春が訪れるとともに、別れと出会いの節目である卒業シーズンがやってきます。
共に学んだ友人や力になってくれた先生方、そして温かく見守ってくれた先輩方と離れる前に、どんな言葉を伝えればよいのか迷う人も多いかもしれません。
この記事では、卒業メッセージを書く際のポイントを、贈る相手との関係性別に詳しくまとめました。
相手の胸に響く心のこもったメッセージ例も多数ご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
先輩への卒業メッセージ
後輩から先輩へ贈る言葉は、特に感謝や尊敬の気持ちを意識すると伝わりやすくなります。
長い間支えてくれたことへのお礼、学んだことへの感謝など、率直な思いを形にして届けましょう。
例文1: 「○○先輩へ ご卒業、心よりおめでとうございます。 部活動での○○先輩の指導のおかげで、私も少しずつ前へ進むことができました。 いつも私たちを笑顔で応援してくださる姿に、大きな励ましをいただいていました。 新しい場所でも、変わらず周囲に光を届ける存在でいらっしゃると思います。 本当にありがとうございました。 ○○より」 |
例文2: 「○○先輩へ ご卒業、本当におめでとうございます。 先輩の真摯な姿勢と熱意は、後輩である私たちの憧れそのものでした。 特に、○○大会前に誰よりも早く来て準備をなさっていた先輩の背中から、 多くのことを学ばせていただきました。 これからも変わらず、私たちの目標であり続けてください。 ありがとうございました。 ○○より」 |
例文3: 「○○先輩へ 卒業おめでとうございます。 文化祭の準備で困っていたとき、先輩がアドバイスしてくださったおかげで、 私は最高の思い出を作ることができました。 新天地でも、その温かい人柄で周りを元気にし続けてください。 本当にありがとうございました。 ○○より」 |
例文4: 「○○先輩へ ご卒業おめでとうございます。 部活動で何度も挫折しかけた私を、いつも支え続けてくださりありがとうございました。 技術だけではなく精神面でも力になっていただき、とても感謝しています。 来年こそは、大会で優勝して先輩に良い報告ができるよう頑張ります。 これからも私たちの誇りでいてください。 ○○より」 |
同級生への卒業メッセージ
同じ時を過ごした仲間との別れは、かけがえのない思い出がたくさん詰まっています。
共に笑い合い、助け合ってきた日々を振り返りつつ、これからの未来も応援し合えるような言葉を贈りましょう。
例文1: 「○○へ 気づけば、もう卒業シーズンだね。 ○○学校での毎日、特に放課後に語り合った時間は私の宝物になりました。 勉強や部活でへこんだとき、いつも隣で笑って支えてくれてありがとう。 違う道へ進んでも、友情はずっと変わらないよ。 お互いの夢に向かって前進して、休みの日にはまた○○へ遊びに行こう! ○○より」 |
例文2: 「○○へ ○年間は長いようであっという間だったね。 でも、○○と過ごした日々は私の人生で一番キラキラしていた時間だと思う。 受験や部活で大変だったときも、お互いを励まし合えたのは○○の存在があったから。 道は分かれても、私たちの絆は変わらないよ。 また会っていっぱい思い出話に花を咲かせようね。 ○○より」 |
例文3: 「○○へ 一緒に取り組んだ○○委員会での日々が、まるで昨日のことのように思い出されます。 どんなに無理なお願いをしても笑顔で引き受けてくれた○○のおかげで、 充実した学校生活を送れたよ。 離れてもSNSで連絡は取り合おうね。 お互いの夢に向かって、一緒にがんばろう! ○○より」 |
例文4: 「親愛なる○○へ 入学式で隣の席になった私たちが、一緒に卒業を迎えられるなんて感慨深いね。 体育祭の騎馬戦や文化祭の出し物、修学旅行など、語り尽くせないくらいの思い出があるよ。 新しい環境でも、○○の明るさと優しさで周りのみんなを笑顔にしてください。 これからもずっと変わらない○○でいてね。 ○○より」 |
先生から生徒への卒業メッセージ
担任や教科の先生など、生徒一人ひとりの成長を見守ってきた立場だからこそ、その子の良いところを具体的に認め、今後の活躍を期待する思いを伝えてみましょう。
例文1: 「○○さんへ 卒業おめでとうございます。 入学したころは人前で話すのを苦手そうにしていた○○さんが、 いまでは学級委員として堂々と意見を言えるようになって、 先生もとても嬉しく思います。 新しい環境ではさまざまな経験があるでしょうが、 ○○さんなら絶対に乗り越えられるはず。 これからもその「諦めない気持ち」を大切にしてください。 令和○年○月○日 ○○先生より」 |
例文2: 「○○くんへ ご卒業おめでとう。 毎朝誰よりも早く登校して、黒板をきれいにしてくれた姿は、 先生の心に深く刻まれています。 その責任感と思いやりは、きっとこの先も大きな財産になるでしょう。 新しい世界でも、自分の信じる道を堂々と歩んでいってください。 令和○年○月○日 ○○先生より」 |
例文3: 「○○さんへ 卒業おめでとうございます。 初めは自信が持てなかった○○さんが、クラスの演劇発表で主役を演じた時の頑張りは 先生にとって忘れられない思い出です。 これからも新しいことにチャレンジする勇気を大事に、 どんどん自分の可能性を伸ばしていってください。 令和○年○月○日 ○○先生より」 |
例文4: 「○○さんへ ご卒業おめでとうございます。 数学の授業で難しい問題にぶつかっても最後まで粘り強く挑戦する姿に、 先生は毎回感心していました。 その探求心と忍耐力は、今後のあなたをきっと支えてくれるはずです。 どうか自分を信じて、新たな一歩を踏み出していってください。 令和○年○月○日 ○○先生より」 |
親から子への卒業メッセージ
子どもの成長を間近で見続けてきたからこそ伝えられる、愛情や励ましの言葉があります。
「誇りに思う」気持ちを素直に表現し、これからも変わらず見守るという安心感を伝えましょう。
例文1: 「愛する○○へ ○○学校の卒業、本当におめでとう。 入学式ではまだ小さな手で私の手をしっかり握っていた○○が、 今では何でも自分で挑戦しようとする姿に、パパとママは胸がいっぱいです。 勉強や友達関係で悩んだときも、前向きに頑張る○○にたびたび勇気をもらいました。 これからもあなたらしさを忘れず、いろいろなことにチャレンジしてね。 いつでも味方だよ。 パパ・ママより」 |
例文2: 「大切な○○へ ○○学校を卒業するんだね、おめでとう。 入学の頃は不安そうだったけど、少しずつ自分の意見を持てるようになり、 周囲の友達を思いやれる人に成長した姿を誇りに思います。 部活動での悔しさをばねに、粘り強く練習を続けたことは本当に立派だったね。 新しい環境には未知の壁もあるかもしれないけど、これまで培った強さがあれば大丈夫。 いつでも応援してるよ。 パパとママより 愛を込めて」 |
例文3: 「○○へ いよいよ卒業だね。本当におめでとう。 この○年間、友達と笑い合ったり悩んだりしながら、自分の道を少しずつ切り開いてきたね。 ○○委員会での活動や文化祭の企画など、自分から積極的に動く姿は私たちの誇りです。 これから先も色んなことに挑戦して、“なりたい自分”に近づいていってください。 たくさん失敗しても、あなたの夢を応援し続けます。 たくさんの愛を込めて お父さん・お母さんより」 |
例文4: 「愛しい○○へ ○○学校の卒業、本当におめでとう。 入学式の日がつい昨日のように思えるのに、もう卒業なんて時が経つのは早いね。 この○年間であなたは本当に大きく変わったと思います。 勉強や部活に全力で取り組み、辛いことがあっても踏ん張る強さを身につけたね。 これから先も自分らしさを大事に、さらに成長していってください。 私たち家族は、いつでもあなたの帰りを待っています。 父より・母より 深い愛を込めて」 |
親から先生への卒業メッセージ
わが子の成長に寄り添ってくださった先生へのお礼は、具体的なエピソードとともに伝えると、より深く感謝の気持ちが伝わります。
例文1: 「○○先生 このたびは○年間、○○(子どもの名前)をご指導いただき、本当にありがとうございました。 不登校気味だった○○が、先生の根気強い声かけで教室に戻れるようになり、 最後には学校行事にも意欲的に参加するまでになりました。 先生の温かなまなざしと的確な導きが、子どもにとって大きな支えになりました。 心から感謝申し上げます。 ○○の母より」 |
例文2: 「○○先生 ○年間、我が子○○を熱心に指導してくださりありがとうございました。 勉強についていけず落ち込むことも多かった○○ですが、 放課後に粘り強くサポートしていただいたおかげで苦手教科を克服できました。 先生の「まだできていないだけ」という言葉が、我が子にとって大きな励みでした。 先生との出会いが、○○にとってかけがえのない財産になったと感じています。 ○○の父より」 |
例文3: 「○○先生 卒業を迎えるにあたり、○年間の感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。 内気で友達がなかなか作れなかった○○ですが、先生がいろいろな学級活動を企画してくださったおかげで 徐々に自分を表現できるようになりました。 今では楽しそうに友達と過ごしている姿を見て、親としてとても嬉しい限りです。 先生の真摯なご指導と優しいサポートに心から感謝いたします。 ○○の母より」 |
例文4: 「○○先生 この度は○○の卒業にあたり、長年にわたりお世話いただきありがとうございました。 厳しさの中にも優しさがあるご指導をいただき、○○は責任感のある子に育ちました。 特に委員会活動で得た経験は、本人に大きな自信を与えてくれたようです。 先生との出会いが○○にとって貴重な財産となりました。 心より感謝申し上げます。 ○○の両親より」 |
生徒から先生へのメッセージ
学校生活を支えてくださった先生へは、具体的な授業や行事の思い出を示しながら感謝を伝えましょう。
先生が込めていた思いを感じていたことを、言葉にして返せるとより気持ちが伝わります。
例文1: 「○○先生 ○年間、本当にお世話になりました。 先生の○○の授業は、いつも新しい発見があり、 学ぶことの楽しさを教えていただきました。 特に○○の実験で失敗したときの「失敗は成功の母だよ」という言葉は、 今も心に残っています。 時には厳しかったですが、それは私たちの成長を願ってくださっていたからだと感じます。 先生に出会えて本当によかったです。 ○年○組 ○○より」 |
例文2: 「○○先生 ご指導ありがとうございました。 入学当初、不安でいっぱいだった私に「少しずつで大丈夫」と声をかけてくださったことで、 大きく救われました。 先生の○○の授業は、難しい内容も実践的な例を用いて説明してくださり、 分かりやすく学ぶことができました。 これからの人生でつまずいても、先生から学んだ「あきらめない心」を大切に頑張ります。 ○年○組 ○○より」 |
例文3: 「敬愛する○○先生 卒業を迎えるにあたって、○年間の感謝をお伝えしたいです。 文化祭の準備がうまくいかなかったときも、 先生が「あなたたちなら絶対できる」と信じてくれたおかげで、 素晴らしい思い出を作ることができました。 先生の「自分を信じる」という言葉は、この先も私の心の支えです。 本当にありがとうございました。 ○年○組 ○○より」 |
例文4: 「○○先生 長い間ありがとうございました。 部活動の顧問として、技術的な指導だけでなくメンタル面でも私を励ましてくださいました。 挫折しそうになったときに「その壁を乗り越えれば、きっと今まで見えなかった景色がある」と 声をかけてくださったこと、今でもはっきり覚えています。 先生との約束を胸に、新天地でもあきらめずに頑張ります。 本当にありがとうございました。 ○年○組 ○○より」 |
寄せ書きやショートメッセージに使える一言フレーズ集
ちょっとした寄せ書きや短いメッセージカードにも使える、気軽なフレーズを集めました。
- ○年間ありがとう!あまり話せなかったけど、次のステージでもがんばってね!
- 今まで本当にありがとう。○○さんの体育での活躍はいつもすごいと思っていました。新しい学校でも応援しています!
- 一年間ありがとう。4月から高校生になるけど、新しい環境でもがんばってね!
- ○○さんの笑顔にいつも助けられていました。これからもその素敵な笑顔でまわりを照らしてください!
- 授業中の○○君の的確な発言は、クラスにとって大きな支えでした。これからも持ち前の知性で輝いてね!
- 体育祭での○○さんの奮闘ぶりはクラスの誇りです。新天地でも熱い情熱を胸にがんばってね!
卒業メッセージに使える英語フレーズ集
シンプルな英語フレーズを交えると、メッセージが一段と新鮮に感じられます。
- “Congratulations on your graduation!”(卒業おめでとうございます!)
- “Congrats graduate!”(卒業おめでとう!)
- “Thank you for everything.”(今までありがとうございました)
- “Your dedication and hard work have finally paid off. Congratulations!”
(あなたの努力が実を結びました。おめでとう!) - “As you graduate, remember that this is just the beginning of your amazing journey.”
(卒業はあなたの素晴らしい旅の始まりにすぎません) - “Proud to have shared these wonderful years with you. Best wishes for your future!”
(このかけがえのない時間を共有できたことを誇りに思います。あなたの未来が素晴らしいものになりますように)
卒業メッセージを書く際のポイント
卒業メッセージをより心に残るものにするために、以下のポイントを押さえておきましょう。
相手との関係性に応じた言葉選び
・先輩への敬意
・同級生との思い出
・後輩への応援
・先生への感謝
・保護者からの愛情
具体的なエピソードを盛り込む
・一緒に取り組んだ行事や出来事
・印象に残っているエピソード
・感謝したい場面
・成長を感じられた瞬間
これからの期待や応援の言葉
・新環境での活躍への期待
・夢や目標へのエール
・再会や連絡を楽しみにしている旨
・離れても変わらない絆
まとめ
卒業メッセージは、共に過ごした時間への感謝と、これから始まる新しい道へのお祝いを込めた大切なコミュニケーションです。
形式的な文章だけで終わらせず、相手との思い出や気持ちを自分の言葉で表現することで、心のこもったメッセージが完成します。
特に心がけたいポイントは以下の通りです。
- 相手との具体的な思い出を織り交ぜる
- 素直に感謝を伝える
- 今後の人生を応援する一言を添える
- 関係性にあわせた言葉遣いを意識する
- 誠実な思いをしっかり込める
卒業はゴールではなく、新たなスタートラインでもあります。
この機会に、日頃お世話になった方々への感謝の気持ちを、ぜひ言葉にして伝えてみてください。
きっと、かけがえのない思い出として心に刻まれることでしょう。
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