読まなくなった本を「捨てるのはもったいない、できれば誰かに役立ててほしい」と感じたことはありませんか。その選択肢のひとつが、図書館への寄贈です。
ただ、図書館はどんな本でも受け取ってくれるわけではありません。事前のルールを知らずに持ち込むと、かえって手間をかけてしまうこともあります。
この記事では、洋書30冊以上を実際に図書館へ寄贈した経験をもとに、受け入れられやすい本の特徴・断られやすい本・寄贈の流れ・図書館以外の寄付先までまとめて紹介します。結論から言うと、まずは寄贈先の図書館に確認するのが失敗しないいちばんの近道です。
この記事のポイント 図書館が歓迎する本は「需要が高い本」か「希少な本」。状態や出版年の条件もあるので、持ち込む前にホームページや電話で確認しておくと安心です。

図書館は本の寄贈を受け付けている?まず知っておきたい基本
多くの図書館は本の寄贈を受け付けています。ただし、寄贈された本がすべて蔵書になるわけではありません。図書館は収集方針や今ある蔵書とのバランスを見て、必要と判断したものだけを受け入れます。
東京都立図書館でも、寄贈の申し出があった資料は収集方針に照らして検討し、必要と認められたものを蔵書にするとしています。つまり「寄贈=必ず棚に並ぶ」ではない、という点はあらかじめ知っておきたいところです。
持ち込み方法にもルールがあります。一般的には次のような形が基本です。
- カウンターへ直接持参するか、郵送で送る(送料は寄贈者の負担が一般的)
- 返却ポスト(ブックポスト)には入れない
- 持ち込む前に、電話やホームページで受け入れの可否を確認する
受け入れ条件は図書館ごとに異なります。「寄付を受け付けていない図書館」もあるため、まずは確認から始めるとスムーズです。
図書館に歓迎されやすい寄贈本の特徴
図書館が受け入れやすいのは、ひとことで言えば「読みたい人が多い本」か「手に入りにくい本」です。具体的には、次のような本が歓迎される傾向にあります。
| 本の種類 | 歓迎されやすい理由 |
|---|---|
| 地域に関する資料 | その地域でしか集めにくく、保存価値が高い |
| 予約待ちが多い人気本 | 蔵書を増やして待ち時間を減らせる |
| 外国語の書籍・絵本 | 新たに揃えにくく、需要も一定数ある |
| 子ども向けの定番書籍 | 長く読み継がれ、利用される機会が多い |
私が寄贈したのは、英語のほかにフランス語・スペイン語・韓国語など多言語の絵本が含まれたコレクションでした。多言語というと受け入れのハードルが高そうに思えますが、実際には大きな問題なく受け取ってもらえました。最近は外国語の本が喜ばれるケースも増えているようです。
図書館で断られやすい本の特徴
反対に、次のような本は寄贈を断られることがあります。多くは「すでに足りている」か「状態・情報が古い」ことが理由です。
- すでに蔵書として揃っている一般書や絵本
- 汚れ・破損・日焼け・書き込みがある状態の良くない本
- ISBNのない自費出版の本
- 発行から年数が経った百科事典・図鑑・全集類
とくに事典や旅行ガイドのように情報の鮮度が大切な本は、年数が経つほど価値が下がりがちです。図書館によっては「発行から5年以上経過した百科事典・全集・旅行書などは受け付けない」と明記しているところもあります。
とはいえ、断られた本に行き場がないわけではありません。古書店での買い取りや、買取金を寄付に回せるサービスを使えば、別の形で役立てられます。具体的な寄付先はこの記事の後半で紹介します。
本のほかにも、思い出があって手放しづらいものは意外とたくさんあります。たとえば古い通帳の扱いに悩んだときは、こちらの記事も参考になります。

図書館に寄贈するときの流れと注意点(実体験)
ここからは、実際に30冊以上を寄贈したときの流れと、知っておくと安心なポイントを紹介します。寄贈した本の登録には手間がかかるため、図書館側でいくつかの説明を受けるのが一般的です。
ホームページで寄贈の案内を確認し、必要なら電話で問い合わせます。受け入れ条件や持ち込み方法をこの段階で把握しておくと安心です。
カウンターへ持参すると、寄贈後の扱いについて説明を受けます。私の場合は「大型本は返却される可能性がある」「登録の時期は明言できない」と事前に案内がありました。
同意書に署名し、本を引き渡します。図書館によっては「一度寄贈した本は返却不可」「登録状況の問い合わせには答えられない」といった条件が示されることもあります。
実際、私が寄贈したときも大型本は返却されました。寄贈した本がそのまま全部棚に並ぶとは限らず、扱いは基本的に図書館に委ねられます。「新しい蔵書として使ってもらえたら嬉しい」という気持ちと、図書館側の事情とのあいだに、少しギャップが出ることもあると感じました。
図書館以外で本を寄付できるサービス
図書館で受け取ってもらえない本でも、寄付という形で役立てる方法があります。代表的なのが、古本の買取金額を支援団体への寄付に回せるサービスです。状態や目的に合わせて選べるよう、主なものを比較してみましょう。
| サービス | 特徴 | 向いている本 |
|---|---|---|
| チャリボン | 支援したい分野を選んで寄付できる。買取金が寄付金になる | ISBN付きで比較的新しい本 |
| ありがとうブック | 買取金がNPO・NGOへの寄付に。絵本が施設へ届くことも | 絵本・児童書 |
| 幼稚園・保育園・児童養護施設 | 絵本や子ども向けの本を直接役立ててもらえる | 状態の良い絵本・児童書 |
チャリボン(支援先を選んで寄付できる)
「チャリボン」は、古本買取のバリューブックスが運営する仕組みです。寄付したい分野を指定して本を送ると、買取金額が支援先への寄付金になります。教育環境の整備、貧困対策、被災地支援など、応援したいテーマを選べるのが特長です。
ISBNが付いた書籍で、まとまった冊数があれば集荷も利用しやすく、手軽に始められます。詳しい条件は公式サイトで確認できます。
ありがとうブック(絵本を通じた社会貢献)
「ありがとうブック」は、本を買い取った金額がNPO・NGOへの寄付金になるサービスです。一部の本は児童養護施設などへ直接届けられることもあり、絵本や子ども向けの本を手放したいときに向いています。
幼稚園・保育園・児童養護施設へ直接寄付する
状態の良い絵本や児童書なら、近くの幼稚園・保育園や児童養護施設で受け取ってもらえることもあります。こちらも事前の確認は欠かせませんが、本が読まれる場所がはっきり見えるぶん、手放すときの納得感が大きい方法です。
寄贈・寄付・フリマ販売、どれを選ぶ?
手元の本をどう手放すかは、「お金にしたいか」「役立ててほしいか」「手間をどこまでかけられるか」で変わってきます。迷ったときは、次の軸で考えると整理しやすくなります。
| 手放し方 | 向いているケース |
|---|---|
| 図書館へ寄贈 | 多くの人に読まれてほしい。希少・人気の本がある |
| 寄付サービス | 社会貢献につなげたい。冊数があり手間を抑えたい |
| フリマアプリで販売 | 少しでもお金にしたい。価値が付きやすい本がある |
私自身も、図書館へ寄贈するか、それともフリマアプリで売るかで迷いました。コレクションのなかには、フリマで高値が付くものもあったからです。それでも「自宅に置いておくより、たくさんの人が手に取れる場所のほうが本も喜ぶはず」と考え、寄贈を選びました(もちろん事前に図書館へ確認したうえでの判断です)。
もしフリマアプリで売る道を選ぶなら、梱包や発送のコツを押さえておくと取引がスムーズです。発送方法に不安がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

よくある質問
- 図書館に寄贈した本は必ず蔵書になりますか?
-
必ずしも蔵書になるとは限りません。図書館は収集方針や今ある蔵書とのバランスを見て受け入れを判断します。寄贈後の扱いは図書館に委ねられ、大型本などは返却されることもあります。
- 汚れや書き込みがある本でも寄贈できますか?
-
状態が良くない本は断られることが多いです。汚れ・破損・日焼け・書き込みがある本は受け入れの対象外になりやすいため、その場合は買取金を寄付に回せるサービスの利用を検討するとよいでしょう。
- 郵送で寄贈することはできますか?
-
郵送を受け付けている図書館もありますが、送料は寄贈者の負担となるのが一般的です。返却ポストには入れず、まずは持ち込み方法を含めて図書館に確認してから送りましょう。
まとめ
本の寄贈は、読まなくなった一冊を「次の読者」へつなぐ前向きな選択です。最後に、押さえておきたいポイントを振り返ります。
- 図書館が歓迎するのは「需要が高い本」か「希少な本」
- 状態が悪い本・情報が古い事典類は断られやすい
- 寄贈後の扱いは図書館に委ねられる(大型本などは返却も)
- 受け取ってもらえない本は、寄付サービスや施設への寄付で役立てられる
まずは寄贈先の図書館に確認を。受け入れ条件は図書館ごとに違います。ホームページや電話で確認してから持ち込めば、お互いに気持ちよく本を手放せます。
収納や片付けの延長で本の整理を考えている方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。


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