私は先日、手元にあった洋書を図書館に寄贈する機会を得ました。具体的には、憧憬社La porte(ラポルト)のコレクションです。
これらは、子どもたちと一緒に楽しい時間を過ごした思い出深い本でした。たとえ言語やストーリーを完璧に理解できなくても、親子で楽しむことを大切にしていました。翻訳が付いていましたが、厳密な訳にこだわりすぎず、純粋に絵本の世界を味わっていたのです。価格は安くはありませんでしたが、子どもの成長に伴い利用機会が減ったため、図書館での活用を選ぶことにしました。
ただし、図書館への寄贈はルールが定められており、軽い気持ちで持ち込むと返って迷惑をかける恐れもあります。
そこで本記事では、以下のポイントを詳しく解説します。
- 図書館が受け入れ可能な本の条件
- 寄贈不可の場合の代替策
【図書館が歓迎する寄贈本】洋書・地域資料・需要の高い書籍が中心
図書館は寄贈を受け付けていますが、主に「需要が大きい本」または「希少価値のある本」に限定される傾向があります。
- 地域関連の資料
- 予約待ちが多い人気本
- 外国語の書籍や絵本
- 子ども向けの定番書籍
ラポルテコレクションには英語以外にもフランス語、スペイン語、韓国語など多彩な書籍が含まれていましたが、特に問題なく受け入れられました。(受け入れ条件は各図書館で異なります)
【寄贈NGの書籍】一般的な書籍や古い事典類は対象外
以下のような本は寄贈が断られることがあります。
- すでに蔵書として揃っている一般書や絵本
- 状態が良くない本(汚れ・破損・日焼け・書き込みなど)
- ISBNを取得していない自費出版の本
- 古い百科事典・図鑑・全集類
とはいえ、こうした本であっても古書店への買取を通じ、寄付金として役立てる方法があります。
図書館での受け入れ不可の本の寄付先
図書館が受け取りを見送る本でも、寄付できる団体やサービスが存在します。
「チャリボン」で支援先を選んで寄付
バリューブックス運営の「チャリボン」は、寄付したい分野を指定して本を贈る仕組みです。以下のような目的に応じたサポートが可能です。
- 教育環境の整備
- 貧困対策
- 被災地支援
「ありがとうブック」で絵本を通じた社会貢献
本を買い取った金額がNPO・NGOへの寄付金となるサービスです。一部の本は児童養護施設などへ直接送られることもあります。
図書館への寄贈は慎重に!トラブル予防のポイント
実は図書館にとっても、寄贈本を受け入れるには多くの負担が伴います。インターネットで最新情報が得られる時代のため、古い参考書や事典は価値が下がりがちです。また、不要本の処分を避けるための持ち込みは、図書館側の負担を増やす要因になり得ます。
寄贈の可否は図書館ごとに異なるので、まずはホームページを確認し、必要に応じて直接問い合わせることをお勧めします。
寄贈とフリマアプリ販売の選択
私も当初は、図書館へ寄贈するか、それともメルカリで売るかで迷いました。メルカリ上では10万円ほどの価格で売れるケースもあるようです。しかし、ラポルテの絵本は自宅に置いておくより、たくさんの人が手に取れる図書館のほうが適していると感じ、寄贈を決断しました。(寄贈前に図書館へ確認済みです)
図書館への寄贈は全面委託が基本
寄贈された本の登録作業には時間や手間がかかります。新品購入とは違い、寄贈品は1冊ごとにチェックが必要です。
私の場合、30冊以上寄贈しましたが、事前に以下のような説明を受けました。
- 大型本は返却される可能性があること(実際に返却されました)
- 登録が完了する時期は明言できないこと
同意書の署名も行い、図書館によってはさらに「一度寄贈した本は返却不可」「登録作業の進捗を問い合わせても回答できない」などの条件が示されることもあります。基本的に寄贈後の扱いは図書館に委ねられるのです。
私自身は「新たな蔵書として利用していただければ嬉しい」という気持ちでしたが、寄贈者の期待と図書館の現状にギャップが出るケースもあると感じました。
本との新しい別れ方:買取で読みたい人へ
「誰かに読んでもらいたい」という気持ちを大切にしながら、手放す方法はいくつかあります。図書館への寄贈が難しい場合でも、買取や寄付サイトを通じて、本を必要としている人へ橋渡しができます。また、買取金を支援団体への寄付に回すことも可能です。
思い入れのある本を手放すのは寂しいですが、本にとっても新たな読者にとっても、より良い選択肢を探すのが大切だと思います。
まとめ
図書館に寄贈する場合は「人気が高い本」や「希少性のある本」が基本的に歓迎されます。事前の確認が不可欠な点も押さえておきましょう。もし寄贈が難しい場合は、買取による寄付や社会貢献サービスなど、ほかの方法を検討してみてはいかがでしょうか。
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