毎日歩いている道路、自宅の駐車場、ショッピングモールの地面。ふと気づくと「黒っぽいところ」と「灰色っぽいところ」がありますよね。どちらも「舗装されている」という点では同じに見えますが、実はまったく違う素材が使われています。
黒い地面の正体は「アスファルト」、灰色の地面は「コンクリート」。この2つ、見た目だけでなく、原料も特徴も、得意なことも苦手なこともまるで違う素材なんです。
「自宅の駐車場をリフォームしたいけど、どっちにすればいいの?」「なんで道路は黒くて、建物の周りは灰色なの?」そんな疑問を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アスファルトとコンクリートの違いを、使われる場所や目的ごとにわかりやすく解説していきます。歴史的な背景から、実際に業者に依頼するときのポイントまで、知っておくと役立つ情報をたっぷりお届けします。
アスファルトとコンクリートの基本的な違い
まずは、両者の基本的な違いから見ていきましょう。原料から製造方法、そして歴史的な発展まで、それぞれの素材が持つ「個性」を理解することで、なぜ使い分けられているのかが見えてきます。
原料と製造方法の違い
アスファルトの主原料は、意外にも石油です。石油を精製するとガソリンや灯油などが取れますが、その過程で残る「ビチューメン」という真っ黒でドロドロした炭化水素が、アスファルトの正体。このビチューメンに砂や砕石を混ぜ、高温(150~180℃程度)で練り合わせて「アスファルト合材」を作ります。現場では、この熱々の合材を敷きならし、ローラーで押し固めて完成となります。
一方、コンクリートの主原料はセメントです。セメントに水を加え、さらに砂と砂利(骨材と呼ばれます)を混ぜ合わせて作ります。水とセメントが化学反応を起こし、時間をかけてゆっくりと固まっていくのが特徴。工場で練り混ぜたものを「生コンクリート(生コン)」と呼び、あのぐるぐる回るミキサー車で現場まで運ばれます。
見た目の違い
一番わかりやすい違いは、やはり色です。アスファルトは原料のビチューメンの影響で黒っぽい色をしています。新しく舗装されたばかりのアスファルトは真っ黒ですが、経年劣化で徐々にグレーがかってきます。
コンクリートは、セメントの色がベースとなるため、灰色から白っぽい色合いになります。仕上げ方によっては、表面に模様をつけたり、砂利を浮き上がらせたりといった装飾も可能です。
アスファルトとコンクリートの歴史
アスファルトの歴史は、実はとても古いものです。天然アスファルト(地面から自然に湧き出るもの)は、紀元前3000年頃のメソポタミア文明でレンガの接着剤として使われていた記録があります。ただし、現在のように道路舗装に使われるようになったのは19世紀後半から。石油産業の発展とともに、安定して大量生産できるようになり、世界中の道路を覆うようになりました。日本でアスファルト舗装が本格的に普及したのは、戦後の高度経済成長期以降のことです。
コンクリートの歴史は、古代ローマ帝国にまでさかのぼります。「ローマン・コンクリート」と呼ばれる古代のコンクリートは、火山灰を使った独自の製法で、2000年以上経った今でもパンテオン神殿のドームなどに残っています。現代のポルトランドセメントを使ったコンクリートは、1824年にイギリスで発明されました。日本では明治時代から使われ始め、関東大震災以降、耐震性の高い建築素材として急速に普及しました。
なぜ日本の道路はアスファルトだらけなの?
日本の道路をよく見てみると、そのほとんどが黒いアスファルト舗装であることに気づきます。国土交通省のデータによると、日本の舗装道路の約95%がアスファルト舗装。なぜこれほどまでにアスファルトが選ばれているのでしょうか?
最大の理由は「工事のスピード」です。アスファルト舗装は、敷きならしてローラーで固めた後、温度が下がればすぐに車を通すことができます。朝から工事を始めて、夕方には交通規制を解除できるケースも珍しくありません。交通量の多い日本の道路事情を考えると、この「すぐ使える」という特性は非常に重要です。
もう一つの大きな理由は「コスト」。材料費も工事費もコンクリートより安く抑えられるため、広大な道路網を整備・維持していく上で、経済的な負担が軽くなります。
さらに、走行時の快適性もポイントです。アスファルトは適度な弾力性があり、タイヤとの摩擦で発生する「ゴーッ」という走行音を吸収してくれます。排水性に優れたタイプなら、雨の日の水はねやスリップも軽減できます。
ただし、アスファルトにも弱点はあります。寿命が約10年と比較的短く、夏の暑さで柔らかくなりやすいため、大型車が頻繁に通る場所では「わだち」ができやすくなります。そのため、定期的な補修やオーバーレイ(上から新しいアスファルトを重ねる工法)が必要になります。
自宅の駐車場にはどっちがいい?
「マイホームの駐車場をどうしよう」と悩んでいる方は多いはず。結論から言うと、一般的な戸建て住宅の駐車場には、コンクリートが選ばれることが多いです。その理由を見ていきましょう。
駐車場にコンクリートが選ばれる理由
まず、耐久性の高さが挙げられます。コンクリートは一度固まれば非常に頑丈で、乗用車程度の重さなら余裕で支えられます。寿命も20~40年と長く、一度施工すればかなり長期間にわたって使い続けることができます。
次に、見た目の美しさ。コンクリートは仕上げ方次第でさまざまな表情を見せてくれます。表面をツルツルに仕上げる「金ゴテ仕上げ」、ザラザラとした質感の「刷毛引き仕上げ」、砂利を浮かび上がらせる「洗い出し仕上げ」、模様を転写する「スタンプコンクリート」など、住宅のデザインに合わせた選択が可能です。
また、住宅地の駐車場は面積がそこまで広くないため、コンクリートの「工期が長い」というデメリットの影響が比較的小さいのも理由の一つです。
アスファルトを選ぶケース
とはいえ、アスファルトが選ばれるケースもあります。例えば、広い敷地に複数台分の駐車スペースを確保したい場合や、初期費用をできるだけ抑えたい場合には、アスファルトのほうが経済的です。
また、アスファルトは部分的な補修が比較的容易なので、「とりあえず今は安く仕上げて、将来的にリフォームを考えたい」という場合にも向いています。
駐車場舗装の費用相場
気になる費用の目安ですが、一般的な戸建て住宅の駐車場(車2台分、約30平米)の場合で見てみましょう。
アスファルト舗装の場合、1平米あたり3,000~6,000円程度が相場です。30平米なら9万~18万円程度となります。ただし、下地の状態や地域によって大きく変動します。
コンクリート舗装の場合、1平米あたり8,000~15,000円程度が目安。30平米なら24万~45万円程度となり、アスファルトの2~3倍ほどの費用がかかります。
なお、これらはあくまで目安であり、実際の費用は現場の状況(既存の舗装の撤去が必要か、地盤改良が必要かなど)によって大きく変わります。複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
DIYで施工するならどっちが現実的?
「業者に頼むと高いし、自分でやってみようかな」と考える方もいるかもしれません。結論から言うと、どちらもDIYでの本格的な施工はかなり難易度が高く、特にアスファルトは事実上不可能です。
アスファルトのDIYはほぼ不可能
アスファルト舗装がDIYに向かない理由は明確です。アスファルト合材は150℃以上の高温で扱う必要があり、専用のプラントで製造された合材を、保温できる専用車両で現場まで運ばなければなりません。さらに、敷きならしには専門の機械が必要で、締め固めにはローラー車を使います。材料・機材の両面で、一般の方が手を出せる領域ではありません。
ホームセンターで「常温アスファルト」という補修材が売られていることがありますが、これはあくまで穴埋め補修用。駐車場全体を舗装するようなものではありません。
コンクリートのDIYは「できなくはない」レベル
コンクリートはホームセンターで材料を揃えることができ、理論上はDIYでの施工が可能です。「インスタントコンクリート」や「ドライ生コン」といった、水を混ぜるだけで使える製品も販売されています。
ただし、駐車場サイズの面積をDIYで施工するのは、相当な覚悟が必要です。大量のコンクリートを混ぜる作業は想像以上の重労働ですし、表面を平らに仕上げるには技術が必要です。また、厚みが不足していたり、下地の処理が不十分だったりすると、すぐにひび割れてしまいます。
DIYでコンクリートを扱うなら、駐車場全体ではなく、小さなステップや花壇の縁取り、飛び石の設置といった小規模な作業に留めておくのが無難でしょう。
空港・港湾・工場など特殊な場所での使い分け
一般的な道路や駐車場以外にも、アスファルトとコンクリートはさまざまな場所で使い分けられています。特に、過酷な条件が求められる特殊な場所での選択理由を見てみましょう。
空港の滑走路
航空機が離発着する滑走路には、主にコンクリートが使われています。ジェット機のエンジンから噴射される高温の排気ガスに耐える必要があるため、熱で変形しやすいアスファルトは不向きなのです。また、航空機は乗用車とは比較にならないほど重量があり、繰り返しの荷重に耐える必要があります。
ただし、滑走路に接続する誘導路や、航空機の駐機場(エプロン)の一部では、アスファルトが使われることもあります。これは、補修のしやすさやコスト面を考慮した選択です。
港湾・コンテナターミナル
港のコンテナターミナルでは、コンクリート舗装が主流です。コンテナを積んだトレーラーや、コンテナを持ち上げるガントリークレーン、スタッキングするリーチスタッカーなど、超重量級の機械が行き交うため、高い強度が求められます。また、海水や塩分にさらされる環境でも、適切に設計・施工されたコンクリートは耐久性を発揮します。
工場・物流倉庫
工場の敷地内や物流倉庫の構内も、コンクリート舗装が選ばれることが多い場所です。フォークリフトが頻繁に走り回り、重い荷物を積んだトラックが出入りするため、アスファルトでは沈下やわだちが発生しやすくなります。
特に、フォークリフトのタイヤは小さくて硬いため、路面にかかる圧力(接地圧)が非常に高くなります。この点からも、硬くて変形しにくいコンクリートが適しています。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドの地面がコンクリートなのは、安全性を考慮した選択です。コンクリートは耐火性に優れており、万が一燃料が漏れて火災が発生しても、路面自体が燃え広がることはありません。また、ガソリンや軽油はアスファルトを溶かす性質があるため、燃料を扱う施設ではコンクリートが必須となります。
費用・工期・寿命を徹底比較
アスファルトとコンクリート、実際に施工するとなると気になるのが「いくらかかるのか」「どれくらい時間がかかるのか」「どれくらい持つのか」という点ですよね。ここでは、より具体的な数字を交えて比較していきます。
費用の比較
施工費用は、規模や地域、下地の状態によって大きく変わりますが、一般的な目安としては以下のとおりです。
アスファルト舗装は、1平米あたり3,000~6,000円程度。比較的狭い面積(50平米以下)の場合は、最低施工料金が設定されていることが多く、割高になりがちです。逆に、面積が広くなればなるほど、1平米あたりの単価は下がる傾向があります。
コンクリート舗装は、1平米あたり8,000~15,000円程度。アスファルトの2~3倍の費用がかかります。ただし、仕上げの種類(金ゴテ、刷毛引き、スタンプなど)によっても費用は変動します。デザイン性の高いスタンプコンクリートは、さらに割増になることが一般的です。
なお、既存の舗装を撤去して新たに施工する場合は、撤去費用と廃材処分費用が別途かかります。この費用は、1平米あたり1,000~3,000円程度が目安です。
工期の比較
工事にかかる時間は、両者で大きく異なります。
アスファルト舗装の最大の強みは、そのスピードです。下地が整っている状態であれば、敷きならしてローラーで固め、温度が50℃以下に下がれば通行可能になります。小規模な駐車場なら1日、大規模な道路工事でも数日で完了することが多いです。
コンクリート舗装は、打設(流し込み)後に養生期間が必要です。表面が固まるまでに1~2日、実際に車を乗り入れられるようになるまでには、季節や天候にもよりますが1週間~4週間程度かかります。この間、その場所は使えないため、駐車場であれば別の場所に車を停める必要があります。
寿命の比較
長期的な視点で見ると、寿命の違いも重要な判断材料になります。
アスファルト舗装の寿命は、一般的に10年程度と言われています。ただし、交通量や気候条件によっては、それより早く劣化することもあります。特に、夏の高温や大型車の通行が多い場所では、わだちや表面のひび割れが発生しやすくなります。
コンクリート舗装の寿命は、20~40年程度。アスファルトの2~4倍の耐用年数があります。初期費用は高くても、ライフサイクルコスト(長期的な維持管理費用を含めた総費用)で考えると、コンクリートのほうが経済的になるケースもあります。
季節ごとのメンテナンス注意点
せっかく施工した舗装を長持ちさせるためには、季節に応じた適切なメンテナンスが大切です。アスファルトとコンクリート、それぞれの注意点を見ていきましょう。
春のメンテナンス
冬の凍結と融解を繰り返した後、春先はダメージが表面化しやすい時期です。アスファルトの場合は、小さなひび割れや剥がれがないかチェックしましょう。放置すると雨水が浸入し、下地を傷めて大きな穴(ポットホール)に発展することがあります。早期発見・早期補修が基本です。
コンクリートも同様に、ひび割れのチェックを行いましょう。特に、目地(わざと入れた溝)以外の場所にひび割れがないか確認します。小さなひび割れなら、市販のコンクリート補修材で対処できます。
夏のメンテナンス
夏はアスファルトにとって厳しい季節です。表面温度が60℃を超えることも珍しくなく、アスファルトが柔らかくなります。この状態で重い車を長時間停めておくと、タイヤの跡がついてしまうことがあります。できれば日陰に駐車するか、タイヤの下に板を敷くなどの対策を取りましょう。
コンクリートは熱による変形の心配はほとんどありませんが、表面温度はアスファルトより低いとはいえ、やはり高温になります。ペットの散歩時には、肉球のやけどに注意が必要です。
秋のメンテナンス
秋は、落ち葉の処理が重要です。落ち葉が溜まった状態で雨が降ると、舗装面が滑りやすくなるだけでなく、湿気がこもって苔やカビの原因になります。定期的に掃き掃除を行いましょう。
また、冬に向けて、ひび割れの補修を済ませておくのが理想的です。ひび割れから水が入り、凍結して膨張すると、ダメージが一気に広がります。
冬のメンテナンス
寒冷地では、凍結と融解の繰り返しが舗装の大敵です。水がひび割れに入り込み、凍って膨張し、融けて収縮するというサイクルが繰り返されると、ひび割れがどんどん広がっていきます。
融雪剤(塩化カルシウムなど)を使う場合は、注意が必要です。コンクリートに融雪剤を多用すると、表面が剥離する「スケーリング」という現象が起きることがあります。必要最小限の使用に留め、春になったらしっかり水で洗い流しましょう。
夏の暑さ、どっちが熱くなる?
夏になると話題になるのが、地面の温度問題です。「アスファルトの上は歩けないほど熱い」というイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか?
表面温度の違い
結論から言うと、夏の日差しの下では、アスファルトのほうがコンクリートより高温になります。真夏の晴れた日の午後、アスファルトの表面温度は60~65℃に達することがあります。一方、コンクリートは50~55℃程度。約10℃の差があるとされています。
この差が生まれる理由は、主に色の違いです。黒いアスファルトは太陽光を吸収しやすく、灰色や白っぽいコンクリートは光を反射しやすい性質があります。
ヒートアイランド現象との関係
都市部で問題となっているヒートアイランド現象。これは、緑地や水面が少なく、アスファルトやコンクリートで覆われた都市部の気温が、郊外より高くなる現象です。
熱を吸収しやすいアスファルトは、ヒートアイランド現象の一因とされています。そのため、近年は表面に特殊な塗料を塗布して赤外線を反射させる「遮熱性アスファルト」や、水を浸透させて気化熱で温度を下げる「保水性舗装」など、温度上昇を抑える技術の開発が進んでいます。
ペットの散歩に要注意
夏の舗装路面は、人間にとっては靴を履いているのでそこまで意識しないかもしれませんが、裸足で歩く犬や猫にとっては深刻な問題です。表面温度が50℃を超えると、肉球にやけどを負う危険があります。
夏のペットの散歩は、早朝や夕方以降の涼しい時間帯を選ぶのがベストです。どうしても日中に外出する必要がある場合は、手の甲を地面に5秒ほど当ててみてください。熱くて我慢できないようなら、ペットにとっても危険な温度です。
業者に依頼する際のチェックポイント
駐車場や外構の舗装工事を業者に依頼する際、どんな点に注意すればよいのでしょうか。後悔しないための主なポイントを紹介します。
複数の業者から見積もりを取る
舗装工事の費用は、業者によってかなり差があります。最低でも2~3社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。見積書の内容が詳細に書かれているか、内訳が明確かどうかもチェックポイントです。「一式」としか書かれていない見積書は、後から追加費用を請求されるリスクがあります。
施工実績を確認する
その業者がこれまでにどんな工事を行ってきたか、実績を確認しましょう。可能であれば、過去の施工事例の写真を見せてもらったり、実際の現場を見学させてもらったりするのが理想的です。特に、コンクリートのスタンプ仕上げや洗い出し仕上げなど、技術が必要な工法を希望する場合は、その工法の経験が豊富かどうかを確認することが大切です。
保証内容を確認する
工事後の保証があるかどうか、あるとすればどのような内容かを事前に確認しましょう。施工不良によるひび割れや剥がれが発生した場合、無償で補修してもらえるのか、保証期間はどれくらいかといった点が重要です。
下地処理の説明を受ける
舗装工事の仕上がりは、目に見える表面だけでなく、その下の「下地」の状態に大きく左右されます。既存の舗装や土の状態、排水の処理方法などについて、業者からきちんと説明を受けましょう。説明が曖昧だったり、質問に答えられなかったりする業者は避けたほうが無難です。
工期と使用開始時期を明確にする
特にコンクリート舗装の場合、打設後すぐには使えません。いつから車を乗り入れられるのか、養生期間中の注意点は何かなど、スケジュールを明確にしておきましょう。仮駐車場の手配が必要になるケースもあります。
よくある質問 Q&A
アスファルトとコンクリートについて、よく寄せられる疑問にお答えします。
- ミキサー車がぐるぐる回しながら運んでいるのは、どっち?
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あのぐるぐる回るミキサー車で運んでいるのは「コンクリート」です。コンクリートはセメント、砂、砂利、水という比重の違う材料を混ぜて作られています。運搬中に回転させないと、重い砂利が下に沈み、水が上に分離してしまい、均一な品質を保てなくなります。だから、現場に到着するまでずっと回し続けているのです。
一方、アスファルトは専用のダンプトラックで運ばれます。高温を保つために保温構造になっていて、シートで覆われていることが多いです。
- コンクリートの目地(溝)は何のためにあるの?
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駐車場などのコンクリート舗装をよく見ると、一定間隔で溝(目地)が入っていることに気づきます。これは「ひび割れ誘発目地」と呼ばれ、わざと弱い部分を作ることで、ひび割れが発生する場所をコントロールするためのものです。
コンクリートは、乾燥による収縮や温度変化による伸縮で、どうしてもひび割れが発生します。目地がないと、予測できない場所にランダムにひび割れが入り、見栄えが悪くなります。目地を入れておくことで、「割れるならここで割れてね」と誘導しているわけです。
- アスファルトやコンクリートはリサイクルできるの?
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どちらもリサイクルされています。特にアスファルトは「リサイクルの優等生」と呼ばれるほどリサイクル率が高く、99%以上が再利用されているとも言われています。古いアスファルトを剥がして砕いた「アスファルトがら」は、新しいアスファルト合材の原料として再利用されます。
コンクリートも同様に、解体されたコンクリートは砕いて「再生砕石」や「再生クラッシャーラン」として、道路の下層(路盤)などに再利用されています。
- 白いラインはどうやって引いているの?
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道路の白線(区画線)は、主に「溶融式」と「ペイント式」の2種類の方法で引かれています。
溶融式は、熱で溶かした塗料を路面に塗布し、冷えると固まる方式。耐久性が高く、長持ちするため、一般的な道路や駐車場で多く使われています。夜間に反射して光るガラスビーズが混ぜ込まれていることもあります。
ペイント式は、いわゆる塗料を塗る方式。溶融式より耐久性は劣りますが、コストが安く、仮設的なラインを引く際などに使われます。
アスファルトとコンクリートの比較まとめ表
最後に、この記事で解説してきた内容を一覧表にまとめました。両者の違いを比較する際の参考にしてください。
| 比較項目 | アスファルト | コンクリート |
|---|---|---|
| 見た目(色) | 黒っぽい | 灰色・白っぽい |
| 主な原料 | 石油(ビチューメン)、砕石、砂 | セメント、砂、砂利、水 |
| 主な用途 | 道路全般、高速道路、歩道 | 建物の基礎、ダム、駐車場、空港滑走路 |
| 施工費用(目安) | 3,000~6,000円/平米 | 8,000~15,000円/平米 |
| 工期 | 短い(当日~数日で使用可能) | 長い(1~4週間の養生期間が必要) |
| 寿命の目安 | 約10年 | 20~40年 |
| 夏の表面温度 | 高い(60~65℃程度) | やや低い(50~55℃程度) |
| 強度・柔軟性 | 柔軟でたわみやすい | 硬く頑丈だが、ひび割れやすい |
| 水はけ | 良い(特に排水性・透水性タイプ) | 基本的に悪い |
| メンテナンス | 傷みやすいが部分補修は容易 | 傷みにくいが補修は大掛かり |
| デザイン性 | カラータイプもあるが基本は黒 | スタンプ、洗い出しなど豊富 |
| DIYの可能性 | ほぼ不可能 | 小規模なら可能(難易度高め) |
| リサイクル性 | 非常に高い(99%以上再利用) | 砕石として路盤材などに再利用 |
まとめ
この記事では、アスファルトとコンクリートの違いについて、さまざまな角度から解説してきました。
アスファルトは「スピード」と「経済性」に優れた素材です。工事が早く終わり、すぐに使える。コストも比較的安い。だから、広大な道路網を整備する日本では、道路舗装の主役として活躍しています。ただし、寿命は短めで、定期的なメンテナンスが必要です。
コンクリートは「強度」と「耐久性」に優れた素材です。一度固まれば非常に頑丈で、数十年単位で使い続けられる。重い車両が行き交う場所や、火災のリスクがある場所では、コンクリートの出番です。初期費用は高くても、長い目で見れば経済的になることもあります。
どちらが優れているかではなく、それぞれの特性を活かして、適材適所で使い分けられているのが実情です。
自宅の駐車場をどうするか悩んでいる方は、初期費用を重視するならアスファルト、長期的な耐久性やデザイン性を重視するならコンクリート、という判断基準で考えてみてください。そして、実際に施工する際は、複数の業者から見積もりを取り、しっかり比較検討することをおすすめします。
明日から街を歩くとき、ぜひ足元の地面に注目してみてください。「ここは交通量が多いからアスファルトなんだな」「ここは重い車が止まるからコンクリートなんだな」と、使い分けの理由を考えながら見てみると、見慣れた景色が少し違って見えてくるはずです。

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