「ねぇ、どうして初詣に行くの?」「神様ってどこにいるの?」
新しい年を迎えた朝、お子さんからこんな質問をされて、思わず言葉に詰まってしまった経験はありませんか。毎年なんとなく行っている初詣ですが、いざ子どもに説明しようとすると、意外と難しいものです。「なんとなく毎年行ってるから」「みんな行くから」では、好奇心いっぱいの子どもたちは納得してくれませんよね。
この記事では、そんな親御さんのために、初詣の基本的な意味から参拝マナー、お賽銭やおみくじの豆知識、さらには子連れならではの準備やトラブル対処法まで、どこよりもわかりやすく、そして深く掘り下げて解説していきます。
読み終わる頃には、あなたはきっと自信を持って初詣の「先生」として、お子さんのあらゆる「なぜ?」に答えられるようになっているはずです。日本の美しい伝統行事を、親子で一緒に学んでいきましょう。
なお、この記事で紹介する内容は一般的な慣習や複数の情報源に基づいています。作法や解釈は地域や各神社・お寺によって異なる場合がありますので、その点はご了承ください。
初詣って何?子どもにわかりやすく伝えるコツ

初詣の本質は、実はとてもシンプルです。難しく考える必要はありません。まずはその核心をしっかり理解して、子どもたちの心に届く言葉に変換するコツをつかんでいきましょう。
「神様への新年のご挨拶」と伝えよう
子どもにとって最も大切なのは、理屈よりも「気持ち」です。難しい言葉や歴史的な背景をあれこれ説明するよりも、普段の生活に結びつけてあげるのがポイント。たとえば、お正月に親戚のおじいちゃんおばあちゃんに「あけましておめでとう」と挨拶するのと同じように、いつも見守ってくれている神様や仏様にも新年のご挨拶をしに行くんだよ、と伝えてあげると、スッと理解してくれることが多いです。
大人向けに補足すると、初詣には「旧年を無事に過ごせたことへの感謝」を伝えるという側面と、「新しい年も健やかで幸せに過ごせますように」と祈願するという側面があります。つまり、感謝とお願いの両方を込めた、日本人にとって大切な節目のお参りなのです。
いつまでに行けばいい?三が日と松の内の違い
「初詣は元日に行かなきゃダメ?」というのもよくある疑問ですよね。結論から言うと、焦る必要はまったくありません。
最も多くの人が参拝に訪れるのは、1月1日から3日までの三が日(さんがにち)です。この期間は確かに混雑しますが、お正月らしい賑やかな雰囲気を味わえるのが魅力といえます。屋台が立ち並び、晴れ着姿の人も多く、お祭りのような華やかさがあります。
一方で、「松の内(まつのうち)」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは門松などのお正月飾りを飾っておく期間のことで、一般的にはこの期間までに参拝するのが初詣とされています。ただし、松の内の期間は地域によって異なり、関東では1月7日まで、関西では1月15日までとするのが主流です。
さらに、旧暦では立春(節分の翌日)が新年の始まりとされていたため、「節分(2月3日頃)までに参拝すれば、それがその年の初詣」という考え方もあります。つまり、厳密な期限があるわけではないのです。
大切なのは、時期にこだわることよりも、家族みんなが落ち着いてお参りできるタイミングを選ぶこと。特に小さなお子さん連れの場合は、混雑のピークを避けて、日中の暖かい時間帯にゆったりと参拝するのがおすすめです。
神社とお寺、どちらに行っても大丈夫
初詣の場所に厳格な決まりはありません。神社に行っても、お寺に行っても、どちらでも大丈夫です。ご自身が信仰している場所、毎年訪れている馴染み深い場所、あるいは有名な寺社仏閣など、好きな場所を選んで問題ありません。
せっかくの機会ですから、お子さんに神社とお寺の違いを簡単に教えてあげるのも良い学びになりますね。神社には神様がいらっしゃいます。神様というのは、目には見えない自然の力や伝説の存在などを指し、入り口には鳥居があるのが特徴です。建物の名前は「○○神社」「○○神宮」「○○大社」などと呼ばれます。お参りの作法は、二礼二拍手一礼といって、手をパンパンと叩くのが特徴的です。
一方、お寺には仏様がいらっしゃいます。ブッダ(お釈迦様)や観音様など、仏像として姿が見えることが多いですね。入り口には山門があり、建物は「○○寺」「○○院」などと呼ばれます。お参りの作法は、手を叩かずに静かに合わせる合掌(がっしょう)です。
子どもには「神様がいるお家が神社で、仏様がいるお家がお寺だよ。どっちも、みんなが幸せになれるように、いつも優しく見守ってくれている大切な場所なんだ」と伝えてあげると、理解しやすいでしょう。
年齢別・子どもへの声かけフレーズ集

子どもの年齢によって、理解できる言葉や興味を持つポイントは大きく異なります。ここでは、年齢に合わせた声かけの例を具体的にご紹介します。お子さんの性格や発達に合わせて、アレンジしてみてくださいね。
幼児(2歳から5歳くらい)への声かけ
この年齢の子どもたちは、まだ抽象的な概念を理解するのが難しい時期です。目に見えるもの、体験できることを中心に伝えましょう。また、遊び感覚を取り入れると、楽しみながら参拝できます。
基本の声かけとしては、「今日は神様のお家にお出かけするよ!神様に『今年もよろしくね』ってご挨拶しに行こうね」という感じで、お出かけのワクワク感を演出してあげましょう。
鳥居の前では「ここが神様のお家の玄関だよ。『お邪魔します』ってペコリしようね」と声をかけ、一緒にお辞儀をしてあげてください。
お賽銭を入れる場面では「チャリンってお金を入れたら、神様に『ありがとう』って言おうね。お目々をつぶって、心の中でお話しするんだよ」と伝えると、子どもも真剣な表情でお参りしてくれることが多いです。
鈴を鳴らすときは「大きな音で鳴らすと、神様が『あ、○○ちゃんが来たね!』って気づいてくれるんだよ。一緒にガラガラしよう!」と言うと、喜んで鈴を鳴らしてくれます。
帰り道には「神様に会えたね!今年も元気に遊べますようにって、神様がパワーをくれたよ」と伝えて、ポジティブな気持ちで締めくくりましょう。
小学校低学年(6歳から8歳くらい)への声かけ
この年齢になると、少しずつ因果関係や社会のルールを理解できるようになってきます。「なぜそうするのか」を簡単に説明してあげると、納得して行動してくれるでしょう。
初詣の意味を伝えるときは「お正月になると、お友達や先生に『あけましておめでとう』って言うでしょ?それと同じで、神様にも新年のご挨拶をするんだよ。去年一年間、○○が元気に学校に通えたのは、神様が見守ってくれていたおかげかもしれないね。『ありがとうございました。今年もよろしくお願いします』って伝えに行こう」という感じで、感謝の気持ちと結びつけて説明します。
参道を歩くときには「真ん中の道は神様が通る特別な道なんだって。だから私たちは端っこを歩くのがマナーなんだよ。神様に道を譲ってあげようね」と伝えると、ルールを守る意識が芽生えます。
お願い事をする場面では「神様にお願いするときは、まず『いつもありがとうございます』って感謝を伝えてから、『今年は○○を頑張ります!』って自分の目標を宣言するといいんだよ。神様は頑張る人を応援してくれるからね」と声をかけましょう。単にお願いするだけでなく、自分も努力することの大切さを伝えられます。
二礼二拍手一礼を教えるときは「2回おじぎして、2回手を叩いて、最後にもう1回おじぎするんだよ。これは昔から決まっている神様へのご挨拶の仕方なの。ちゃんとした形でご挨拶すると、神様も嬉しいんだって」と、作法を覚えることへの意欲を引き出しましょう。
小学校高学年(9歳から12歳くらい)への声かけ
この年齢になると、歴史や文化への興味も出てきます。少し踏み込んだ説明も理解できるようになるので、日本の伝統文化として初詣を捉えてもらう良い機会です。
歴史的な背景を伝えるには「初詣って、実は昔からある日本の大切な習慣なんだ。昔の人は、新しい年を迎えると『氏神様(うじがみさま)』っていう、その土地を守ってくれている神様にご挨拶に行っていたんだよ。今でもその習慣が続いているんだね」という説明が効果的です。
神社とお寺の違いについては「神社は日本古来の神道(しんとう)という考え方に基づいていて、お寺は仏教という外国から伝わった宗教に基づいているんだ。日本ではこの2つが混ざり合って、両方を大切にしてきた歴史があるんだよ。だから、どちらに初詣に行っても大丈夫なの」と、少し踏み込んだ説明ができます。
お賽銭の意味を伝えるときは「お賽銭は、願い事を叶えてもらうための代金じゃないんだよ。日頃の感謝の気持ちを形にして、神様にお供えするものなの。金額が多いからって願いが叶いやすくなるわけじゃないんだ。大切なのは金額じゃなくて、心を込めてお参りすること」と、お金と願望の関係について正しい認識を持ってもらいましょう。
自分で目標を立てることを促すには「今年はどんな一年にしたい?受験勉強を頑張りたいとか、部活で活躍したいとか、何か目標はある?神様の前で自分の目標を宣言すると、なんだか気が引き締まるよね。一年後にまた来て、『目標達成できました!』って報告できるといいね」と声をかけて、自主性を尊重しつつ導いてあげましょう。
親子で実践!神社での参拝マナー

ここでは、参拝者が最も多い神社での作法を、ステップごとに詳しく解説していきます。作法は神様への敬意の表れ。堅苦しく考える必要はありませんが、基本を知っておくと自信を持ってお参りできますよ。
鳥居をくぐる前の一礼
鳥居は、神様がいらっしゃる神聖な領域と、私たちの住む日常の世界を分ける境界線です。いわば神様のお家の玄関のようなもの。友達の家に遊びに行くときも、いきなり入るのではなく「お邪魔します」と挨拶しますよね。それと同じ感覚で、鳥居の前で一度立ち止まり、軽くお辞儀をしてからくぐりましょう。
また、参道の中央は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様の通り道とされています。敬意を払って、少し端に寄って歩くとより丁寧な作法になります。ただし、これは厳格なルールというよりも心遣いの問題。子どもが真ん中を歩いてしまっても、神様は怒ったりしませんので、あまり神経質にならなくて大丈夫です。
手水舎での清め方
手水舎(てみずしゃ、または「ちょうずや」とも読みます)は、参拝の前に手と口を洗い清める場所です。これは、外の世界の穢れ(けがれ)を神様の前に持ち込まないための儀式。正式な手順がありますので、順を追って説明しますね。
まず、右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲んで左手にかけます。次に、柄杓を左手に持ち替えて、今度は右手に水をかけます。続いて、再び右手に柄杓を持ち替え、左の手のひらに水を受け、その水で口をすすぎます。このとき、柄杓に直接口をつけないように注意してください。口をすすいだ後は、もう一度左手に水をかけて清めます。最後に、残った水で柄杓の柄(え)の部分を清めるように、柄杓を縦に傾けて水を流し、元の場所に戻します。
とはいえ、この一連の動作は子どもには難しいものです。無理に全部やらせる必要はありません。「パパやママが手伝ってあげるから、お手々を綺麗にしようね」と、手を清めるだけでも十分です。ハンカチで手を拭いてあげるだけでも、清める気持ちは神様に伝わります。最近は感染症対策で手水舎が使えなくなっている神社も多いですが、その場合は心の中で身を清めるイメージをするだけでも大丈夫です。
お賽銭と鈴の作法
いよいよ神様にご挨拶をする拝殿(はいでん)の前に到着です。ここでの作法もしっかり押さえておきましょう。
まず、鈴がある場合は鳴らします。鈴の音には、参拝者を祓い清める効果があり、また神様に「参拝に来ましたよ」とお知らせする役割があるとされています。遠慮せずに、力強く鳴らしてみてください。子どもには「大きな音で、神様に『○○が来ましたよ!』ってお知らせしよう!」と声をかけると、楽しんで鳴らしてくれます。
次にお賽銭を入れます。ここで大切なのは、お賽銭は願いを叶えてもらうための対価ではなく、日頃の感謝を形にしてお供えするものだということ。投げ入れるのではなく、静かに丁寧に入れましょう。「いつも見守ってくれてありがとう、って気持ちを込めて、そっと入れようね」と子どもに声をかけてあげてください。
二礼二拍手一礼の正しいやり方
神社での拝礼の基本は「二礼二拍手一礼(にれい・にはくしゅ・いちれい)」です。神社によっては異なる作法もありますが、多くの神社ではこの形式に則っています。
最初に、姿勢を正して、腰を90度に曲げる深いお辞儀を2回行います。これが「二礼」です。次に、胸の高さで両手を合わせ、右手を少し下にずらします。そして、肩幅程度に両手を開き、パンパンと2回拍手を打ちます。これが「二拍手」です。なぜ右手をずらすのかについては、「神様と人はまだ一体ではないという謙遜の表れ」とか「音をずらすことで邪気を払う」など諸説ありますが、伝統的な作法として覚えておくと良いでしょう。
拍手を打ったら、ずらした右手を元に戻し、指先をきちんと合わせたまま、心の中で感謝と新年の祈りを捧げます。このとき、まず感謝を伝えてから、お願い事や今年の目標を心の中で唱えるのが良いとされています。最後に、もう一度深いお辞儀を1回行います。これが「一礼」で、拝礼は完了です。
子どもには「神様にご挨拶するよ。ママの真似してみてね。2回おじぎして、2回パンパンして、目をつぶってお願い事を考えて、最後にもう1回おじぎだよ」と、シンプルに伝えましょう。
帰り際の一礼
お参りが終わったら、来たときと同じように敬意を払って退きます。鳥居をくぐり終えたら、社殿の方を振り返り、「お邪魔しました、ありがとうございました」という気持ちを込めて、最後に一礼しましょう。これで初詣の参拝は完了です。
よくある疑問をスッキリ解決Q&A
ここからは、お賽銭の金額やおみくじの順番など、多くの人が一度は疑問に思ったことがあるテーマを深掘りしていきます。
- お賽銭の金額はいくらがいい?
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結論として、お賽銭の金額に決まりはありません。最も大切なのは「感謝の気持ち」であり、金額の多い少ないで神様のご利益が変わることはないのです。日本の神社を包括する神社本庁の公式サイトでも、お賽銭は日々の感謝の気持ちを表すものであり、金額によってご利益が変わることはないと明言されています。
とはいえ、縁起の良い語呂合わせがあるのも事実です。一種の言葉遊び、あるいは縁起担ぎとして楽しむのは良いことでしょう。代表的なものをご紹介すると、5円は「ご縁がありますように」、11円は「いいご縁がありますように」、25円は「二重にご縁がありますように」、41円は「終始いいご縁がありますように」、485円は「四方八方からご縁がありますように」といった意味が込められています。
逆に、10円は「遠縁(とおえん)」で縁が遠のくとか、500円は「これ以上硬貨(効果)がない」などと言われて避ける人もいますが、これもあくまで俗説の一つ。語呂合わせは気持ちよくお参りするためのスパイスと考えて、ご自身の感謝の気持ちに見合った金額を、心を込めてお供えしましょう。
- おみくじの順番と正しい見方
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初詣の醍醐味の一つといえば、おみくじですよね。でも、その見方にはいくつかポイントがあります。
まず、吉凶の順番についてですが、「大吉、中吉、小吉、吉、末吉、凶」という序列が一般的と思われがちです。しかし実は、全国統一のルールはありません。神社によっては「吉」が「中吉」より上だったり、さらに細かい「半吉」「末小吉」「大凶」などがあったりと、様々なバリエーションがあります。
そして、おみくじで最も大切なのは、吉凶の結果に一喜一憂することではありません。本当に見るべきは、そこに書かれている和歌や各項目の文章です。これらは、あなたの現状や未来に対する「神様からの具体的なアドバイス」とされています。「大吉だったから何もしなくても安泰」ではなく、「大吉の運気を維持するために、○○に気をつけなさい」と読み解くのが正しい見方なのです。
おみくじに書かれている各項目の意味も知っておくと、より深く読み解けます。「願望(ねがいごと)」は個人的な願い事が叶うかどうか、「待ち人(まちびと)」は恋愛相手だけでなく人生を良い方向に導く人全般を指し、「失せ物(うせもの)」は失くしたものや失った自信なども含みます。「旅立ち(たびだち)」は旅行だけでなく引越しや転職など環境の変化全般、「商い(あきない)」はビジネスや商売の運気、「学問(がくもん)」は勉強や試験について、「縁談(えんだん)」は結婚に繋がるご縁について、「病気(やまひ)」は健康状態や回復について書かれています。
- 喪中でも初詣に行っていいの?
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身内に不幸があった場合、初詣に行くべきか悩む方は少なくありません。これは非常にデリケートな問題ですが、一般的な考え方をお伝えします。
まず、「忌中(きちゅう)」と「喪中(もちゅう)」の違いを理解しておきましょう。忌中は、死の穢れを避けるべきとされる期間で、神道では50日間、仏教では49日間(四十九日)が一般的です。喪中は、故人を偲びお祝い事を慎む期間で、一般的に1年間とされています。
神社への参拝について言えば、神道では死を「穢れ」と捉えるため、忌中の期間は神社の鳥居をくぐるのは避けるべきとされています。ただし、忌明け後の喪中であれば、お祝いムードを避けて静かに感謝と祈りを捧げる分には問題ないとされることが多いです。
一方、お寺への参拝については、仏教では死を穢れとは捉えません。そのため、忌中・喪中に関わらずお寺へお参りすることは問題ないとされています。
最終的には、ご自身の気持ちやご家族の考え方が最も大切です。もし不安な場合は、参拝を予定している神社やお寺に直接問い合わせてみるのが最も確実でしょう。
- 子ども連れの服装と持ち物
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冬の屋外で長時間過ごす可能性もある初詣。特に子ども連れの場合は、万全の準備で臨みましょう。
服装の基本は防寒第一です。暖かいインナーの上にフリースやセーター、その上にダウンジャケットやコートというように、重ね着して体温調節できるようにするのがベストです。神社の拝殿は屋外ですし、待ち時間も長くなりがちなので、想像以上に冷えます。ニット帽やマフラー、手袋は必須アイテム。特に子どもは耳や手先が冷えやすいので、忘れずに持っていきましょう。
足元は厚手の靴下と歩きやすいスニーカーやスノーブーツがおすすめです。神社の参道は砂利道が多いので、ヒールやサンダルは避けた方が無難。子どもも転びにくい靴を選んであげてください。
持ち物としては、まず現金を忘れずに。お賽銭はもちろん、お守りを買ったり屋台で買い食いしたりするので、小銭を多めに用意しておくと便利です。ハンカチ、ティッシュ、ウェットティッシュも必須。屋台で食べ物を食べるときにも役立ちます。スマートフォンは記念撮影や連絡用に。使い捨てカイロがあると、ポケットに入れておくだけで体が温まります。小さなゴミ袋、お守りなどを入れるための小さなポーチもあると便利です。
小さなお子さん連れの場合は、抱っこ紐やベビーカー(ただし混雑時はベビーカーが使いにくいこともあります)、オムツやおしりふき、着替え、温かい飲み物を入れた水筒、すぐ口にできるおやつなども準備しておくと安心です。
お守りの種類と意味を知ろう

初詣に行くと、色とりどりのお守りが並んでいて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。ここでは、代表的なお守りの種類とその意味、そして正しい持ち方や処分方法についてご紹介します。
代表的なお守りの種類
まず「交通安全」のお守りは、その名の通り、車やバイク、自転車などの運転時の安全を祈願するものです。車のルームミラーにかけたり、鍵につけたりして持ち歩くことが多いですね。通学で自転車に乗るお子さんにもおすすめです。
「学業成就」「合格祈願」のお守りは、勉強や試験での成功を願うもの。受験を控えたお子さんへのプレゼントとしても人気です。筆箱やカバンにつけて、いつも持ち歩くと良いでしょう。
「健康祈願」「病気平癒」のお守りは、健康を維持したい方や、病気からの回復を願う方向けです。ご自身用はもちろん、体調を崩しがちなおじいちゃんおばあちゃんへのプレゼントにも喜ばれます。
「厄除け」「災難除け」のお守りは、厄年の方や、災いから身を守りたい方に。厄年でなくても、何となく悪いことが続くときに持つ方もいます。
「縁結び」のお守りは、恋愛成就だけでなく、人との良いご縁全般を願うもの。友人関係や仕事上の出会いにも効果があるとされています。
「安産祈願」のお守りは、妊娠中の方や、出産を控えた方への贈り物として定番です。無事に元気な赤ちゃんが生まれることを願います。
「家内安全」のお守りは、家族全員の健康と幸せを願うもの。家の神棚に祀ったり、リビングなど家族が集まる場所に置いたりすることが多いです。
「商売繁盛」「金運上昇」のお守りは、商売をしている方や、金運をアップさせたい方向け。お財布に入れて持ち歩く方が多いですね。
お子さんと一緒にお守りを選ぶ際は、「今年はどんなことを頑張りたい?」「どんな願い事がある?」と聞いてみて、その目標に合ったお守りを選ばせてあげると、お守りへの愛着も湧きますよ。
お守りの正しい持ち方と処分方法
せっかく授かったお守りも、正しく持っていなければ効果が薄れてしまうとも言われます。基本的な考え方として、お守りはいつも身近に持っておくのが良いとされています。カバンの中やポケット、財布の中など、常に持ち歩ける場所がベストです。
ただし、お守りを粗末に扱うのは避けましょう。汚れた場所に置いたり、踏んでしまう可能性のある床に置いたりするのはNGです。また、お守りを複数持つことについては「神様同士がケンカする」という俗説もありますが、実際にはそのようなことはないとされています。目的が違うお守りを複数持っていても問題ありません。
お守りの有効期限については、一般的に1年間とされています。これは「穢れ」を吸収してくれたお守りを新しいものに替える、という考え方に基づいています。1年経ったら、授かった神社やお寺に返納するのが基本です。多くの神社やお寺には「古札納め所」や「納札所」が設置されており、そこに返納することができます。
遠方で返納が難しい場合は、近くの神社やお寺でも受け付けてくれることがほとんどです。ただし、神社のお守りは神社に、お寺のお守りはお寺に返納するのがマナーとされています。郵送で受け付けている神社やお寺もありますので、どうしても行けない場合は問い合わせてみてください。
絶対にやってはいけないのは、ゴミとして捨てること。お守りには神様や仏様の力が宿っているとされているので、感謝の気持ちを込めて適切に返納しましょう。
初詣で起こりがちな失敗談と対処法

楽しみにしていた初詣も、思わぬトラブルで台無しになってしまうことがあります。ここでは、子ども連れの初詣でありがちな失敗談と、その対処法をご紹介します。事前に知っておけば、焦らずに対応できますよ。
混雑で子どもが迷子になった
三が日の人気神社は、想像を超える混雑になることがあります。人波に揉まれているうちに、気づいたら子どもの姿が見えなくなっていた、というのはよくある話です。
対策としては、まず出発前に親子で待ち合わせ場所を決めておきましょう。「はぐれたら、あの大きな木の下で待っていてね」など、子どもにもわかりやすいランドマークを決めておくと安心です。また、迷子札を持たせておくのも有効。子どもの服のポケットに、親の連絡先を書いた紙を入れておきましょう。スマートフォンを持てる年齢であれば、GPSで居場所を確認できるアプリを入れておくのもおすすめです。
服装は目立つ色を選ぶのもポイント。黒やグレーなど地味な色は人混みに紛れてしまいますが、赤や黄色など明るい色のジャケットを着ていれば、遠くからでも見つけやすくなります。
もし迷子になってしまったら、まずは落ち着いて周囲を見渡しましょう。それでも見つからない場合は、神社の社務所や警備員に声をかけてください。迷子の放送をしてもらえることもあります。
寒さで子どもが機嫌を損ねた
冬の屋外で長時間並ぶのは、大人でもつらいもの。子どもが「寒い」「もう帰りたい」とぐずり始めて、せっかくの初詣が気まずい雰囲気になった経験がある方も多いのではないでしょうか。
対策の基本は、やはり防寒対策を万全にすること。特に足元は冷えやすいので、厚手の靴下を履かせ、カイロを靴の中に入れてあげるのも効果的です。また、温かい飲み物を入れた水筒を持参し、こまめに飲ませてあげましょう。
参拝の時間帯を工夫するのも重要です。早朝や夜間は特に冷え込むので、日中の暖かい時間帯を狙いましょう。また、三が日のピーク時間を避けて、1月4日以降や午後遅めの時間に行くと、待ち時間も短くなります。
それでも機嫌が悪くなってしまったら、無理に長居せず、お参りだけ済ませてさっさと切り上げるのも一つの手。初詣は義務ではありませんから、楽しい思い出として残ることを優先しましょう。近くにあたたかい休憩所や飲食店があれば、そこで一休みするのも良いですね。
お賽銭用の小銭を忘れた
いざお賽銭を入れようとしたら、財布の中には千円札しかなかった、という経験はありませんか。最近はキャッシュレス化が進んで、普段から小銭を持ち歩かない方も増えていますよね。
対策としては、出発前に必ずお賽銭用の小銭を準備しておくこと。5円玉や50円玉など、語呂合わせで縁起が良いとされる硬貨を用意しておくと、より気持ちよくお参りできます。子どもにも自分のお賽銭として小銭を持たせてあげると、喜んでお参りに参加してくれますよ。
もし小銭を忘れてしまった場合、神社によっては両替を受け付けているところもあります。また、近くにコンビニや自動販売機があれば、そこで何か買って小銭を作るという手もあります。それも難しければ、お札をお供えしても失礼にはあたりません。大切なのは金額ではなく気持ちですから。
おみくじで凶が出て子どもが泣いた
初詣の楽しみにしていたおみくじで「凶」が出てしまい、子どもが大泣き、というのも時々聞く話です。子どもにとっては「悪いことが起きる」という恐怖でいっぱいになってしまいますよね。
こんなときは、まず子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。「そっか、凶が出てびっくりしたね」と受け止めてから、凶の本当の意味を教えてあげてください。「凶っていうのは、『気をつけてね』っていう神様からのアドバイスなんだよ。悪いことが起きるっていう予言じゃなくて、『ここを気をつければ大丈夫だよ』って教えてくれてるの。だから、おみくじに書いてあることをよく読んで、気をつけて生活すれば、きっといい一年になるよ」と伝えてあげましょう。
また、凶のおみくじを境内の木に結ぶと、悪い運を木に託して良い方向に転じるとも言われています。「ここに結んだら、悪い運は木さんが引き受けてくれるんだって。だから大丈夫だよ」と言って一緒に結んであげると、子どもも安心してくれるはずです。
事前に「おみくじはどんな結果が出ても、神様からのアドバイスだから、どれが出ても大丈夫だよ」と伝えておくのも予防策として有効です。
全国おすすめ初詣スポット

日本全国には魅力的な神社やお寺がたくさんあります。ここでは、家族連れにもおすすめの初詣スポットをエリア別にご紹介します。有名どころから穴場まで、今年の初詣選びの参考にしてくださいね。
関東地方の人気スポット
関東地方で最も参拝者数が多いとされるのが、東京都渋谷区にある明治神宮です。明治天皇と昭憲皇太后を祀り、都心にありながら緑豊かな森に囲まれた荘厳な雰囲気が魅力。参道が広いので、混雑していてもベビーカーで参拝しやすいのも子ども連れには嬉しいポイントです。
千葉県成田市の成田山新勝寺は、真言宗智山派の大本山で、開山から1000年以上の歴史を持つ名刹です。参道には鰻屋さんや和菓子屋さんが立ち並び、参拝後の食べ歩きも楽しめます。成田空港からもアクセスしやすく、旅行帰りに立ち寄る方も多いですね。
神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮は、源頼朝ゆかりの神社として知られています。小町通りでの食べ歩きや、鎌倉大仏など周辺の観光スポットも充実しているので、初詣と一緒に鎌倉観光を楽しむことができます。
埼玉県川越市の喜多院は「川越大師」として親しまれ、江戸城から移築された建造物など見どころが豊富。近くには「小江戸」と呼ばれる蔵造りの町並みが広がり、初詣と合わせて散策を楽しめます。
関西地方の人気スポット
関西で最も参拝者が多いとされるのが、京都市伏見区の伏見稲荷大社です。朱色の千本鳥居で有名なこの神社は、商売繁盛や五穀豊穣のご利益があるとされています。山頂まで続く鳥居のトンネルは圧巻ですが、子ども連れなら途中の「四つ辻」まででも十分に雰囲気を味わえます。
大阪府大阪市の住吉大社は、全国に約2300社ある住吉神社の総本社です。反橋(太鼓橋)を渡るのは子どもたちにも大人気。航海安全や産業振興のご利益で知られ、地元では「すみよっさん」の愛称で親しまれています。
兵庫県西宮市の西宮神社は、商売繁盛の神様「えびす様」を祀る神社の総本社です。毎年1月10日の「十日えびす」では、開門と同時に境内を走る「福男選び」が全国ニュースになりますね。
奈良県奈良市の春日大社は、世界遺産にも登録されている古社です。境内には可愛らしい鹿がたくさんいて、子どもたちも大喜び。鹿せんべいをあげる体験は、忘れられない思い出になるでしょう。
その他の地域のおすすめスポット
北海道札幌市の北海道神宮は、北海道の総鎮守として信仰を集めています。雪景色の中での初詣は、北国ならではの風情があります。防寒対策は万全に。
愛知県名古屋市の熱田神宮は、三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」を祀る由緒ある神社です。広大な敷地に緑が豊かで、都会の喧騒を忘れて静かにお参りできます。
福岡県太宰府市の太宰府天満宮は、学問の神様・菅原道真公を祀ることで有名です。受験生には特におすすめ。参道には名物の梅ヶ枝餅を売るお店が並び、焼きたての餅を頬張りながら参拝できます。
広島県廿日市市の厳島神社は、海に浮かぶ朱色の大鳥居で世界的に有名です。干潮時には鳥居のそばまで歩いて行けることも。世界遺産の神秘的な雰囲気の中での初詣は格別です。
どの神社やお寺も、それぞれに歴史や見どころがあります。今年はいつもと違う場所で初詣をしてみるのも、新鮮な気持ちで新年を迎えられて良いかもしれませんね。
参拝後の楽しみ方

お参りが終わったら、あとは存分に初詣を楽しみましょう!参道に並ぶ屋台で美味しいものを食べたり、家族で記念写真を撮ったり。ここでは、参拝後の楽しみ方のコツをご紹介します。
屋台グルメを楽しもう
初詣の楽しみといえば、やっぱり屋台グルメですよね。寒い中でハフハフしながら食べる温かい食べ物は格別です。
定番といえば、まずは「たこ焼き」「焼きそば」「お好み焼き」の粉もん三銃士。子どもから大人まで大人気で、どの屋台も行列ができています。寒い日には「おでん」や「豚汁」で体を温めるのもおすすめ。じんわりと染み渡る温かさに、思わずほっと一息つけます。
甘いもの好きなお子さんには「りんご飴」「チョコバナナ」「ベビーカステラ」が鉄板。最近は「クレープ」や「タピオカドリンク」を出している屋台も増えていますね。「わたあめ」は見た目も可愛くてフォトジェニック。子どもが嬉しそうに頬張る姿を写真に収めるのも良い思い出になります。
大人向けには「焼き鳥」や「イカ焼き」をおつまみに、熱燗やホットワインで温まるのも乙なもの。ただし、お子さん連れの場合は飲みすぎに注意してくださいね。
屋台で食べるときのコツとしては、ウェットティッシュを多めに持っていくこと。ソースや油で手がベタベタになりがちですし、食べこぼしもサッと拭けて便利です。また、小さなお子さんには熱いものは少し冷ましてから渡すようにしましょう。屋台の食べ物は出来たてアツアツなので、やけどに注意です。
思い出に残る写真撮影のコツ
せっかくの初詣、素敵な写真を残したいですよね。ここでは、スマートフォンでも映える写真が撮れるコツをいくつかご紹介します。
まず、鳥居は絶好の撮影スポットです。鳥居をバックに家族で並んで撮るのが定番ですが、少し斜めの角度から撮ると奥行きが出ておしゃれな雰囲気に。朝の時間帯なら人が少なく、鳥居を独占して撮影できることも。
お参りしている姿を後ろから撮るのも素敵です。手を合わせて真剣に祈っている横顔や後ろ姿には、言葉にできない神聖な雰囲気が漂います。お子さんが一生懸命お参りしている姿は、成長記録としても貴重ですね。
おみくじを引いている瞬間、結果を見て喜んでいる(または凶で落ち込んでいる)表情、屋台で美味しそうに食べている姿など、自然な表情を捉えたスナップ写真もおすすめ。「はい、チーズ!」よりも、何かに夢中になっているときの表情の方が生き生きとして見えるものです。
撮影のタイミングとしては、日中の明るい時間帯がベスト。夜の初詣も雰囲気がありますが、暗いとスマートフォンのカメラではブレやすく、ノイズも乗りやすくなります。どうしても夜に撮りたい場合は、ライトアップされている場所を選んだり、フラッシュを使ったりして工夫しましょう。
混雑している場所での撮影は、他の参拝者の迷惑にならないように配慮することも大切です。通路をふさいで長時間撮影したり、大声で「こっち向いて!」と叫んだりするのはマナー違反。さっと撮影して、すぐに場所を空けるようにしましょう。
まとめ
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。最後に、この記事のポイントをおさらいしておきましょう。
初詣は、旧年への感謝と新年の幸せを願う、日本の美しい伝統行事です。子どもには難しい言葉を使わず、「神様への新年のご挨拶だよ」と気持ちを込めて伝えましょう。年齢に合わせた声かけを工夫することで、子どもも初詣を自分ごととして楽しめるようになります。
参拝作法やお賽銭の金額に厳格な決まりはありません。何よりも大切なのは、心を込めてお参りする気持ちです。完璧を目指す必要はなく、できる範囲で丁寧に参拝すれば、その誠意は神様に届きます。
おみくじは吉凶の結果に一喜一憂するのではなく、「神様からのアドバイス」として受け止め、一年を過ごす指針にしましょう。凶が出ても落ち込む必要はありません。むしろ、注意点を教えてもらえたと前向きに捉えてください。
お守りは目的に合わせて選び、大切に持ち歩きましょう。一年経ったら感謝を込めて返納し、新しいお守りを授かるのが習わしです。
子ども連れの初詣では、防寒対策と持ち物の準備を万全に。迷子対策や機嫌が悪くなったときの対処法も事前に考えておくと、安心してお参りできます。
そして何より、家族みんなが笑顔で楽しめる初詣にすることが、素晴らしい一年のスタートにつながります。無理をせず、家族のペースで、楽しい思い出を作ってくださいね。
この記事が、あなたのご家族にとって、より深く、より楽しい初詣の一助となれば幸いです。皆様にとって、新しい一年が健やかで喜びに満ちたものとなりますよう、心からお祈り申し上げます。

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