「地域防災マップ」という言葉は聞いたことがあっても、実際に自分の家の周りを確認したことがある方は意外と少ないかもしれません。いざ災害が起きてから慌てて探すのでは、間に合わないこともあります。
この記事では、地域防災マップとは何か、よく混同される「ハザードマップ」との違い、地図の見方、そして自宅周辺を調べる具体的な方法までをわかりやすく整理しました。難しい専門用語はなるべく避けて説明していきます。
自宅周辺の防災マップを一度確認しておくだけで、いざという時の行動が大きく変わります。今日のうちにチェックしておきましょう。
地域防災マップとは?基本をわかりやすく解説
地域防災マップとは、災害が起きたときに住民が安全に避難できるよう、避難場所や避難経路などをまとめた地図のことです。自治体や地域のコミュニティが作成し、その地域で暮らす人が実際に使うことを想定しています。
被害の予測よりも「どこへ、どう逃げるか」という避難支援に重点が置かれているのが特徴です。複数の災害情報をひとつの地図にまとめて掲載しているケースもあります。

地域防災マップに載っている主な情報
地域防災マップに掲載される情報は自治体によって多少異なりますが、おおむね次のような項目が中心になります。
- 指定避難所・指定緊急避難場所の位置
- 一時避難場所や広域避難場所
- 避難経路の例
- 医療機関や公共施設の位置
- 消火栓・防火水槽などの防災設備
- 地域の連絡先や問い合わせ窓口
住んでいる地域に密着した実用的な情報がまとまっているため、家族で共有しておくと安心です。
「ハザードマップ」との違い
地域防災マップとよく混同されるのが「ハザードマップ」です。この2つは目的が異なります。ざっくり言えば、ハザードマップは「被害予測の地図」、防災マップは「避難支援の地図」と整理できます。
| 項目 | ハザードマップ | 地域防災マップ |
|---|---|---|
| 主な目的 | 災害による被害の想定を示す | 避難の支援・行動の手助け |
| 中心となる情報 | 浸水想定区域・土砂災害区域など | 避難場所・避難経路・防災設備 |
| 作成する主体 | 主に国や自治体 | 自治体や地域コミュニティ |
| イメージ | どこが危ないかを知る | どこへどう逃げるかを知る |
厳密には自治体によって呼び方や区分が違うこともあります。ただ、まずは「危険を知るための地図」と「逃げ方を知るための地図」の両方を確認しておくと考えれば十分です。

名前が似ていてややこしいですが、「危ない場所を知る」のがハザードマップ、「逃げる先を知る」のが防災マップ、と覚えておくとスッキリしますよ。
地域防災マップの見方|色や記号の意味
地図を開いても、色や記号の意味がわからないと活用しきれません。基本のルールを押さえれば、初めて見る地図でも読み取れるようになります。
色分けの基本ルール
ハザードマップや防災マップでは、危険度を色の濃さで表しているものが多くあります。一般的には、色が濃いほどリスクが高いことを示します。たとえば浸水想定では、想定される水の深さが深いエリアほど濃い色で塗られています。
まずは自宅の場所を地図上で見つけ、どんな色がかかっているかを確認しましょう。色がついていない場合でも「絶対に安全」という意味ではない点には注意が必要です。
色が薄い・ついていないエリアでも、想定を超える災害が起こる可能性はあります。地図はあくまで「想定」であり、実際の状況は気象庁や自治体の最新情報で判断しましょう。
避難場所と避難所の違い
地図上の記号で迷いやすいのが「避難場所」と「避難所」です。言葉が似ていますが役割が違います。
- 指定緊急避難場所:災害の危険から命を守るために緊急で逃げ込む場所。公園や高台など。
- 指定避難所:自宅に戻れない人が一定期間生活する場所。学校の体育館など。
- 一時避難場所:避難場所へ移動する前に一時的に集まる場所。
「まず命を守る場所」と「その後に過ごす場所」が分かれていると理解しておくと、地図上の記号も読み取りやすくなります。
自宅周辺の防災マップを調べる方法
自宅周辺の防災情報は、インターネットで誰でも無料で調べられます。ここでは代表的な3つの方法を紹介します。
全国の災害リスク情報を地図上に重ねて表示できるWebサイトです。住所を入力し、洪水・土砂災害・津波などの情報を切り替えながら自宅周辺のリスクを確認できます。
全国の市区町村が公開しているハザードマップへのリンク集です。お住まいの自治体を選ぶと、その地域独自の防災マップやハザードマップにたどり着けます。
多くの自治体では、紙の防災マップを役所や公民館、出張所などで配布しています。停電時はスマホが使えないこともあるため、紙の地図も一部手元に置いておくと安心です。
国土交通省の地図は ハザードマップポータルサイト(disaportal.gsi.go.jp)からアクセスできます。「重ねるハザードマップ」と「わがまちハザードマップ」の両方がこのサイトにまとまっています。


防災マップを家族で活用するコツ
防災マップは、見て終わりにせず家族で共有し、実際の行動につなげることが大切です。地図上で確認するだけでなく、体を動かして備えておきましょう。
避難経路を実際に歩いて確認する
地図上では近そうに見えても、実際に歩くと坂道や踏切、川沿いなど注意すべき場所があることに気づきます。晴れた日に一度、家族で避難場所まで歩いてみると、所要時間や危険箇所を体で覚えられます。
集合場所と連絡方法を決めておく
災害時は家族がバラバラの場所にいることも珍しくありません。地図を見ながら、はぐれたときの集合場所や、連絡が取れないときの方法をあらかじめ決めておきましょう。災害用伝言ダイヤル(171)の使い方も家族で共有しておくと安心です。
定期的に見直すタイミングを決める
防災マップや避難場所の情報は更新されることがあります。引っ越したときはもちろん、年に一度は最新版を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。防災の日(9月1日)などを見直しの目安にするのもおすすめです。


よくある質問(FAQ)
- ハザードマップと地域防災マップ、どちらを見ればいいですか?
-
両方を確認するのが理想です。まずハザードマップで自宅周辺の災害リスクを把握し、次に地域防災マップで避難場所や経路を確認すると、危険と避難の両面を備えられます。
- 古い防災マップを持っていますが、そのまま使っても大丈夫ですか?
-
避難場所や想定区域は更新されることがあるため、最新版の確認をおすすめします。国土交通省のポータルサイトや自治体の窓口で、現在の情報を確かめておくと安心です。
- 防災マップはスマホだけで確認すれば十分ですか?
-
普段はスマホで十分ですが、停電や通信障害でスマホが使えなくなる場合に備え、紙の地図も手元に用意しておくと安心です。
- 賃貸住まいでも防災マップを確認する意味はありますか?
-
あります。災害リスクは建物ではなく土地の条件で決まる部分が大きいため、住まいの形に関わらず、周辺の避難場所や経路を知っておくことは役立ちます。
まとめ
地域防災マップは、災害時に「どこへ、どう逃げるか」を教えてくれる心強い味方です。被害予測を示すハザードマップとあわせて確認することで、より実践的な備えができます。
国土交通省のハザードマップポータルサイトや自治体の窓口で、今のうちに自宅周辺の防災マップをチェックしておきましょう。地図を家族で共有し、避難経路を一度歩いておくことが、いざという時の安心につながります。









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