岩盤浴という言葉を耳にしたことはありますか?
近年、健康を維持したい方やリラックスしたい方の間で大きな注目を集めています。
さらに、デートスポットとして利用される機会も増えており、多くの人が足を運んでいるのです。
岩盤浴とは、湿度の高い室内で温められた石の上に横たわり、遠赤外線や温熱効果で体を温める入浴法を指します。
体の芯までゆっくり温めることで、疲労回復やストレス解消に役立つと言われています。
お湯を使わない入浴法として、「お湯を使わないお風呂」の一種とも呼ばれ、主に温泉施設などに設置されていますが、各施設ごとに効果や内装が異なることもあります。
「サウナとどう違うの?」と疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。
どちらも高温の室内に入る点では共通していますが、サウナは高温で体の表面を急速に温めてベタベタした汗をかくのに対し、岩盤浴は比較的温度が低く、内側からじんわり温まってサラサラとした汗が出るのが特徴です。
このページでは、岩盤浴のデメリットやメリット、さらにはその効果を高める入浴方法について詳しく解説します。
岩盤浴のデメリット
いくつものメリットがある一方で、岩盤浴にもいくつかのデメリットが存在します。
利用を検討される方は、以下の点に留意してください。
施設数が限られていて、コストがかかる可能性がある
岩盤浴は、温泉やサウナに比べて設置している施設が少ないため、通いやすい場所を見つけづらいことがあります。
さらに、多くの場合は温泉施設に併設されており、岩盤浴を利用する際には追加料金が必要になるケースが多いです。
頻繁に利用すると、予想外に出費が増えることもあるでしょう。
サウナほどの爽快感を得にくい
岩盤浴は心身をゆっくり癒やすことを目的とするため、高温で一気に汗をかくサウナに比べると爽快感が弱いと感じる方もいます。
大量に汗をかきたい方にとっては、物足りない場合があるかもしれません。
衛生面への懸念
岩盤浴では多数の石が敷き詰められており、その上に多くの人が直接寝転びます。
石が複雑な形状をしていることも少なくなく、清掃や消毒が行き届いていないと衛生状態が気になることがあります。
体調不良を引き起こすリスク
室内は約45度と70%前後の湿度が保たれているため、慣れていない方や初めての利用者にとっては体調不良を招くおそれがあります。
特に疲れているときは、気づかないうちに眠ってしまい、脱水症状やのぼせなどが起こる可能性があるため十分な注意が必要です。
健康状態によっては利用が難しい
妊娠中の方や心臓に問題を抱えている方などは、利用を避けたほうがいいケースがあります。
通院中の方や低血圧の方の場合も、気分不良になることがあるため注意が必要です。
岩盤浴は血液循環や血圧に変化をもたらすため、自分の身体の状態を理解した上で慎重に利用しましょう。
岩盤浴の利点
岩盤浴に興味をお持ちの方は、そのメリットに期待を寄せていることでしょう。
ここでは、代表的な利点をまとめました。
リラックス効果が期待できる
日頃の生活リズムの乱れやストレスによって、自律神経が乱れる方が多くなっています。
自律神経は体温調節を担う重要な働きをするため、乱れると冷え性や不眠につながりやすくなります。
岩盤浴には自律神経を整える作用があるとされ、その結果として深いリラックス感を得られるのです。
肩こりや筋肉の緊張をほぐしやすい
体温が上がり血流が良くなることで、凝り固まった筋肉が緩みやすくなります。
肩こりや筋肉の緊張を和らげたい方には、岩盤浴はおすすめの方法と言えます。
疲労回復と深い睡眠のサポート
岩盤浴によって内臓が温められると、体内に溜まった毒素が尿として排出されやすくなります。
これにより疲れが取れやすくなるだけでなく、ぐっすりとした睡眠が得られるため翌日の活力が向上することが期待できます。
肌の潤いが増す
岩盤浴で出る汗は「天然の美容液」と呼ばれることもあります。
発汗に伴い皮膚の代謝が促され、水分が補われるため、潤いのある肌を手にしやすいのです。
新陳代謝の活性化と免疫力の向上
体温が高まることで新陳代謝が活性化し、それに伴って免疫力も高まりやすくなるとされています。
さまざまな細菌やがんを予防する作用が期待できるという意見もあります。
岩盤浴で痩せる効果はあるのか?
大量に汗をかく岩盤浴では、新陳代謝が上がるため「体重も減るのでは?」と期待しがちです。
しかし、岩盤浴中の体重減少の多くは水分が失われた分であり、一時的なものに過ぎません。
それでも、岩盤浴で代謝が活発になることで脂肪燃焼をサポートし、長期的に見れば太りにくい体質への改善が見込めます。
岩盤浴の効果を最大化するための入浴方法
「横になるだけでも良いの?」と思う方もいるでしょう。もちろんそれでも効果は期待できますが、さらに効果を高める方法があります。
最適とされるのは、1時間を目安に「うつ伏せ→仰向け→休憩」という流れを繰り返す入浴法です。
- まず、岩盤浴に入る前に軽く入浴し、体を清潔にして汗を流します。
- 続いて岩盤浴用の厚手の浴衣を着用し、できるだけリラックスできるように下着は外します。
- バスタオルを岩盤の上に敷き、最初はうつ伏せで5~10分ほど過ごしましょう。内臓が温まり、体の内側からじんわり熱を感じます。
- 次に仰向けになり、10~15分ほど背中やお尻周辺を中心に温めます。
- 十分に温まったら岩盤浴室から一度出て、冷房の効いた休憩室などで体をクールダウンします。同時に水分補給も行いましょう。
この「うつ伏せ→仰向け→休憩」のサイクルを2~3回行うと、より高い効果が得られやすくなります。
冷房で体を冷やすことで毛穴が引き締まり、余分な熱を放出できるため、さらにリフレッシュできます。
岩盤浴の利用時に気をつけたいポイント
岩盤浴は温かさと心地良さで疲労回復を助けますが、注意したい点もいくつかあります。
3セット以内に抑える
高温多湿の環境に長時間いると、体に過度な負担がかかることがあります。
1時間を目安に、うつ伏せと仰向け、そして休憩を合わせたセットを3回までにしておくのが理想的です。
ミネラルを含んだ飲み物で水分補給
岩盤浴は大量に汗をかくため、しっかりと水分を取ることが大切です。
汗と一緒に失われがちなミネラルを補給するため、スポーツドリンクなどのミネラルを含む飲料が適しています。
週に2~3回の利用が目安
血圧や血行の変化を考慮すると、岩盤浴を毎日利用するのは避けたほうが無難です。
週2~3回ほど定期的に利用することで、健康面やリラックス効果を安定して得ることができます。
感染症対策を忘れずに
特に現在は感染症対策が重視されます。できるだけ混雑を避け、少人数で訪れるようにしましょう。
マスク着用が必要な場合もあるので予備を持参し、こまめな手洗いやうがいも実践してください。
まとめ
岩盤浴のデメリットとしては、施設が少なく利用料金がかさむ可能性があること、サウナほど爽快感が得にくいこと、衛生面で不安が残る場合があることなどが挙げられます。
また、体調不良のリスクや妊娠中・持病のある方は慎重に利用すべき点も注意が必要です。
一方、岩盤浴にはリラックス効果や美肌効果、肩こりの改善など、多くの利点があります。
さらに疲労回復と新陳代謝の向上が期待でき、継続することで痩せやすい体質作りにも役立ちます。
最も効果的な利用法は、「うつ伏せ→仰向け→休憩」を3セット以内に収めるスタイルです。
適度な頻度として週2~3回を目安にし、水分補給にはミネラル入りの飲み物を選ぶとよいでしょう。
コメント