映画のエンドロールに表示される「fin」は、観客に映画の終了を知らせるサインとして広く知られていますが、この「fin」はどの言語から来ているのでしょうか?
英語の「The end」に似た意味を持つこの表現の正体を探ってみましょう。
「fin」の言語的背景
「fin」はフランス語で「終わり」を意味し、「ファン」と発音されます。
時には「La Fin」(ラ・ファン)という形でも見かけますが、意味は同じです。
ただし、フランス国内では映画の終わりに「fin」を使うことはほとんどなく、代わりに「C’est fini」(セ・フィニ)が使われます。
フランス語の「fin」の発音には鼻濁音が含まれており、英語の「ファン」とは異なります。
英語圏での「fin」の使い方
英語圏では映画の最後に「fin」を表示することが一般的で、こちらの読み方は「ファン」になります。
これはフランス語の影響を受けたものではなく、英語の「final」の略語と見なされることもあります。
しかし、英語で「fin」を「フィン」と読むと魚のヒレを意味するため、注意が必要です。
言語間の複雑な状況
フランス人が「fin」を英語だと思って「フィン」と読み、英語圏では「fin」をフランス語だと思って「ファン」と読むという少々複雑な状況が生まれています。
さらに、「Fin」は英語ではなくフランス語ですが、一部の人々はこれを「finish」の略と捉えることもあります。
「Finish」は決められた終わりを表し、「end」は特定の終わりがないことを意味します。
映画の終わり方はストーリーによって異なるため、続編がある場合などには「end」を使うのが適切ですが、「fin」を使用することも完全に間違いではありません。
「Fin」が表示されるようになった背景
映画のエンドロールに「Fin」が表示されるようになった背景には、1970年の著作権法の施行が関係しています。
エンドロールが長くなり、一部の映画監督が「これが本当の終わり」というメッセージを込めて「Fin」を表示するようになったと言われています。
まとめ
映画のエンドロールに表示される「Fin」はフランス語で「ファン」と読み、「終わり」を意味しますが、フランスではあまり使われていません。
「Fin.」とピリオドが付くと英語かスペイン語となり、「フィン」と読みます。
誤って使用すると「Fin」は魚のヒレを意味するので注意が必要です。
- 「fin」はフランス語で「終わり」を意味し、映画のエンドロールで使われる。
- フランスでは「C’est fini」を使うことが多く、「fin」はあまり使われない。
- 英語圏では「fin」を「ファン」と読み、「final」の略と見なされることもある。
- 「Fin」が表示されるようになったのは1970年の著作権法の施行が関係している。
コメント