- 少量の離乳食を作るとき
ジップバッグでの調理は、バナナやアボカドなどの柔らかい食材や、十分に煮込んだじゃがいも、かぼちゃなどに適しています。硬い食材や繊維質の多い食材は事前に十分加熱し、柔らかくしておくことが重要です。
公式ガイドラインが示す食材形状の目安は?
離乳食を作る際には、赤ちゃんの月齢に合わせた適切な食材形状が重要です。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、離乳の進行に合わせた食材形状の目安が示されています。
参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(2023年5月7日参照)
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf
初期はポタージュ状で安心?
離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)は、赤ちゃんが初めて母乳・ミルク以外の食べ物を口にする大切な時期です。この時期の食材形状は「なめらかにすりつぶした状態」が基本となります。
【離乳食初期の食材形状の特徴】
- ポタージュ状のなめらかさ
- 舌でつぶせる程度の柔らかさ
- 水分が多く、ドロドロとした状態
- べたつかず、さらっとした質感
厚生労働省のガイドラインでは、初期の食材形状を「ヨーグルト状」と表現しています。ポタージュスープのような滑らかさで、粒感がなく口当たりが良いことが重要です。赤ちゃんが食べ物を認識し、飲み込む練習をするための導入段階と考えましょう。
この時期に適した調理方法は、「フォーク+茶こし」や「ブレンダー+裏ごし」などの組み合わせです。すり鉢がなくても、これらの方法で十分なめらかな状態に仕上げることができます。

中期は粒残りを少し増やすと良い理由は?
離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)になると、赤ちゃんの口腔機能が発達し、「舌で食べ物を潰す」動きができるようになります。この時期は、舌で潰せる程度の柔らかさを維持しながら、少しずつ粒感のある食材に慣れさせていくことが大切です。
【離乳食中期の食材形状の特徴】
- 舌でつぶせる固さ
- 小さな粒が少し残っている状態
- 豆腐くらいの柔らかさ
- 初期よりもやや水分が少なめ
粒感を少し残す理由には以下のようなメリットがあります:
- 咀嚼(そしゃく)機能の発達を促す
- 食べ物の認識能力を高める
- 口の中での食べ物の移動をコントロールする練習になる
- 徐々に固形食に慣れていくための準備段階となる
中期の食材形状に適した調理方法は、「マッシャーで潰す」「フォークで粗めに潰す」などが主流となります。すり鉢を使わなくても、これらの方法で適切な食感を作り出すことができます。
後期は刻み食へ安全に移行するタイミングは?
離乳食後期(生後9~11ヶ月頃)は、徐々に歯茎でつぶせる固さの食材に移行していく時期です。この時期になると、赤ちゃんは「歯茎で潰す」という動きができるようになり、より固形に近い食べ物を食べられるようになります。
【離乳食後期の食材形状の特徴】
- 歯茎でつぶせる固さ
- 5mm程度の大きさに刻んだ状態
- バナナくらいの柔らかさ
- 肉や魚は繊維を断つように細かく刻む
刻み食へ移行するタイミングの目安は以下のとおりです:
- 粒のあるものをつぶしながら上手に食べられるようになった
- 舌で食べ物を口の前から奥に運べるようになった
- 手づかみ食べに興味を示すようになった
- 口を前後左右に動かして咀嚼するような動きが見られる
後期の食材調理には、「包丁で細かく刻む」「フォークで荒めに潰す」といった方法が主になります。すり鉢は使わず、食材を適切なサイズに刻むことで対応できます。
時短&安全に食材を柔らかくする調理法は?
離乳食作りの手間を大幅に減らすには、食材を効率よく柔らかくする調理法を知ることが重要です。以下では、すり鉢を使わなくても食材を簡単に柔らかくする方法を紹介します。
電子レンジで均一に加熱するコツは?
電子レンジは短時間で食材を加熱できる便利な調理器具ですが、使い方を工夫することで、より均一に食材を柔らかくすることができます。
【電子レンジで均一に加熱するポイント】
- 食材は必ず同じ大きさに切る(1cm角程度が目安)
- 耐熱容器に食材を平らに広げる(重ならないように)
- 少量の水を加える(乾燥を防ぎ、蒸し効果を高める)
- ラップをかける(蒸気を逃がさないようにする)
- 途中で一度取り出し、かき混ぜる(加熱ムラを防ぐ)
電子レンジで柔らかく調理しやすい食材:
- かぼちゃ:皮をむいて1cm角に切り、小さじ1の水を加え、ラップをして600Wで2分程度
- にんじん:皮をむいて1cm角に切り、小さじ1の水を加え、ラップをして600Wで2~3分程度
- じゃがいも:皮をむいて1cm角に切り、小さじ1の水を加え、ラップをして600Wで2~3分程度
- 白身魚:1cm角に切り、少量の水と一緒にラップをして600Wで1分程度
圧力鍋を使って短時間で煮込む方法は?
圧力鍋は高温・高圧で調理するため、通常の鍋よりも短時間で食材を柔らかくすることができます。特に硬い食材や繊維質の多い食材を調理する際に力を発揮します。
【圧力鍋での離乳食調理の基本手順】
- 食材を適切な大きさに切る(根菜類は1~2cm角程度)
- 圧力鍋に食材と水を入れる(食材がかぶる程度)
- 蓋をしてから中火にかける
- 圧力がかかったら弱火にし、食材に合わせた時間加圧調理する
- 自然減圧または急速減圧して蓋を開ける
- 柔らかくなった食材を取り出し、フォークなどでつぶす
圧力鍋での調理時間の目安(加圧後):
- にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなどの根菜類:3~5分
- ブロッコリーなどの柔らかい野菜:1~2分
- 鶏ささみ、白身魚:2~3分
- レバー:5分程度
- 豆類(大豆など):10~15分
下茹でして冷凍ストックを活用するメリットは?
離乳食作りの効率を大幅に上げるには、食材の下茹でと冷凍ストックの活用がおすすめです。これにより、毎回の調理時間を短縮でき、忙しい日でも安心して離乳食を提供できます。
【下茹で&冷凍ストックのメリット】
- 調理時間の大幅短縮
- 食材のロスを減らせる
- 複数の食材を組み合わせやすい
- 急な外出時でも対応できる
- 離乳食作りのストレス軽減
効率的な下茹で&冷凍の手順:
- 食材を一口大に切る
- たっぷりの湯で柔らかく茹でる
- 冷水にとって冷ます(色止め・余熱防止)
- 水気をしっかり切る
- 食材ごとに分けて製氷皿やタッパーに入れる
- ラップなどで密閉して冷凍庫で保存
冷凍に適した食材と保存期間の目安:
- 野菜類(にんじん、かぼちゃ、じゃがいも、ブロッコリーなど):3週間程度
- 果物(りんご、バナナなど):2週間程度
- 魚(白身魚、鮭など):2週間程度
- 肉類(鶏ささみ、レバーなど):2週間程度
- 豆腐:2週間程度
滑らかさをチェックする簡単テストは?
離乳食、特に初期の離乳食では、食材の滑らかさが重要です。すり鉢を使わない場合でも、以下のテストを行うことで、赤ちゃんに安全な食感かどうかを確認できます。
スプーンの背面で押しつぶしたときの感触は?
「スプーンバックテスト」と呼ばれるこの方法は、離乳食の滑らかさを簡単にチェックできる便利な方法です。特に初期から中期の離乳食で活用できます。
【スプーンバックテストの手順】
- 調理した離乳食を小さじ1程度、平らな皿に取り出す
- スプーンの背面(凸面)で離乳食を軽く押す
- 食材の広がり方と抵抗感をチェックする
テスト結果の判断基準:
- 離乳食初期(5~6ヶ月):抵抗なく広がり、なめらかな状態が理想
- 離乳食中期(7~8ヶ月):少し抵抗感があっても、押すと広がる状態
- 離乳食後期(9~11ヶ月):適度な抵抗感があり、歯茎で潰せる固さ
舌で潰せる硬さに調整するポイントは?
赤ちゃんは大人と違い咀嚼力が弱いため、特に離乳食初期から中期では「舌で潰せる硬さ」が重要な基準となります。以下のポイントを押さえて、適切な硬さに調整しましょう。
【舌で潰せる硬さに調整するポイント】
- 十分な加熱時間の確保(食材が指で簡単に潰れるまで)
- 適切な水分量の調整(月齢に合わせて)
- 食材に合った調理法の選択
- 繊維質の多い食材は繊維を断つように調理
自分でチェックする方法:
- 少量の離乳食を口に入れる
- 舌と上あごの間で押しつぶしてみる
- 力をかけずに潰れるかを確認する
水分量で食べやすさが変わる理由は?
離乳食の水分量は、赤ちゃんの食べやすさに大きく影響します。適切な水分量は月齢によって異なり、徐々に減らしていくのが基本です。
【水分量が食べやすさに影響する理由】
- 初期は飲み込む練習段階のため、水分多めが安全
- 水分量によって舌で食べ物を動かす難易度が変わる
- 適切な水分は窒息リスクを軽減する
- 離乳の進行に合わせた水分調整が咀嚼機能の発達を促す
月齢別の水分量の目安:
- 初期(5~6ヶ月):トロトロのポタージュ状(水分70%程度)
- 中期(7~8ヶ月):ヨーグルト~豆腐くらいの固さ(水分60%程度)
- 後期(9~11ヶ月):バナナくらいの固さ(水分50%程度)
- 完了期(1歳~1歳6ヶ月頃):大人の食事に近い固さ(水分40%程度)
代用道具を安全に洗浄・消毒するステップは?
すり鉢の代わりに使用する道具も、赤ちゃんの食べ物を扱うものなので、清潔に保つことが重要です。適切な洗浄・消毒方法を知って、安全な離乳食作りを心がけましょう。
熱湯消毒で雑菌を確実に減らす方法は?
熱湯消毒は、特別な道具がなくても手軽にできる効果的な消毒方法です。すり鉢の代わりに使用する道具も、この方法でしっかり消毒できます。
【熱湯消毒の基本手順】
- 使用する道具をしっかり洗剤で洗い、水で十分にすすぐ
- 大きめの鍋にたっぷりの水を入れ、沸騰させる
- 沸騰したお湯に道具を入れ、1分以上煮沸する
- 火を止めて、自然に冷めるまで放置する(急激な温度変化で変形を防ぐ)
- きれいなふきんやペーパータオルの上で自然乾燥させる
熱湯消毒に適した道具:
- 金属製のフォーク、スプーン
- 耐熱性のあるプラスチック製品
- シリコン製のマッシャーやスプーン
- ガラス製の容器
- 茶こし(金属製)
食洗機対応ツールを選ぶメリットは?
食器洗い乾燥機(食洗機)は、高温のお湯と洗剤で洗浄するため、手洗いよりも衛生的に道具を清潔にできます。離乳食作りの道具選びでは、食洗機対応のものを選ぶと便利です。
【食洗機対応ツールのメリット】
- 高温(約60~80℃)での洗浄で殺菌効果が期待できる
- 洗浄の手間が大幅に省ける
- 隅々まで均一に洗浄できる
- 乾燥機能で清潔に乾かせる
- 離乳食作りの時間短縮につながる
食洗機対応かどうかを確認するポイント:
- 製品パッケージや説明書に「食洗機対応」の表記がある
- 食洗機対応マークが付いている
- 耐熱温度が80℃以上あることが明記されている
食洗機で洗いにくい道具の例:
- 木製品(まな板、へらなど)
- 耐熱温度の低いプラスチック製品
- 接着剤で組み立てられた複雑な構造の道具
- 鋭利な刃物(包丁など)
乾燥後に清潔を保つ保管場所は?
離乳食作りの道具は、洗浄・消毒後の保管方法も重要です。適切な保管場所と方法を選ぶことで、次に使用するときまで清潔さを維持できます。
【清潔を保つ保管のポイント】
- 完全に乾燥させてから保管する(水分が残っていると雑菌が繁殖しやすい)
- 清潔な専用ケースや引き出しに保管する
- 埃や汚れが付きにくい場所を選ぶ
- 湿気の少ない場所で保管する
- 使用頻度の高いものは取り出しやすい場所に
おすすめの保管場所:
- 清潔な引き出し内(キッチンペーパーを敷くとなお良い)
- 専用の収納ケース(フタ付き)
- 消毒済みの哺乳瓶ケース(小さな道具向け)
- 清潔なジップバッグ(外出時や旅行時)
アレルギーを安心してチェックするには?
離乳食を進める中で気をつけたいのが食物アレルギーです。すり鉢の有無に関わらず、アレルギーチェックは慎重に行う必要があります。
初めての食材は少量から始める理由は?
新しい食材を赤ちゃんに与える際は、必ず少量から始めることが重要です。この「少量から」というルールには、いくつかの重要な理由があります。
【少量から始める理由】
- アレルギー反応が出た場合のリスクを最小限に抑えられる
- 消化器官への負担を軽減できる
- 赤ちゃんの味や食感への適応を段階的に促せる
- アレルギー症状が出た場合の原因特定がしやすい
少量から始める具体的な量の目安:
- 初回:小さじ1/4程度(1~2g)
- 2回目:小さじ1/2程度(2~3g)
- 3回目:小さじ1程度(5g前後)
- 問題なければ徐々に通常量へ
食物アレルギー表示マークを確認する手順は?
市販の離乳食や加工食品を利用する場合、アレルギー表示の確認は非常に重要です。日本では、食品表示法に基づき、特定のアレルギー物質を含む食品には表示が義務付けられています。
【アレルギー表示を確認する手順】
- 商品パッケージの「原材料名」欄を探す
- 特定原材料7品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに)の表示を確認
- 特定原材料に準ずる21品目(アーモンドなど)の表示も確認
- 「同一製造ライン」や「コンタミネーション(混入)」の注意書きもチェック
参考:消費者庁「アレルギー表示制度」(2023年5月7日参照)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/
特に確認が必要なアレルギー表示の例:
- 「〇〇(△△を含む)」の表記(例:「小麦粉(小麦を含む)」)
- 「同一製造ラインで△△を使用した製品を製造しています」
- 「本品製造工場では△△を含む製品を生産しています」
異変時に医療機関へ相談する目安は?
離乳食を進める中で、アレルギー反応と思われる症状が見られた場合、適切なタイミングで医療機関を受診することが大切です。以下の目安を参考に、適切な判断をしましょう。
【医療機関へ相談・受診する目安】
- 皮膚症状:じんましん、発疹、かゆみ、赤み、湿疹の悪化
- 消化器症状:繰り返す嘔吐、下痢、血便、強い腹痛
- 呼吸器症状:くしゃみ、鼻水、咳、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー)
- 全身症状:機嫌が悪い、ぐったりしている、顔色が悪い
緊急受診が必要な重篤な症状:
- 呼吸が苦しそう、呼吸が速い
- 唇や爪が青白い
- ぐったりして反応が弱い
- 意識がもうろうとしている
- 顔全体や体が急に腫れる
医療機関受診時に準備しておくと良いこと:
- 症状が出た時間と経過
- 食べた食材の内容と量
- 初めて食べた食材かどうか
- 症状の写真(可能であれば)
- 普段の食事内容や既往歴
厚生労働省資料をすばやく確認する方法は?
離乳食に関する正確な情報を得るには、厚生労働省などの公的機関が発行している資料を参考にすることが重要です。最新のガイドラインやリコメンデーションを確認する方法を紹介します。
公式PDFをダウンロードする手順は?
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、離乳食に関する基本的な情報が詳しく掲載されている貴重な資料です。この公式PDFをダウンロードして、いつでも参照できるようにしておきましょう。
【公式PDFをダウンロードする手順】
- インターネットブラウザで厚生労働省のウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp)にアクセス
- サイト内検索で「授乳・離乳の支援ガイド」と入力して検索
- 検索結果から最新版の「授乳・離乳の支援ガイド」のページを開く
- PDFファイルのリンクをクリックしてダウンロード
- ダウンロードしたファイルをスマートフォンやタブレットに保存して、オフラインでも閲覧できるようにする
参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(2023年5月7日参照)
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf
特に確認しておきたい重要なセクション:
- 「離乳の進め方の目安」(月齢別の進め方)
- 「離乳食の調理形態」(食材の固さや大きさの目安)
- 「離乳の進行目安」(一回あたりの目安量)
- 「食物アレルギーの発症予防」(アレルギーに関する最新知見)
- 「乳児の食事の注意点」(窒息や食中毒予防)
最新改訂日を確認して情報を更新する重要性は?
離乳食に関する知見や推奨事項は、新たな研究結果に基づいて定期的に更新されます。最新の情報を把握することは、赤ちゃんの健康と安全のために非常に重要です。
【最新情報を確認する重要性】
- 科学的根拠に基づいた最新の推奨事項を知ることができる
- アレルギー予防などの考え方が変わることがある
- 食品の安全性に関する新たな注意喚起を見逃さない
- 赤ちゃんの健康を守るための最善の方法を知ることができる
最新改訂日を確認する方法:
- PDFファイルの表紙や奥付に記載されている発行日や改訂日をチェック
- 厚生労働省のウェブサイトで最新情報を定期的に確認
- 「令和〇年〇月改訂」などの表記に注目
自治体の離乳食講習会を検索するコツは?
多くの自治体では、保健センターや子育て支援センターなどで定期的に離乳食講習会を開催しています。これらの講習会は、専門家から直接アドバイスを受けられる貴重な機会です。
【離乳食講習会を見つけるコツ】
- お住まいの市区町村の公式ウェブサイトにアクセス
- サイト内検索で「離乳食教室」「離乳食講習会」「もぐもぐ教室」などのキーワードで検索
- 保健センターや子育て支援センターのページもチェック
- 自治体の広報誌や子育て情報誌も要チェック
- 母子健康手帳アプリなどの地域情報も活用
講習会で得られるメリット:
- 管理栄養士や保健師から直接アドバイスを受けられる
- 実際の調理デモンストレーションを見ることができる
- 同じ月齢の赤ちゃんを持つ保護者と情報交換できる
- 地域ならではの食材や調理法を知ることができる
- 個別の相談ができる場合もある
まとめ
すり鉢がなくても、家にある道具を工夫して使うことで、十分になめらかで安全な離乳食を作ることができます。本記事で紹介した方法を参考に、赤ちゃんの月齢に合わせた適切な食感の離乳食作りにチャレンジしてみてください。
離乳食作りのポイントをおさらいすると:
- フォーク+茶こし、マッシャー、ジップバッグなど、家にある道具で代用可能
- 月齢に合わせた食材形状(初期:ポタージュ状、中期:舌で潰せる固さ、後期:歯茎で潰せる固さ)
- 時短のための下ごしらえと冷凍ストックの活用
- スプーンバックテストなどで適切な滑らかさをチェック
- 道具の清潔な洗浄・消毒・保管
- アレルギーに注意し、新しい食材は少量から段階的に
- 厚生労働省などの公的機関の最新情報を参考に
離乳食作りは赤ちゃんの成長を実感できる楽しい時間です。すり鉢がないからと諦めることなく、ぜひ工夫しながら美味しい離乳食作りを楽しんでください。赤ちゃんの「おいしい!」という表情が、きっと疲れを吹き飛ばしてくれるはずです。

参考資料:
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(2023年5月7日参照)
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf - 消費者庁「アレルギー表示制度」(2023年5月7日参照)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/
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