「母の日なのに、何もしていない…」と聞くと、どこか居心地が悪く感じる人も多いかもしれません。SNSを開けば、「母の日にプレゼントを贈った」「母へのメッセージを書いた」という投稿が目に飛び込んできますよね。その一方で、自分は特別な準備をしていないと、なんだか罪悪感を覚えることもあるでしょう。
でも、実は「母の日に何もしない」ことは、決してダメなわけではありません。照れくささや経済的な理由、あるいは親子関係の複雑さなど、人それぞれが抱える背景はさまざま。この記事では、母の日に何もしなかったとしても気にしすぎる必要はない理由や、もし後悔しているなら今からでもできるフォロー方法などを詳しくご紹介します。
そもそも「母の日に何もしない」とは?増えている若者たちの声
母の日は、子供が日頃の感謝を母親に伝える象徴的な日とされています。しかし、実際には「母の日に何もしない」という選択をとる人も年々増えているようです。SNSを覗いてみると、X(旧Twitter)などで以下のような声が多く見られます。
- 「母の日だけど、何もしてない自分はダメ?」
- 「みんなプレゼントあげてるのに、私だけ準備してない…」
- 「母の日を忘れてしまった!今さら感があってプレゼントしづらい」
こうした投稿からもわかるように、「何もしない」という状況そのものより、それを「ダメなのではないか」と不安に思う若者が多いのです。
母の日の過ごし方は家庭ごとに違う
世間のイメージでは「母の日はプレゼントを贈るもの」「一緒に外食や旅行をするもの」といった固定観念がありますが、実際のところ家庭ごとにさまざまなスタイルがあります。年に一度の記念日として盛大に祝う家族もいれば、あえて特別なことをしないで普段通り過ごす家族も珍しくありません。
中には「母の日に何もしない派」の家族こそ、普段の生活の中でこまめに感謝を伝えていたり、母と子の関係性がとても良好だったりするケースも。つまり、「母の日だから何かしなくちゃいけない」という前提そのものを見直す余地があるのです。
「母の日に何もしない」理由があるからこそダメじゃない
「母の日に何もしない」ことには、実に多くの理由があります。ほんの一部を挙げるだけでも、以下のように様々な要因が考えられます。
- 照れくさくて感謝を伝えるのが苦手
- 忙しさやタイミングの問題で準備が間に合わない
- 日常的に親孝行をしていて、あえて特別感を出さない
- そもそも母親が「何もしなくていいよ」と言ってくれる
- 過去にプレゼントをあまり喜ばれず、億劫になっている
- 遠方住まいで直接会う機会が少ない
- 母子関係が複雑で、気軽にお祝いできる状況ではない
- 予算が厳しく、無理にプレゼントを買えない
- イベント感を重視しない家庭の文化
上記のように、「母の日に何もしない」背景は人によって違います。これらの理由を持っていても、母親に対して愛情や感謝の気持ちがゼロというわけではありません。大切なのは、形式的なプレゼントや特別なお祝いにこだわるよりも「日頃からの関わりの中で、どれだけ親を大事にしているか」という部分でしょう。
むしろ「何もしないほうが良い」ケースも?
実は、母の日に何もせずに普段どおり過ごすほうが、かえって母親との関係が自然な形で維持できるケースもあります。たとえば、次のような例です。
- 母がイベントごとを煩わしいと感じるタイプの場合
- プレゼントをもらうと気を遣ってしまい、ストレスを感じる母の場合
- 「一日だけ特別扱いされるより、普段どおり接してほしい」という希望がある場合
- 本人同士が「いつも感謝してるから改めて言わなくてもいいよね」と納得している場合
このように、「母の日に一生懸命プレゼントを用意したら、実は母にとってはプレッシャーだった」「形に残るギフトよりも、普段より多めの会話が何より嬉しかった」といったことが起こる場合もあるのです。もし母自身が、母の日にこだわらないスタンスなのであれば、「何もしない」選択肢はむしろ自然な親子のかたちかもしれません。
母の日を逃しても大丈夫!今からできるアクションとは
とはいえ、SNSなどで母の日の話題が盛り上がっているのを目にすると、「何かしてあげればよかったかな…」と後悔する人もいるでしょう。そこで、母の日を過ぎてしまった後でもできる、ささやかなフォロー方法をいくつかご紹介します。
1) シンプルなメッセージや電話で感謝を伝える
母の日当日に何もできなかったからこそ、「遅くなっちゃったけど、いつもありがとう」と素直に伝えるだけでも十分なアクションになります。短い文でも、言葉にして送る・伝えることが大事です。
- LINEで「母の日過ぎちゃったけど、いつも感謝してるよ」と送る
- X(旧Twitter)のDMやInstagramのメッセージで近況とともに一言を添える
- 電話をして元気な声を聞かせる
一見地味に思えるかもしれませんが、意外とこうした短いアクションが母親の心に残ります。
2) 小さなサプライズを後日行う
母の日当日に間に合わなかった場合でも、後からサプライズを仕掛けることは可能です。例えば、次のようなアイデアがあります。
- 「遅ればせながら…」と手紙やメッセージカードを渡す
- 母親が好きなお菓子や飲み物をプレゼントする
- 家事の一部を代わりにやってあげる
- 次の休みに食事に誘って、おごる
大がかりな演出は必要ありません。むしろ、小さな気遣いが「あ、ちゃんと考えてくれてるんだな」という安心感につながります。
3) 普段から「気にかける習慣」をつくる
母の日をきっかけに、より良い親子関係を築くのも一つの方法です。たとえば、以下のような日常的なアクションを取り入れてみてはどうでしょうか。
- 週に1回は連絡を取る習慣を作る
- 何気ない雑談や相談ごとを積極的に母親に話す
- 生活費や家事の一部をサポートする(同居の場合)
- 母が興味を持っている話題や趣味を一緒に楽しむ
こうした積み重ねがあると、母の日に特別何もしなくても罪悪感を抱かずに過ごせますし、母親も「ちゃんと気にかけてもらえている」と感じられるはずです。
SNSやデジタルツールで「今どき感謝」を気軽に伝える
デジタルネイティブ世代であれば、LINEやX(旧Twitter)、Instagramなどを活用し、自分らしい方法で気持ちを伝えるのもオススメです。
- お気に入りの写真と一緒に「いつもありがとう」と投稿
- 母だけが見られるストーリーで一言メッセージを残す
- YouTubeで母が好きそうな音楽や動画のリンクをシェアする
- ちょっとしたイラストやスタンプを使って、カジュアルに感謝を表現
「直接言うのは恥ずかしい」「面と向かっては照れくさい」という場合も、メッセージや画像なら伝えやすいというメリットもあります。母親がSNSを使っていなくても、LINEのスタンプや画像付きメッセージならハードルはぐっと下がるでしょう。
「母の日に何もしない」が不安に感じるときの対処法
「母の日に何もしない」のが当たり前の家庭でも、周りの盛り上がりや世間の目を気にしてしまい、心にモヤモヤを抱えることもあるかもしれません。そんなときは以下のポイントを意識してみてください。
1) 自分と母の関係を客観的に振り返る
まずは、プレゼントやイベント云々よりも「日頃の付き合い」を思い出してみましょう。定期的に連絡を取っている、困ったときにお互い助け合えているのであれば、それはもう十分に“親孝行”だと言えます。逆に、年に一度だけ形ばかりのプレゼントを贈っても、普段の関わりが希薄なら本当の意味で喜んでもらえていない可能性だってあります。
2) 社会的なプレッシャーに囚われすぎない
「母の日には何かしなきゃ」という思い込みは、あくまでも社会や商業イベントが作り出した価値観の一つ。親子関係には千差万別の形があるので、自分たちにとっての最良の方法を見つけるほうがよほど健全です。何もしないからといって、親への愛情が不足しているわけではありません。
3) 専門家の意見やカウンセリングを参考にする
母親との関係がこじれている、あるいは罪悪感で落ち込んでしまうほど悩んでいる場合は、心理カウンセラーや専門家の意見に耳を傾けることも選択肢の一つです。親子間の問題は一人で抱え込むよりも、客観的なアドバイスを受けると心が軽くなるケースがあります。
まとめ
母の日は、あくまで年に一度のイベント。もしこの日に何もしなかったとしても、それがすべてを否定するわけではありません。大切なのは、以下のようなポイントを押さえることです。
- 家庭や母親の考え方に合わせたやり方で感謝を示す
- 後悔しているなら、今からでも小さな行動やメッセージでフォローする
- 日常的に気にかける習慣をつくることで、イベントに頼らなくても良い関係を築く
- 周りの盛り上がりやSNSの投稿にプレッシャーを感じ過ぎない
「母の日に何もしない」という選択があってもいいし、後日ちょっとした感謝の言葉を伝えるだけでもいいんです。親子それぞれの形を大切にしながら、自分が本当に伝えたいと思ったタイミングで感謝を表せば、きっとそれは母親に届くはず。もしも、「今年は何もできなかった」と思っているなら、まずはほんの少しだけ勇気を出して「ありがとう」の一言を伝えてみませんか?
母の日に限らず、日常的に母親を気遣える関係こそが、長期的にはお互いを幸せにする一番の秘訣なのかもしれません。
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