近年、公立の保育園や幼稚園では、贈り物としての花束を控えてもらいたいという方針を打ち出す園が増えてきています。
「公立保育園の先生=公務員」という立場を踏まえ、保護者からの個別の贈り物(花やお菓子など)や、保護者会(役員)によるお礼やプレゼント(花束など)を辞退する園も珍しくありません。
私自身、子どもが通う公立保育園の園長先生から「公務員として、花束や贈り物を受け取りづらい」という相談を受けたことがあります。
とはいえ、謝恩会で花束やプレゼントが全くないのは少し寂しく感じるものです。
そこで今回は、公立保育園における花束の代案として「園の花壇に植えられる花」を贈った体験談や、園児が楽しめて、運営面でも役立つプレゼントのヒントをお伝えします。
保育園のPTAや保護者会の役員の皆さんに参考にしていただければ幸いです。
園長からの相談「公務員として、先生への花束や贈り物を控えてほしい」
うちの子どもが通う公立保育園で、今年は私が園の役員をしています。
例年、年長児の卒園式後には謝恩会が開かれ、「年長児の役員ママ」を中心に、会のプログラムやプレゼントを考えてきました。
これまでは、先生方に贈る品として、園児から花を一本ずつ手渡し、最後に花束を作って先生へお渡しする形をとっていました。
ところが今年は謝恩会の準備段階で、園長先生から次のような打ち明け話があったのです。
「謝恩会で先生方に花を渡していただくのは感謝の気持ちとして嬉しいのですが、保護者のみなさんに負担をかけることを思うと心苦しく感じます。さらに、公務員という立場もあって、先生個人へ花束をいただくのが少し難しいところがあります。」
実際、花のプレゼントは保護者の負担にもならないし、もちろん賄賂でもありません(笑)。
けれど、公務員としての立場上、いろいろと大変な時代になったのだなと実感しました。
それでも、謝恩会での花贈呈は“定番のシーン”とも言えますし、「プレゼントが一切ない」のも物足りなく感じてしまいますよね。
そのため私が考えたのが、次のやり方でした。
公立保育園への花の贈り方は「園の花壇」に植えられる花がベスト
そこで私たちの保育園では、今年の謝恩会で渡す花を「植え替え可能な土付きの花」に決めました。
贈呈シーンは園児から先生へ手渡しし、その後、園の花壇に移植できるように「根付きの花」を用意することで、個人へのプレゼントとは見なされにくくなり、先生方にも遠慮なく受け取っていただける状況が生まれました。
花のアレンジメントは代表の園児が渡す方法
ただ、土付きの花の場合は切り花と違って、園児一人ひとりが先生に花を渡すのは難しくなります。
そのため「代表の園児」がアレンジメントを先生に贈呈する形がベスト。担任の先生の数に応じて、1名か2名を代表に選ぶとよいでしょう。
私は0歳児クラスから在園している子どもにお願いすることに決めました。
最初は「鉢植え」も検討しましたが、園児が渡すには軽めのほうが扱いやすいと考え、花屋さんに相談のうえ「土付きの花苗ポット」を可愛らしいラッピングでまとめてもらいました。
予算や花の種類は花屋さんとの相談が大切
花屋さんによると、3月~4月は花の需要が集中するため、謝恩会間際にならないと花の価格や種類が決まらない場合が多いそうです。
そのため、あらかじめ「花にかける予算」を伝えて、詳細は花屋さんを信頼してお任せする方法がスムーズでしょう。
(わが家は1人あたり予算2000円で依頼しました)
保育園に贈る「園児が楽しく遊べて、園の運営も助かる」プレゼント
一方、先生方にとっては個人的な贈り物よりも「園児にとって楽しいおもちゃや道具」のほうがありがたいと感じることも多いそうです。
園の人気おもちゃには、たとえば「カプラ」のようなシンプルな積み木が挙げられます。これなら年齢や性別を問わず、子どもたちが夢中になって遊べるアイテムですよね。
保育園の卒園記念品で実用的な「コードレス掃除機」を贈ったら大好評!
わが保護者会では、卒園記念として「マキタの充電式コードレス掃除機」を贈ったところ、先生方からの反応はとても好評でした!
毎日の園内清掃に活用してもらえて、階段の掃除がぐっと楽になったと喜ばれています。
個人から高額な掃除機を贈るのはやや抵抗がありますが、園で使う実用的な道具なら大いに喜んでもらえるでしょう。
ビニール袋やティッシュペーパーといった消耗品も、先生方には重宝されるかもしれませんね。
まとめ
公立の保育園や幼稚園では、公務員という立場を配慮し、先生個人への贈り物を控える動きが強まっています。
そこで今回は、園長の相談をきっかけに、謝恩会での花束を「園の花壇に植えられる花」に変えた実践談をご紹介しました。
謝恩会でプレゼントが一切ないのは寂しく感じられるものの、先生個人に花束を贈れなくても、園児が喜べるものや園にとっても助かるアイテムであれば、先生方も快く受け取ってくださるはずです。
最近は、公立病院の受付でも「職員へのお心付けはご辞退いたします」と掲示を見かけることがありますよね。
公立園に通うお子さんをお持ちの役員の方は、こうした事例を参考に、相手の立場を尊重したプレゼント選びを試してみてください。
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