アニメのパロディやバラエティ番組、SNSの投稿で見かける「説明しよう!」。聞き覚えはあっても、どの作品の言葉なのかまでは知らないという人も多いのではないでしょうか。特撮ヒーローの決まり文句だと思われがちですが、元ネタは1977年に放送が始まったテレビアニメ『ヤッターマン』です。
この記事では、「説明しよう!」の意味と元ネタ、ここまで広まった理由、似た言い回し、そして今の会話やプレゼンでの使い方を例文つきでまとめます。
「説明しよう!」は、物語を一度止めてナレーターが解説に入るときの合図です。元ネタは『ヤッターマン』で、ナレーターの富山敬さんが新しいメカや仕掛けを紹介する前に使った言葉とされています。
「説明しよう!」とは?意味をひとことで
「説明しよう!」は、話の流れをいったん止めて「ここから解説が入りますよ」と知らせる前置きの言葉です。言葉そのものは「説明します」と同じ意味ですが、使われ方にはっきりした型があります。ここでは、まず言葉が持つ役割を押さえ、そのあとで読み方と表記のゆれを整理します。元ネタの作品を知らなくても、「芝居がかった調子で解説を始める合図」とつかんでおけば、ほとんどの場面で意味が通じます。辞書に載る特別な意味はなく、使われ方で意味が決まる言葉です。
意味:話を止めて解説に入る合図
アニメの中では、登場人物たちがドタバタと動いている最中に、ナレーターが急に「説明しよう!」と割って入ります。そのあと、新しく出てきたメカの仕組みや、今の状況がどうなっているのかを視聴者に向けて解説し、終わると物語が再開します。
つまり、この言葉には「本編をちょっと止める」「語り手が前に出てくる」という2つの働きがあります。日常で使うときも同じで、雑談の途中で知っている豆知識を披露するときや、資料の要点を話し始めるときの「さあ、ここからが解説です」という合図として使われます。
読み方と表記のゆれ
読み方は「せつめいしよう」です。文字で書くときは、ビックリマークを全角の「!」にするか半角の「!」にするかで表記が分かれます。ピクシブ百科事典やニコニコ大百科の項目名は半角の「説明しよう!」です。勢いを強めたいときは「説明しよう!!」と重ねる書き方も見られます。
ニコニコ大百科では読みを「セツメイシヨウッ」としていて、最後を短く切って言い放つ調子が伝わります。「説明します」ではなく「〜しよう」という呼びかけの形に「!」が付くことで、普通の説明よりも少し大げさで、見得を切るような響きになります。この大げささが、パロディやネタとして使われやすい理由のひとつです。
元ネタはアニメ『ヤッターマン』のナレーション
「説明しよう!」のルーツは、1977年のテレビアニメ『ヤッターマン』のナレーションとされています。ピクシブ百科事典・ニコニコ大百科ともにこの作品を発祥としていて、言い出したのはナレーターの富山敬さんです。以下では、作品の概要、富山さんがどんな場面でこの言葉を使ったのか、そしてリメイク版での扱いを順に見ていきます。最初に使われた回までは、確かな記録が見つかっていません。そのため本記事では、作品とナレーターまでを確かな情報として扱います。
『ヤッターマン』とはどんな作品か
『ヤッターマン』は、タツノコプロが制作し、フジテレビ系で1977年1月1日から1979年1月27日まで放送されたアニメです。全108話で、1975年の『タイムボカン』に続く「タイムボカンシリーズ」の第2作にあたります。
物語は、正義のヒーロー「ヤッターマン1号・2号」と、悪役の「ドロンボー一味」(ドロンジョ・ボヤッキー・トンズラー)の対決が毎回の軸です。ドロンボー一味がドクロストーンを狙って悪だくみをし、両者が巨大なメカを繰り出して戦い、最後は一味が負けて「おしおき」を受ける。この決まった流れのなかで、新しいメカが出てくるたびに入るナレーションが、番組の名物になっていきました。

ナレーター富山敬さんがメカを紹介する場面で使った
富山敬さん(1938〜1995年)は、『宇宙戦艦ヤマト』の古代進や『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーなどで知られる声優です。『ヤッターマン』ではナレーターを務め、新しいメカやギミックが登場すると「説明しよう!」と前置きしてから、その仕組みを解説しました。
メカの多くは見た目がユーモラスで、どんな機能があるのかは画面だけでは分かりにくいものでした。そこでナレーターが割って入り、子どもにも分かる言葉で説明する。この役回りが、作品のテンポを生む仕掛けになっていました。
2008年版のリメイクと、その後のナレーション
富山敬さんは1995年に亡くなりました。2008年に始まったリメイク版のテレビアニメ『ヤッターマン』では、山寺宏一さんがナレーションを担当しています。山寺さんはナレーションと並んで、ヤッターワンやおだてブタなどメカの声も務めました。
リメイク版では「ポチッとな」をはじめ、旧作でおなじみの言葉がそのまま受け継がれました。旧作を見ていた親の世代と、リメイク版で初めて触れた子どもの世代が、同じ決まり文句で盛り上がれるようになったことも、こうした言葉が今まで残っている理由のひとつといえます。
「説明しよう!」が定着した理由
40年以上前のアニメのナレーションが今も通じるのは、言葉の形そのものに使い回しやすさがあるからです。理由は大きく3つに分けられます。1つめは、物語の外にいる語り手が割り込むという面白さ。2つめは、ほかのアニメや特撮のパロディで繰り返し使われたこと。3つめは、ネット上で「お約束のネタ」として新しい使い方が生まれたことです。どれにも共通するのは、元ネタを知らない人でも、言葉だけで「ここから解説が始まる」と分かる点です。順に見ていきましょう。
話の途中に割って入る、メタな面白さ
ふつうのナレーションは、場面の状況を淡々と伝える裏方です。ところが「説明しよう!」は、語り手が自分から前に出て、視聴者に直接話しかけます。物語の外にいるはずの人が、作品の中に顔を出す。このような「メタ」な演出が、見ている側に「お、始まった」という楽しさを与えました。
語りが作品の顔になるのは、ほかのアニメでも見られることです。たとえば『まんが日本昔ばなし』は、語り手の声そのものが作品の魅力として長く愛されてきました。ナレーターの存在感が強い作品ほど、その決まり文句も記憶に残りやすいといえます。

アニメ・特撮のパロディへの広がり
「説明しよう!」はタイムボカンシリーズの外にも広がりました。ピクシブ百科事典によると、1990年のアニメ『キャッ党忍伝てやんでえ』では、ナレーターの堀内賢雄さんの定番フレーズとして使われています。その後も、ヒーローものをまねるコントや漫画で、解説役が登場するときの言葉として何度も使われてきました。
その結果、今では「特撮番組でよく聞くセリフ」というイメージを持つ人も少なくありません。SNSの投稿をまとめるサイトのTogetterにも、「特撮のパロでありがちな『説明しよう!』の元ネタって何?」という疑問のまとめが作られ、答えとしてヤッターマンが挙げられています。元ネタより、パロディで覚えた人の方が多い言葉だといえるかもしれません。
ネットのお約束「説明しよう!→誰も説明しない」
動画サイトのニコニコ動画では、この言葉に新しい使い方が生まれました。曲の間奏など、何かが始まりそうな間(ま)に「説明しよう!」というコメントが流れ、結局だれも説明しないまま次に進む、という流れです。ピクシブ百科事典は、これが近年のお決まりのネタになっていると紹介しています。
本来は「これから説明が始まる」合図なのに、説明が来ないこと自体が笑いになる。元の意味を多くの人が知っているからこそ成り立つ遊び方です。野球の「横浜優勝」のように、決まった文句が場面ごとの合言葉としてネットで定着していく流れは、ほかのネットミームにも共通しています。

似た言い回し・派生形
「説明しよう!」には、同じ形をした仲間の言葉があります。タイムボカンシリーズの中でも、作品によって言い方が少しずつ変わりました。また、シリーズにはナレーション以外にも、世代を超えて通じる名ゼリフがいくつもあります。ここでは派生形と、合わせて覚えておくと会話で通じやすいシリーズの決まり文句を、使われた場面と一緒に紹介します。派生形は「〜しよう!」の動詞を入れ替えたものが中心なので、型さえ押さえれば自分でも作れます。
「解説しよう!」「報告しよう!」
ニコニコ大百科は、派生形として「解説しよう!」と、シリーズ第4作『タイムパトロール隊オタスケマン』で使われた「報告しよう!」を挙げています。どれも「〜しよう!」と言い切って本編に割り込む型は同じで、中身の動詞だけが変わっています。
日常で使うときも、この型はそのまま応用できます。結果を伝えるなら「発表しよう!」、やり方を教えるなら「伝授しよう!」のように、動詞を入れ替えるだけで同じ調子を出せます。ただし、元ネタが通じるのは「説明しよう!」が圧倒的です。相手に元ネタまで伝わってほしいときは、基本の形を使うのが無難です。
タイムボカンシリーズのほかの名ゼリフ
『ヤッターマン』には、ナレーション以外にも今なお通じる決まり文句があります。毎回同じ流れで繰り返されたため、子どもたちがまねをして広まりました。なかでも「説明しよう!」と並んでよく知られるのが「ポチッとな」です。1977年版で声を担当した人と合わせて整理すると、次のとおりです。
| セリフ | 言う人(1977年版の声) | 使われる場面 |
|---|---|---|
| 説明しよう! | ナレーター(富山敬) | 新しいメカや仕掛けを解説する前 |
| ポチッとな | ボヤッキー(八奈見乗児) | メカのボタンを押すとき |
「ポチッとな」は、2008年のリメイク版でもそのまま使われ、今でもボタンを押すときに冗談めかして言う人がいるほど定着しています。ドロンボー一味の3人に加え、一味にドクロストーンを探させる親玉のドクロベエ(声は滝口順平さん)も、作品を語るうえで欠かせない存在です。「説明しよう!」と「ポチッとな」を並べて使うと、同じ作品の空気をまとった会話になります。
「説明しよう!」の使い方と例文
「説明しよう!」は、ちょっとした解説をおどけて始めたいときに便利な言葉です。会話やSNSでは笑いを誘う前置きとして、授業やプレゼンでは聞き手の注意を引く「つかみ」として使えます。一方で、使う相手や場面を間違えると、ふざけているように受け取られることもあります。ここでは場面別の例文と、使うときに気をつけたい点をまとめます。どの場面でも基本は同じで、言ったあとに短く分かりやすい説明を続けることが、この言葉を生かすコツです。
会話・SNSでの使い方と例文
会話では、知っている豆知識や、自分なりのこだわりを話し始めるときに使うと自然です。SNSでは、投稿の書き出しに置いて「ここから解説が続きます」と予告する使い方がよく見られます。
- 「説明しよう! このカレーは、前の日に作っておくと味がなじんで、さらにおいしくなるのだ」
- 「説明しよう! 今日の寝ぐせは、ドライヤーをサボった結果である」
- 「(SNSの投稿で)説明しよう! この写真の猫は、朝ごはんの時間になると必ずこの位置で待っているのだ」
- 「なんでそんなに荷物が多いのかって? 説明しよう! 全部、雨が降ったときのための備えなのだ」
- 「説明しよう! 父がこの番組を見ると、必ず昔話が始まるのである」
文末を「〜のだ」「〜である」とナレーション風にそろえると、元ネタらしい雰囲気が出ます。自分のちょっとした失敗をネタにする使い方は、場がなごみやすく、相手を選ばずに使いやすい形です。
授業・プレゼンの「つかみ」に使う
説明の場面で使うと、聞き手の注意を一度こちらに集める効果が期待できます。たとえば、クラスの発表で「説明しよう! この実験で使ったのは…」と切り出せば、話の始まりがはっきりして、聞く側も構えやすくなります。社内の勉強会や、気心の知れたメンバーでの打ち合わせなら、要点に入る前のひと言として使えます。
ポイントは、言ったあとに本当に分かりやすい説明を続けることです。前置きで期待を高めた分、中身が長かったり要点がぼやけたりすると、かえって印象が悪くなります。「結論→理由→具体例」の順で短くまとめると、前置きとの相性がよくなります。子どもの説明する力を伸ばすコツは、次の記事でくわしく紹介しています。

使うときの注意(場面と相手を選ぶ)
「説明しよう!」は冗談の言葉なので、まじめさが求められる場面には向きません。目上の人や取引先への説明、謝罪や苦情への対応、初対面の相手との会話では使わない方が安心です。相手によっては「上から目線」「ふざけている」と受け取られることがあります。
- 相手が冗談を受け止められる関係か(家族・友人・気心の知れた同僚)
- その場がくだけた雰囲気か(雑談・SNS・内輪の発表)
- 言ったあとに、短く分かりやすい説明を続けられるか
また、元ネタを知らない若い世代には、ただの芝居がかった言い方に聞こえることもあります。通じなかったときに「アニメのナレーションのまねなんだ」と一言添えられると、会話のきっかけにもなります。
「説明しよう!」のよくある質問
- 「説明しよう!」の元ネタは特撮ではないのですか?
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元ネタはアニメの『ヤッターマン』(1977年〜)のナレーションとされています。特撮ヒーローもののパロディで使われることが多いため、特撮が元だと思われやすい言葉です。
- 「説明しよう!」と言っていた声優は誰ですか?
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1977年の『ヤッターマン』でナレーターを務めた富山敬さんです。『宇宙戦艦ヤマト』の古代進役などでも知られています。2008年のリメイク版では、山寺宏一さんがナレーションを担当しました。
- 「説明しよう!」は最初にどの回で使われましたか?
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最初に使われた回は、確かな記録が見つかっていません。ニコニコ大百科・ピクシブ百科事典とも、作品として『ヤッターマン』を発祥に挙げるにとどまっています。
- 仕事のプレゼンで使っても失礼になりませんか?
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社内の気心の知れたメンバーとの場なら、つかみとして使えます。取引先や目上の人への説明、まじめな報告の場では、ふざけていると受け取られるおそれがあるため避けましょう。
- 「説明しよう!」と「解説しよう!」は何が違いますか?
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働きは同じで、どちらも本編に割り込んで解説を始める合図です。「解説しよう!」は派生形にあたり、元ネタまで伝わりやすいのは「説明しよう!」の方です。
まとめ
「説明しよう!」は、物語を一度止めてナレーターが解説に入るときの合図です。元ネタは1977年に始まったアニメ『ヤッターマン』で、ナレーターの富山敬さんが新しいメカを紹介する前に使った言葉とされています。語り手が作品に割り込む面白さが受け、アニメや特撮のパロディ、ネットのお約束ネタへと広がっていきました。
- 読み方は「せつめいしよう」。「!」の全角・半角は、どちらの表記も使われる
- 派生形に「解説しよう!」「報告しよう!」がある
- ネットでは「説明しよう!→誰も説明しない」がお約束のネタになっている
- 会話やプレゼンのつかみに使えるが、目上の人やまじめな場面では避ける
ちょっとした豆知識を話すときに「説明しよう!」と切り出せば、その場が少し明るくなります。言ったあとに分かりやすい説明を続けて、前置き負けしない解説を楽しんでください。

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