カーテンを購入するとき、窓のサイズに合わせて「ぴったりの長さ」を見つけるのは意外と難しいものです。特に既製品のカーテンは、規格サイズでの販売が一般的なため、自宅の窓のサイズとぴったり合うとは限りません。
カーテンが長すぎれば床に引きずり、埃がたまってしまいます。逆に短すぎれば、見た目が悪いだけでなく、光漏れや断熱効果の低下といった機能面でも問題が生じます。そんなとき頼りになるのが「裾上げ」という調整方法です。
今回は、家具・インテリアの大手チェーン「ニトリ」のカーテンに焦点を当て、裾上げや長さ調整の可否、その方法について詳しく解説します。オーダーカーテンと既製カーテンの違い、長さ調整の実用的なテクニック、店舗での対応など、カーテン選びで悩むポイントを網羅的にカバーしていきます。
この記事でわかること
- ニトリの既製カーテンとオーダーカーテンの裾上げ対応可否
- オーダーカーテンで自分のサイズに合わせる方法
- 既製カーテンの長さが合わない場合の対処法
- 持ち込みカーテンの裾上げ依頼の可否
- カーテンの丈・長さ調整に関する基本知識と実践テクニック
ニトリのカーテンは裾上げ・長さ調整できる?基本の確認ポイント
ニトリでカーテンを購入する際に、まず知っておきたいのが「裾上げ対応の可否」です。結論から言うと、ニトリでは「オーダーカーテン」では裾上げ(正確には製作時のサイズ指定)が可能ですが、「既製カーテン」に関しては店舗での裾上げサービスは基本的に行っていません。
しかし、既製カーテンでも自分で調整する方法はありますし、ニトリのオーダーカーテンではかなり細かいサイズ指定ができるため、多くのケースで対応可能です。まずは基本的な情報を押さえていきましょう。
ニトリのカーテンは裾上げ対応可能か?種類ごとの違い
ニトリのカーテンは大きく分けて「既製カーテン」と「オーダーカーテン」の2種類があります。それぞれの裾上げ対応状況は以下の通りです。
カーテンの種類 | 裾上げ対応 | 特徴 |
---|---|---|
既製カーテン | 店舗での裾上げサービスなし | 規格サイズのみ、すぐに購入可能、比較的リーズナブル |
オーダーカーテン | 製作時にサイズ指定可能 | 自分の窓に合わせたサイズ指定可能、デザイン・素材の選択肢が豊富 |
既製カーテンは店頭やオンラインですぐに購入できる反面、サイズは規格品のみとなります。一般的なサイズは揃っていますが、特殊なサイズの窓には合わないことも。
一方、オーダーカーテンは注文時に細かくサイズを指定できるため、最初から自分の窓にぴったり合うカーテンを作ることができます。これは「裾上げ」というよりは「製作時のサイズ指定」と言えるでしょう。
ポイント:ニトリの既製カーテンでよく見られるサイズは以下の通りです。
- 幅:100cm、150cm、200cmなど
- 丈(長さ):110cm、135cm、178cm、200cm、210cm、240cmなど
これ以外のサイズが必要な場合は、オーダーカーテンを検討するか、既製品を自分で調整する必要があります。
既製カーテンとオーダーカーテンの違いと調整可否
既製カーテンとオーダーカーテンでは、単にサイズの選択肢だけでなく、購入方法やコスト、納期なども大きく異なります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
既製カーテンの特徴
- 即日購入・即日使用可能:店舗やオンラインで購入してすぐに使用できます。
- 価格がリーズナブル:大量生産による価格メリットがあります。
- サイズは限定的:規格サイズのみの展開で、中間サイズはありません。
- 豊富な在庫:人気の色やデザインは豊富に在庫があることが多いです。
- 裾上げは自分で行う必要あり:店舗での裾上げサービスは基本的に提供されていません。
オーダーカーテンの特徴
- 完全オーダーメイド:幅・丈を1cm単位で指定可能です。
- デザイン・素材の選択肢が豊富:既製品にはない素材やデザインも選べます。
- 納期がかかる:注文から納品まで通常2~3週間程度かかります。
- 既製品より高価:オーダーメイドのため、相対的に価格は高めです。
- 窓に合わせた最適サイズ:窓のサイズに合わせて作るため、裾上げの心配がありません。
このように、時間とコストに余裕があればオーダーカーテンが理想的ですが、すぐに必要な場合や予算に制約がある場合は既製カーテンを選び、必要に応じて自分で調整するという選択肢もあります。
そもそもカーテンの「裾上げ」とはどのような作業?
「裾上げ」とは、カーテンの丈(縦の長さ)を短くするための作業です。一般的には以下のような手順で行われます。
- カーテンの丈を測り、必要な長さを決定する
- 余分な部分を折り返す位置に印をつける
- 折り返し部分を縫い合わせる(または専用テープなどで固定する)
- 余分な布を切り落とす(またはそのまま折り込んでおく)
カーテンの裾上げには主に以下のような方法があります:
- 縫製による裾上げ:ミシンや手縫いで縫い合わせる方法。最も一般的で丈夫な方法です。
- アイロン接着テープによる裾上げ:縫わずにアイロンの熱で接着するテープを使用する方法。手軽ですが、耐久性はやや劣ります。
- カーテンフックの位置調整:カーテンフックの取り付け位置を変えることで、見かけ上の丈を調整する方法。
- 裾上げテープの使用:既製の裾上げテープを使って調整する方法。
注意点:カーテンの素材によっては裾上げの難易度が変わります。
- 厚手のドレープカーテン:裾上げしやすいが、重いため丁寧な固定が必要
- 薄手のレースカーテン:生地が滑りやすく扱いにくい場合がある
- 特殊加工のカーテン:断熱・遮光などの特殊加工がされている場合は、その機能を損なわないよう注意が必要
カーテンの裾上げは基本的にはシンプルな作業ですが、自分で行う場合は慎重に作業する必要があります。特に高価なカーテンや特殊な素材のカーテンは、失敗するとやり直しが効かない場合もあるため注意が必要です。
ニトリのオーダーカーテンで裾上げする方法
ニトリのオーダーカーテンは、窓のサイズに合わせて1cm単位で丈や幅を指定できるため、そもそも「裾上げ」が必要ない状態でカーテンを入手できます。ここでは、オーダーカーテンを注文する際のポイントを詳しく解説します。
オーダーカーテン注文時に指定できるサイズの範囲
ニトリのオーダーカーテンでは、以下のようなサイズ範囲で指定することができます(2025年現在の一般的な情報として提供しています。正確な情報は公式サイトなどでご確認ください)。
項目 | 指定可能範囲 | 単位 |
---|---|---|
幅(一枚あたり) | 約30cm~約300cm | 1cm単位 |
丈(長さ) | 約30cm~約300cm | 1cm単位 |
オーダーカーテンのサイズ指定では、以下のポイントにも注意が必要です:
- カーテンレールの長さが必要:正確な幅を指定するには、カーテンレールの実寸が必要です。
- フックの種類による変動:使用するフックの種類によって必要な丈が変わることがあります。
- カーテンを開いたときのたたみ幅:カーテンを両端に開いたときのスペースも考慮する必要があります。
- 片開きか両開きか:片開きの場合と両開きの場合で必要な幅や枚数が変わります。
サイズ指定のコツ:オーダーカーテンの幅は、一般的に「カーテンレールの長さ×1.5~2倍」が目安とされています。これは、カーテンにヒダを作るためのゆとりで、豊かなドレープ感を出すのに必要です。
高さの微調整は可能?注文前に確認しておくべきこと
オーダーカーテンでは高さ(丈)の微調整が可能ですが、正確なサイズを指定するために注文前に確認しておくべきポイントがいくつかあります。
注文前のチェックポイント
- 床からカーテンレールまでの高さを正確に測る:メジャーで床からカーテンレールの下端までの高さを測ります。
- フックの種類と位置を確認する:使用するフックの種類や取り付け位置によって、必要な丈が変わります。
- 床からの理想的な距離を決める:カーテンの裾と床の間の理想的な距離を決めておきます(後述の「最適な丈の決め方」参照)。
- 窓の形状を確認する:掃き出し窓か腰高窓かなど、窓の形状によって最適な丈が異なります。
- エアコンや暖房器具の位置:エアコンの風や暖房器具の熱がカーテンに当たる場合、若干余裕を持たせたほうが良い場合があります。
測り方のポイント:高さを測る際は、複数個所で測ることをおすすめします。特に古い建物ではカーテンレールが完全に水平でない場合もあります。複数箇所を測って最も短い部分に合わせるのが安全です。
また、カーテンの丈を決める際には、カーテンの使用目的も考慮しましょう。例えば、遮光性を重視する場合は床に少し余裕を持たせた長さにし、デザイン性を重視する場合は床にわずかに触れる長さが美しく見えることもあります。
注文から受け取りまでの流れと納期の目安
ニトリのオーダーカーテンを注文してから実際に受け取るまでの一般的な流れと、それぞれの工程にかかる時間の目安は以下の通りです。
オーダーカーテン注文の基本的な流れ
- 店舗またはオンラインで相談・注文:デザイン、素材、サイズなどを決定します。
- サイズ確認と最終注文:窓のサイズを確認し、最終的な注文内容を確定します。
- 製作期間:工場でカーテンが製作されます。
- 納品・受け取り:店舗受け取りまたは配送で商品を受け取ります。
工程 | 所要時間の目安 | 備考 |
---|---|---|
相談・注文 | 30分~1時間 | オンラインの場合はもっと短時間で可能 |
製作期間 | 約2~3週間 | 繁忙期やデザインによって変動あり |
納品・配送 | 店舗受け取り・配送で1~3日程度 | 地域や配送状況によって変動 |
合計期間 | 約2週間~1ヶ月程度 | シーズンやキャンペーン時期は混雑する場合あり |
納期に関する注意点:
- 引越しシーズン(3月~4月)や年末年始は特に混み合うため、余裕を持った注文がおすすめです。
- 特殊なデザインや素材を選ぶと、通常より納期が長くなる場合があります。
- 急ぎの場合は、店舗スタッフに相談すると対応可能な場合もあります。
オーダーカーテンは既製品と比べて納期がかかりますが、窓にぴったり合うサイズで作れるメリットは大きいです。特に変形窓や特殊なサイズの窓がある場合は、オーダーカーテンの価値が高まります。ニトリではオンラインでも注文できますが、不安な場合は店舗で相談するのがおすすめです。
既製カーテンの長さが合わないときの対処法
ニトリの既製カーテンを購入したものの、長さが窓に合わない場合の対処法をご紹介します。自分で調整する方法から、プロに依頼する方法まで、状況に応じた選択肢を解説します。
購入後に自分で裾上げする方法と必要な道具
既製カーテンを自分で裾上げする方法はいくつかありますが、最も一般的なのは「縫製による裾上げ」です。以下に手順と必要な道具をご紹介します。
縫製による裾上げに必要な道具
- メジャー(巻尺)
- 裁縫用チャコペンまたは布用マーカー
- まち針
- 裁ちばさみ(布用はさみ)
- ミシン(または手縫い用の針と糸)
- アイロン
- 定規(直線を引くため)
縫製による裾上げの手順
- カーテンを洗濯する:初めて裾上げする場合は、あらかじめ洗濯して縮みを出しておくことをおすすめします。
- カーテンを吊るして長さを確認する:実際にカーテンレールに吊るして、どれくらい短くする必要があるか確認します。
- カーテンを広げて印をつける:カーテンを平らな場所に広げ、短くする位置に印をつけます。
- 折り返す部分を決める:一般的には、3~5cm程度の折り返し幅が適切です。
- まち針で固定する:折り返し部分をまち針で固定します。
- アイロンで折り目をつける:まち針で固定した状態でアイロンをかけ、折り目をつけます。
- ミシンで縫う:折り返した部分をミシンで縫います。手縫いも可能ですが、耐久性を考えるとミシンがおすすめです。
- 余分な布を処理する:余分な布は切り落とすか、折り込んだままにします。
- 再度アイロンをかける:最後に仕上げのアイロンをかけて完成です。
- 最初から大胆に切らず、様子を見ながら少しずつ調整する
- 一度に全部縫わず、一部だけ縫って吊るして確認してみる
- レースカーテンなど薄手の素材は扱いが難しいので、厚手のカーテンから挑戦する
- ヘムテープ(裾上げテープ)を使うと、縫い目が綺麗に仕上がります
アイロンテープなどで簡易的に調整する方法
ミシンがなかったり、縫製が苦手な方には、「アイロンテープ(接着テープ)」を使った簡易的な裾上げ方法がおすすめです。
アイロンテープによる裾上げに必要な道具
- アイロン接着テープ(裾上げ用テープ)
- メジャー
- チャコペンまたは布用マーカー
- まち針
- アイロン
- アイロン台
アイロンテープによる裾上げの手順
- カーテンの長さを確認する:実際に吊るして、どれくらい短くする必要があるか確認します。
- カーテンを平らに広げる:アイロン台や床などの平らな場所にカーテンを広げます。
- 折り返す位置に印をつける:短くしたい分だけ上に折り返す位置に印をつけます。
- 折り返しを仮止めする:まち針などで折り返しを仮止めします。
- アイロンテープを挟む:折り返した部分の間にアイロンテープを挟みます。
- アイロンをかける:アイロンテープの説明書に従って、適切な温度でアイロンをかけます。
- 冷ましてから確認する:しっかり接着されているか確認します。
アイロンテープ使用時の注意点:
- 素材によっては高温に弱いものがあるため、カーテンの素材に合わせたアイロン温度を確認しましょう。
- アイロンテープは洗濯を繰り返すと剥がれることがあります。頻繁に洗濯するカーテンには向かない場合があります。
- 完全に剥がすのが難しいため、失敗した場合のやり直しが難しいことがあります。
その他の簡易的な裾上げ方法としては、以下のようなものがあります:
- 裾上げテープ(すその巻きテープ):縫わずに折り返した部分を固定できる粘着タイプのテープです。
- すそあげキット:ホームセンターや100円ショップなどで販売されている裾上げ専用のキットです。
- 安全ピンによる仮止め:一時的な調整なら、安全ピンで裾を折り上げて固定する方法もあります。
ニトリの裾上げサービスは既製品にも使える?
残念ながら、ニトリでは既製カーテンの裾上げサービスは基本的に行っていません。オーダーカーテンのみ、製作時にサイズを指定することができます。
既製カーテンの裾上げが必要な場合は、以下のような選択肢があります:
- 自分で裾上げする:前述の方法で自分で調整する。
- 外部の業者に依頼する:洋服のリフォーム店やクリーニング店などで裾上げを依頼する。
- 知人に頼む:裁縫が得意な知人や家族に依頼する。
- オーダーカーテンを選ぶ:次回購入時はオーダーカーテンを検討する。
外部業者に依頼する場合の目安料金:
- 洋服のリフォーム店:1枚あたり約1,500円~3,000円程度
- カーテン専門店:1枚あたり約2,000円~4,000円程度
- クリーニング店:1枚あたり約1,800円~3,500円程度
※料金は目安であり、素材や作業内容によって異なります。事前に確認することをおすすめします。
なお、ニトリの店舗によっては提携している外部の裾上げサービスを紹介してくれる場合もあるようです。気になる方は、購入予定の店舗に直接問い合わせてみることをおすすめします。
ニトリでカーテンを持ち込んで裾上げ依頼できる?
「ニトリでカーテンを持ち込んで裾上げを依頼できるのか?」という質問をよく見かけますが、結論から言うと、ニトリでは基本的に持ち込みカーテンの裾上げサービスは行っていません。ただし、状況によっては対応可能な場合もあるため、詳しく解説していきます。
外部で購入したカーテンは持ち込み可能か
基本的に、ニトリでは他店で購入したカーテンの裾上げサービスは提供していません。これは多くの家具・インテリアショップに共通する方針で、以下のような理由が考えられます:
- 素材やデザインが異なるため、適切な対応が難しい
- 責任の所在が不明確になる可能性がある
- 自社商品の提供に注力している
ただし、店舗によっては提携している外部のリフォームサービスを紹介してくれる場合があります。具体的には、以下のようなケースが考えられます:
- ニトリと提携している外部業者の紹介
- 近隣のカーテン専門店やリフォーム店の案内
- 自分で裾上げする方法のアドバイス
店舗ごとの対応の違い:ニトリの店舗によっては対応が異なる場合があります。気になる方は、直接最寄りの店舗に問い合わせることをおすすめします。
ニトリ店舗での対応範囲と料金体系の有無
ニトリでは、前述の通り基本的に既製カーテンの裾上げサービスは行っていませんが、オーダーカーテンに関しては製作時にサイズ指定が可能です。以下にニトリのカーテン関連サービスの一般的な対応範囲をまとめます。
サービス内容 | 対応可否 | 料金目安 |
---|---|---|
オーダーカーテン製作(サイズ指定) | 対応可能 | カーテン本体価格に含まれる |
既製カーテンの裾上げ | 基本的に対応不可 | – |
持ち込みカーテンの裾上げ | 基本的に対応不可 | – |
カーテンレールの取り付け | 対応可能(有料) | 状況により異なる |
採寸サービス | 対応可能(一部地域・条件あり) | 状況により異なる |
ニトリでは、カーテンそのものの裾上げサービスよりも、「オーダーカーテン」で最初から適切なサイズを指定するか、「カーテンレールの取り付けサービス」など関連サービスを利用するのが一般的です。
最新情報の確認:サービス内容や料金は時期や地域によって変更される場合があります。最新情報はニトリ公式サイトや店舗での確認をおすすめします。
裾上げだけの依頼を受け付けているか確認する方法
ニトリで裾上げサービスが利用できるかどうかを確認する方法としては、以下のような手段があります:
- 店舗に直接問い合わせる:最寄りのニトリ店舗に電話や訪問で確認する。
- ニトリ公式サイトを確認する:最新のサービス情報が掲載されている場合があります。
- カスタマーサービスに問い合わせる:ニトリのお客様相談窓口に確認する。
- オーダーカーテン相談コーナーで尋ねる:店舗内のオーダーカーテンコーナーのスタッフに相談する。
- カーテンの種類(素材、ドレープ/レースなど)
- 購入店舗(ニトリで購入したのか、他店で購入したのか)
- カーテンのサイズと希望の長さ
- 裾上げの希望時期
なお、ニトリでの裾上げサービスが難しい場合は、以下のような代替案も検討してみてください:
- カーテン専門店:裾上げサービスを提供しているカーテン専門店を探す。
- 洋服のリフォーム店:洋服の裾上げと同様に対応してくれる場合が多い。
- クリーニング店:カーテンクリーニングと一緒に裾上げも依頼できる場合がある。
- インターネットサービス:宅配型のカーテン裾上げサービスもある。
裾上げサービスを依頼する際は、事前に料金や納期、対応可能な素材などを確認しておくことをおすすめします。特に特殊な素材や加工のカーテンは、対応できない場合もあるため注意が必要です。
長いカーテンを購入して調整したいときの注意点
窓のサイズにぴったり合うカーテンが見つからない場合、「少し長めのカーテンを購入して調整する」という方法も選択肢の一つです。ここでは、長いカーテンを購入して調整する際の注意点やコツを解説します。
床に引きずらないための最適な丈の決め方
カーテンの丈(長さ)を決める際には、機能性と見た目のバランスを考慮することが重要です。床に引きずりすぎると埃がたまりやすく、短すぎると見栄えが悪くなります。理想的なカーテンの丈は、用途や好みによって異なりますが、一般的には以下のような選択肢があります。
理想的なカーテンの丈の種類
- フローリングタッチ:床にジャストで触れる長さ。最も一般的で使いやすい長さです。
- フローティング:床から1~2cm浮かせた長さ。清掃がしやすく、実用的です。
- プリンセススタイル:床に5~10cm程度余裕を持たせ、裾が広がる長さ。豪華な印象になります。
- プディングスタイル:床に10~20cm程度余裕を持たせ、たっぷりとした印象の長さ。装飾性重視の場合に選ばれます。
一般的な住宅での使用では、「フローリングタッチ」または「フローティング」が最も使いやすく、実用的です。
床からの長さの決め方:用途に合わせた床からの理想的な距離の目安
- 日常使いの居間・寝室:床から0~1cm浮かせる
- こまめに掃除をする場所:床から2~3cm浮かせる
- 暖房器具の上部にある窓:床から3~5cm浮かせる(熱による影響を避けるため)
- 装飾性重視の場所:床に触れるか、または少し余裕を持たせる
カーテンの丈を決める際には、以下のような要素も考慮するとよいでしょう:
- 床の素材(カーペット/フローリングなど)
- 掃除の頻度
- 窓の開閉頻度
- ペットや小さな子どもの有無
- エアコンなどの空調設備の位置
掃き出し窓と腰高窓で異なる最適丈の基準
窓の種類によって、最適なカーテンの長さの基準は異なります。特に「掃き出し窓」と「腰高窓」では、以下のような違いがあります。
掃き出し窓(床まで届く大きな窓)の場合
- 基本的な長さ:床に触れるか、1~2cm浮かせた長さが一般的です。
- 開閉の考慮:頻繁に窓を開閉する場合は、2~3cm程度浮かせると引っかかりにくくなります。
- バルコニーへの出入り:バルコニーへの出入りが多い場合は、カーテンが引きずらないよう余裕を持たせましょう。
- 見た目の重視:見た目を重視する場合は、床に触れるか、わずかに溜まる程度の長さが美しく見えます。
腰高窓(床から離れた位置にある窓)の場合
- 基本的な長さ:窓枠の下から10~15cm程度下に垂らすのが一般的です。
- 暖房器具との関係:窓の下に暖房器具がある場合は、暖房器具に触れない長さにします。
- 短すぎない長さ:窓枠ぴったりの長さは不自然に見えるため、ある程度下に垂らします。
- 統一感:部屋に掃き出し窓と腰高窓が混在する場合、床からの高さを統一すると部屋に統一感が出ます。
既製サイズで妥協する際の裾の工夫方法
ニトリの既製カーテンで最適なサイズが見つからない場合、以下のような工夫で対応することができます。
既製カーテンでの妥協案と対処法
- フックの位置で調整する:カーテンフックの位置を変えることで、実質的な丈を調整できます。
- 少し長めを選んで調整する:理想の長さより少し長いサイズを選び、自分で裾上げする方法です。
- カーテンレールの高さを調整する:新築やリフォームの場合は、カーテンレールの位置を標準的なカーテンサイズに合わせることも検討できます。
- タッセルを活用する:サイドに束ねるタッセルを使用すると、実質的な丈感を変えることができます。
裾上げなしで長さを調整する簡易的な方法:
- カーテンクリップの活用:上部を折り返してクリップで留める方法。
- タックボトムテクニック:裾を折り返してカーテンウェイトを使用する方法。
- ダブルロッドの活用:2段のカーテンレールを使い、丈の調整幅を増やす方法。
- ドレープテープの調整:ドレープテープの折り方を変えて全体の丈を調整する方法。
また、既製カーテンで妥協する際には、以下のようなポイントも考慮するとよいでしょう:
- 柄の位置:柄物のカーテンは、裾上げすると柄のバランスが変わることがあります。
- 裾の加工:裾の加工が特殊な場合(ウェイト入り、装飾付きなど)は、裾上げが難しくなることがあります。
- レースとドレープの組み合わせ:レースカーテンとドレープカーテンを組み合わせる場合、丈のバランスに注意が必要です。
ニトリの公式サイト・店舗で確認すべき情報
ニトリでカーテンを購入する際、特に丈(長さ)に関して確認しておくべき情報があります。オンラインショップと実店舗それぞれで、チェックすべきポイントを解説します。
オンライン購入時にチェックすべき「丈」の表記
ニトリの公式オンラインショップでカーテンを購入する際には、以下のような「丈」に関する表記を確認しましょう。
オンラインでチェックすべき項目
- 商品仕様の「サイズ」欄:カーテンの幅と丈の詳細が記載されています。
- 「サイズ展開」の一覧:選択可能なサイズバリエーションが表示されています。
- 「機能表示」アイコン:洗濯可能か、遮光性はどうかなど、機能面の情報が表示されています。
- 「商品詳細」の説明:特殊な仕様や注意点が記載されていることがあります。
- 「レビュー」情報:実際に購入した人のサイズ感についてのコメントが参考になります。
オンライン購入時のサイズ表記のポイント:
- カーテンの「丈」は通常、フック上部から裾までの長さを指します。
- 「+2枚組」などの表記がある場合は、同じサイズのカーテンが2枚セットになっています。
- 「フックなし」「アジャスターフック付き」などの表記も確認しましょう。
- 「洗濯後の縮み」についての注意書きがある場合は、その分を考慮してサイズを選びましょう。
ニトリのオンラインショップでは、カーテンの写真や商品説明が詳しく掲載されていますが、色味やサイズ感は実物と異なって見える場合があります。迷った場合は、実店舗で実物を確認するか、カスタマーサービスに問い合わせることをおすすめします。
店舗スタッフに聞けること・伝えるべきこと
ニトリの実店舗でカーテンを購入する際には、店舗スタッフに相談することで、より適切な商品選びができます。以下は、店舗スタッフに聞けることと、あらかじめ伝えておくとよい情報です。
店舗スタッフに聞けること
- オーダーカーテンのサイズ指定範囲:どこまで細かくサイズ指定できるか。
- 特殊サイズの対応可否:非常に大きな窓や変形窓への対応は可能か。
- 素材による縮み具合の違い:洗濯後にどの程度縮むか、素材ごとの特性。
- 適切なフックの選び方:カーテンレールのタイプに合ったフックの選択。
- カーテンの機能性の違い:遮光性、断熱性などの機能面での違い。
- 店舗限定商品や特別セール情報:オンラインに掲載されていない商品情報。
店舗スタッフに伝えるべきこと
- 窓のサイズと形状:窓の幅と高さ、掃き出し窓か腰高窓かなど。
- カーテンレールの種類:既存のカーテンレールの種類や形状。
- 理想のカーテンスタイル:シンプルか装飾的か、ドレープの量など。
- 重視する機能:遮光性、断熱性、防音性など特に重視する機能。
- 洗濯の頻度:頻繁に洗濯するかどうかで素材選びが変わります。
- 予算:予算に合った提案をしてもらえます。
店舗訪問時の準備:店舗を訪問する前に、以下のものを準備しておくとスムーズに相談できます。
- 窓のサイズをメモしたもの(幅と高さ)
- 床からカーテンレールまでの高さのメモ
- 現在の部屋の写真(イメージを共有しやすい)
- 気になるカーテンデザインの参考画像
採寸時のよくあるミスとその回避法
カーテンのサイズを間違えてしまうと、せっかく購入したカーテンが使えなかったり、追加の調整が必要になったりします。特によくある採寸ミスとその回避法を解説します。
採寸時のよくあるミス
- カーテンレールの測り間違い:実際のレールの長さではなく、窓枠の幅で測ってしまう。
- 床からの高さの測り忘れ:カーテンレールまでではなく、窓枠までの高さで測ってしまう。
- フックの高さを考慮していない:フックの種類によって必要な丈が変わることを忘れる。
- 1か所だけの測定:床が傾いている場合や、カーテンレールが水平でない場合の差異を見逃す。
- 単位の取り違え:センチとミリの混同や、小数点の位置の間違い。
正確な採寸のコツ
- 複数箇所を測定する:カーテンレールの端と中央、床の複数箇所を測り、最短部分を基準にする。
- 適切な道具を使用する:巻尺(メジャー)やレーザー距離計など、正確に測れる道具を使用する。
- 実際のフックを考慮する:使用予定のカーテンフックを実際にレールに掛けて、フック上部からの距離を確認する。
- 窓周りの障害物をチェック:暖房器具、家具、窓の開閉範囲など、カーテンの動きを妨げる可能性のあるものをチェックする。
- 数値を記録する:測定した数値を正確にメモし、単位(cmなど)も明記する。
採寸時の注意点:
- カーテンレールの「見える部分」ではなく、「実際にカーテンを掛ける部分」の長さを測定しましょう。
- 両開きカーテンの場合、中央での重なり部分(通常10~20cm程度)も考慮する必要があります。
- 採寸は必ず誰かにダブルチェックしてもらうと安心です。
- 迷った場合は、やや長めに採寸しておくと、後から調整がしやすくなります。
ニトリのオーダーカーテンを検討している場合は、店舗によっては採寸サービスを提供していることもあります。正確なサイズ測定を希望する場合は、このようなサービスの利用も検討してみてください。
カーテンの長さ調整に関するよくある疑問
カーテンの長さ調整に関して、多くの人が持つ疑問や不安について解説します。特に、洗濯後の縮みや再調整の可能性など、長期使用を見据えたポイントを確認しましょう。
洗濯で縮む?素材による変化とその対策
カーテンは素材によって洗濯後の縮み方が大きく異なります。主な素材ごとの特性と対策を解説します。
素材別の縮み具合と特性
素材 | 縮みの度合い | 特徴と対策 |
---|---|---|
綿(コットン)100% | かなり縮む(約3~5%) | 自然素材で肌触りが良いが、縮みやすい。購入前に一度洗濯するか、余裕を持ったサイズ選びを。 |
ポリエステル100% | ほとんど縮まない(約0~1%) | 化学繊維で形状安定性が高い。洗濯による縮みを気にせず選べる。 |
綿・ポリエステル混紡 | やや縮む(約1~3%) | 綿の風合いとポリエステルの耐久性を兼ね備える。縮みは綿ほどではない。 |
麻(リネン) | かなり縮む(約3~7%) | 通気性が良く夏向き。縮みが大きいため、大きめサイズを選ぶか専門店での洗濯を検討。 |
レース素材 | 素材による(約0~3%) | 薄手で繊細な素材が多い。洗濯ネットの使用と優しい洗い方が必須。 |
縮み対策のポイント
- 購入前の対策:
- 綿や麻など縮みやすい素材の場合、理想の長さよりやや長めのサイズを選ぶ
- ポリエステルなど縮みにくい素材を選ぶ
- 販売員に縮み率を確認してから購入する
- 購入後の対策:
- 裾上げ前に一度洗濯して縮みを出してから調整する
- 洗濯表示に従った適切な洗い方をする
- 手洗いまたはドライクリーニングを検討する
- 洗濯ネットを使用して優しく洗う
- 陰干しし、直射日光を避ける
注意点:特殊加工(遮光、防炎など)が施されているカーテンは、洗濯により機能が低下する可能性があります。洗濯表示を必ず確認し、指定された方法で洗濯しましょう。
裾上げ後の再調整は可能か
一度裾上げしたカーテンを再調整することは可能ですが、方法によっては難易度や制約が異なります。裾上げ方法別の再調整可能性を解説します。
裾上げ方法別の再調整可能性
裾上げ方法 | 再調整の可否 | 再調整時の注意点 |
---|---|---|
縫製(余分な布を残した場合) | 可能 | 縫い目を解いて長さを調整できる。元の針穴が残る可能性あり。 |
縫製(余分な布を切った場合) | 困難 | 長くすることはほぼ不可能。短くすることのみ可能。 |
アイロン接着テープ | やや困難 | テープの粘着が強いと布を傷める可能性あり。慎重に剥がす必要がある。 |
安全ピンやクリップでの仮止め | 簡単 | 最も再調整しやすい方法。耐久性が低いという欠点あり。 |
カーテンフックの位置調整 | 簡単 | フックの位置を変えるだけで調整可能。ただし調整幅に限界あり。 |
再調整を見据えた裾上げのコツ
- 余裕を持った裾上げ:余分な布を切らずに折り込んでおくと、後から長くすることも可能です。
- 仮止めから始める:まずは安全ピンやクリップで仮止めし、しばらく使用感を確認してから本縫いするのがおすすめです。
- 調整可能な裾上げテープの利用:専用の調整可能な裾上げテープを使うと、簡単に長さを変えられます。
- 目立たない部分で試す:再調整する場合は、まず裾の目立たない部分で試してから全体に適用しましょう。
プロに依頼する際のポイント:プロに裾上げを依頼する場合、「将来的に再調整の可能性がある」ことを伝えておくと、それに適した方法で裾上げしてもらえることがあります。
レースカーテンとドレープカーテン、調整の違い
レースカーテンとドレープカーテンでは、素材や厚み、使用目的が異なるため、裾上げの方法や注意点も変わってきます。それぞれの特徴を理解して、適切な調整方法を選びましょう。
レースカーテンの裾上げ・調整のポイント
- 扱いが難しい薄手素材:レースカーテンは薄く繊細な素材が多く、扱いが難しいです。
- 透け感への配慮:裾上げの折り返し部分が透けて見えやすいため、丁寧な仕上げが必要です。
- 専用の細い針と糸:通常より細い針と糸を使用することで、目立たない仕上がりになります。
- 洗濯による変形に注意:洗濯後に形が崩れやすいため、形状安定加工されたものを選ぶか、専門店のクリーニングを検討しましょう。
- アイロン温度に注意:素材によってはアイロンの熱に弱いものがあるため、低温でアイロンをかけるか、当て布を使用しましょう。
ドレープカーテンの裾上げ・調整のポイント
- 重量感のある素材:厚手で重いため、しっかりした縫製や固定が必要です。
- 裏地付きの場合の対応:裏地付きのカーテンは表と裏を別々に調整するか、一緒に縫い合わせるかを検討します。
- 遮光性・断熱性への影響:裾上げの方法によっては、遮光性や断熱性に影響が出ることがあります。
- 丈夫な縫製が必要:重みで裾上げ部分が開いてしまわないよう、しっかりした縫製が必要です。
- カーテンウェイトの活用:裾にカーテンウェイト(重り)を入れることで、美しいドレープ感を保つことができます。
比較項目 | レースカーテン | ドレープカーテン |
---|---|---|
適した裾上げ方法 | 手縫い、専用の裾上げテープ | ミシン縫い、しっかりした裾上げテープ |
裾上げの難易度 | やや難しい(薄くて滑りやすい) | やや簡単(厚みがあり扱いやすい) |
裾上げ後の見え方 | 透けて見えやすいため丁寧さが必要 | 厚みがあるため比較的目立ちにくい |
長さの基準 | ドレープより1~2cm短めが一般的 | 床に合わせる、または少し余裕を持たせる |
レースとドレープの組み合わせ時のポイント:
- レースカーテンはドレープカーテンよりも1~2cm短くするのが一般的です。
- 両方とも同じ長さにすると、レースカーテンが前に出てしまい見た目が悪くなることがあります。
- 両方同時に裾上げする場合は、レールからの吊り位置の違いも考慮しましょう。
まとめ
ニトリのカーテンの裾上げ・長さ調整に関する情報をまとめてきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。
裾上げ対応の可否はカーテンの種類によって異なる
- オーダーカーテン:注文時に1cm単位でサイズ指定可能。最初から自分の窓に合ったサイズで作れます。
- 既製カーテン:店舗での裾上げサービスは基本的に提供していません。自分で調整するか、外部の業者に依頼する必要があります。
- 持ち込みカーテン:基本的に対応していませんが、店舗によっては外部業者を紹介してくれる場合もあります。
窓のサイズが特殊な場合や、ぴったりのサイズにこだわる場合は、オーダーカーテンを選ぶのがおすすめです。時間とコストに余裕がある場合は特に、オーダーカーテンのメリットは大きいでしょう。
オーダー時にしっかりサイズ指定すれば調整不要も可能
- 正確な採寸が重要:カーテンレールから床までの高さを複数箇所で測定し、最短部分を基準にします。
- フックの種類を考慮:使用するフックの種類によって必要な丈が変わることを忘れないようにしましょう。
- 理想的な床からの距離を決める:掃き出し窓と腰高窓で異なる基準を理解し、用途に合った長さを指定しましょう。
- 素材による縮みを考慮:綿や麻など縮みやすい素材の場合は、その分を見越したサイズ指定が必要です。
オーダーカーテンでは、窓のサイズだけでなく、カーテンの使い方や好みのスタイル、素材の特性なども考慮したサイズ指定ができます。店舗スタッフに相談しながら、最適なサイズを決めていくとよいでしょう。
自分に合った調整方法を選ぶことで快適な窓周りを実現
- 縫製による裾上げ:最も一般的で丈夫な方法です。縫製スキルがある方や、長期使用を想定している方におすすめです。
- アイロンテープによる裾上げ:手軽で簡単な方法です。縫製が苦手な方や、頻繁に洗濯しない場合におすすめです。
- フックの位置調整:最も簡単な方法ですが、調整幅に限界があります。少しの調整で済む場合におすすめです。
- 外部業者への依頼:確実な仕上がりを求める場合や、特殊な素材・デザインのカーテンの場合はプロに依頼するのがおすすめです。
カーテンの裾上げは、一度完成すれば長く使用するものです。見た目の美しさだけでなく、機能性や使いやすさも考慮して、自分に合った調整方法を選びましょう。
快適な室内環境づくりの一環として、カーテンの長さにこだわることは決して無駄ではありません。ぴったりのサイズのカーテンは、見た目の美しさだけでなく、遮光性や断熱性などの機能面でもメリットがあります。この記事が、あなたのカーテン選びと調整の参考になれば幸いです。
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