「コンセントを頻繁に抜き差しすれば電気代を節約できる」という話を、テレビやインターネットなどで目にすることは多いですよね。
私自身も、その情報をすっかり信じ込んでいた時期があり、あちこちのコンセントをこまめに抜いていました。
しかし、実際のところ本当に電気代を抑えられているのかどうかは、意外と知られていないかもしれません。
同じ疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、コンセントは差しっぱなしのほうが良いのか、あるいは抜くべきか、というポイントを詳しく説明します。
さらに、どの家電製品でコンセントを抜いたほうが良いのかや、その最適なタイミングを明確にして、すぐに役立つ節電のヒントをご紹介します。
この記事を読めば、コンセントの管理方法で迷うことはきっとなくなるはずです。
コンセントを差しっぱなしにしたら電気代はいくら増えるの?
コンセントを挿しっぱなしにしておくと、少しですが電気を消費します。
これがいわゆる「待機電力」で、全体の電力消費量の約6%を占めるとも言われています。
月々の電気代が1万円だと仮定すると、約600円分が待機電力という計算です。
1年間では7200円にもなるので、積み重ねると無視できない出費になります。
コンセントをまめに抜けば本当に電気代は減らせる?
私は以前、あらゆる家電に待機電力が発生していると思い込み、家の中のコンセントを片っ端から引き抜いていました。
しかし、実はすべての家電で電気代が下がるわけではありません。
待機電力が大きいものもあれば、抜いてもほとんど差がないものも存在するのです。
待機電力が大きい例 | 待機電力が小さい例 |
---|---|
リモコン | ドライヤー |
ガス給湯器 | トースター |
エアコン | こたつ |
テレビ | |
ファンヒーター |
家電は抜くか差しっぱなしにするか、どう判断する?
コンセントを抜いておいたほうがいい家電もあれば、挿しっぱなしにしておいても問題になりにくいものもあります。
たいていは待機電力がある製品は抜いたほうが良いと考えられがちですが、実際にはさまざまな例外があります。
エアコンの場合
エアコンは待機電力を消費する機器として有名ですが、状況によっては差しっぱなしのほうが電気代を抑えられます。
というのも、エアコンはコンセントを挿した直後に大きな電力を必要とするからです。
エアコン側と室外機との連携が完了するまでには一定の時間がかかり、準備中に起動してしまうと故障リスクも上がります。
その上、こまめに電源を入れ直すことで待機電力以上にムダが発生し、機器を傷める原因にもなりかねません。
このような理由から、普段使いのエアコンなら、コンセントを抜かずに維持したほうが安定します。
ただし、長期不在や春・秋などエアコンをほとんど稼働しない季節は抜いても問題ありません。
新規購入したエアコンが、最初に使うとき数時間待機するのはこの仕組みが背景にあるためです。
テレビの場合
テレビも待機電力のある機器ですが、近年は待機電力の数値がかなり抑えられています。
たとえば、1日あたりの待機電力が2.4Wほどの製品なら、1年間でも約552円ほどの電気代です。
頻繁にコンセントを抜き差しする必要はなく、長い旅行などでしばらく家を空けるときに電源を抜く程度で十分でしょう。
コンセントを抜くほうが良い家電はある?
それでは、待機電力が大きいからといって、抜くべき家電は多いのでしょうか。
調べてみると、待機電力が高めでも、日常的に必ず使うものが多く、結果的に抜く回数はそこまで多くないことがわかります。
たとえば、ガス給湯器は年間でおよそ1800円ほど待機電力にかかるケースがありますが、冬にコンセントを抜いたままにすると凍結で使えなくなる可能性があります。
また、固定電話やWi-Fiルーターも待機電力は800円~1500円程度ですが、連絡やインターネット環境が必要なら、常に通電状態にしておくほうが安心です。
効率的な節電アイデアをご紹介
私自身、電気代やガス料金にはとても敏感で、節約を常に心掛けています。
ひとり暮らしの頃は月々の電気代が高くても2000円程度、低い時は1000円未満という状態でした。
しかし、結婚して夫と暮らすようになり、生活スタイルが変化したこともあって、電気代は少し上昇し、より一層、節電策を試行錯誤するようになりました。
基本的な節電の考え方は「使わないときはオフにする」ことですが、真冬にエアコンをまったく使わないのは厳しいですよね。
私の場合、昼間に家を空ける時間が長く、夜もお風呂に入ってすぐ就寝するため、エアコンをつける時間が短いのです。
必要ないタイミングで電源を切るだけでも、意外と電気代の節約に繋がっています。
寒さを軽減するコツ
もし冬にエアコンを24時間つけっぱなしにするなら、設定温度は20度以下を目安にすると負担を抑えられます。
部屋の中で半袖で過ごすほど暖かくする必要はありません。
ユニクロやGUなどで手頃な価格の暖かい部屋着を揃えておけば、寒さを感じにくくなるので快適に過ごせます。
ガスコンロを活用して鍋料理
ガスコンロを使って鍋料理をすると、料理をしながら部屋も暖まり、食事でしっかり体を温めることができます。
カセットコンロなら卓上で調理ができるので、一度に暖も取れるうえ、食事もおいしくなるというメリットがあります。
確かにガス代はかかりますが、毎日こたつやハロゲンヒーターを使い続けるより、結果として節約になる場合もあります。
まとめ
コンセントを抜くかどうかは、待機電力がひとつのカギになります。
以下の点を改めて押さえておきましょう。
- 挿しっぱなしにした家電の待機電力は、全消費電力の約6%を占める
- 待機電力の大小は機器によって大きく異なる
- 待機電力が高めの機器は、日常的に使用頻度が高いことが多い
- 結果として「コンセントを抜いたほうがいい家電」はあまり多くない
- 節電を成功させるには、使う必要がない時間を見極めることが重要
これまで「節電にはコンセントを抜くことが必須」と思われがちでしたが、実はそうとは限らないのです。
ここで紹介した対策を実践すれば、特に寒さが厳しい時期でも無理なく電気代を減らすことができるでしょう。
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